迷馬の隠れ家 はてな本館

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“プロ”とは礼節をもって尽くすこと…

こないだからゴタゴタしている、ボクシングの“亀田問題”だが、要するに“プロ”としての自覚と道徳ができてない不逞の輩が、たまたまプロライセンスを取得していただけの話。ボクシングに限らず、格闘技では通常、上下関係等における礼節は基礎中の基礎として最初に習う部分。なぜなら、格闘技という名の“舞台劇”を見てもらうために、最低限の作法を身につけてないと、観客に対して“失礼”というモノ。確かにリング(相撲なら土俵)は“命懸け”の勝負の場だが、同時にそれは自分達の“メシのタネ”でもある。だからこそ、インタビューの受け答えやファンサービスの徹底は必須項目である。

何もコレは、格闘技に限ったことではない、どんなスポーツでも同じである。どんなに相手に“勝ちたい”からといって、極端なラフプレーを頻発して良い訳じゃないし、負けが込んでるからといってファンやマスコミに八つ当たりをする筋合いなんてのはない。勝負事とは常に、相手とは“一期一会”であると肝に銘じた上で、互いの力を尽くしてぶつかり合って勝敗を決めるのがスジというモノ。だから、それを正確にジャッジする審判員がいるのであって、コレがエエ加減だと八百長が横行して当たり前である。
話が逸れるが、競馬を楽しんでる方ならご存知だろうが、騎手の首には必ず、スカーフ(サテン地の勝負服)かチョーカー(エアロタイプの勝負服)が巻かれている。コレは、元々乗馬の慣わしから由来するモンで、騎手は勝負服自身が“礼服”なんで、貴族(来賓)相手でもそのままの恰好で許される。だから勝負服自身も元々は、ちゃんとした乗馬競技用のスーツから発展したモノであり、乗馬競技での儀礼は、そのまま競馬でも通じる訳である。したがって、ヘブンリーロマンスが勝った天皇賞・秋での松永幹夫騎手(現・調教師)やウオッカが勝った日本ダービーでの四位洋文騎手の“帽子を取って馬上から一礼”は、決して無礼に当らず、むしろ乗馬の礼儀上、観客(この場合は皇族)に対して最敬礼をしたと見なされるのである。
同じ様に、プロ野球選手やJリーガーのユニホームも、競技場内においては“礼服”と見なされ、当然だが他のスポーツでも競技用の装束は、それぞれの競技において対戦相手や観客に対しての最低限の“礼儀”であり、単なる勝負のみに拘ったモノであってはならない。昨今のスポーツの国際ルールは、主催国や放映権のある放送局の意見に左右され過ぎて、結局“何がしたい”のかわからんモンになってしまっている。元々、“国技”としてやっているスポーツは、その“発祥地”のルールこそ“基本ルール”であり、共有するべき“国際ルール”でなくてはならない。だが、所詮は裕福層のスポンサーや大会主催国の“ご都合主義”でコロコロ変わるから、それに対応できない国々(選手)が、国際社会から“脱落”してしまうのである。
言い方を換えると、観客とて選手をバカにしてはいけないし、観客を愚弄する選手に対しては“無視”するのが賢明である。それを見抜くためには、あらゆる種目に精通して、目を肥やすことが必要であろう。だからなるだけ、スポーツはその現場で観戦し、実体験から得られる感覚を研澄ませて意見するべきであり、マスコミの情報だけを鵜呑みにしてはいけない。あくまで他人(マスコミ)が伝える情報は、実際の状況の“断片”でしかないからだ。