政府にダマされるな!!

菅首相は６日夜、首相官邸で記者会見し、中部電力浜岡原子力発電所（静岡県御前崎市）のすべての原子炉の運転停止を、海江田経済産業相を通じて中部電力に要請したと発表した。
　理由として、静岡県を中心とする東海地震の発生確率が今後３０年間で８７％に上ることを挙げ、「国民の安全と安心を考えた。重大な事故が発生した場合の日本社会全体の甚大な影響もあわせて考慮した」と説明した。(以下略 by:読売新聞19時配信分)

正直に言おう、要するに自分の首を守らんが為の“パフォーマンス”であって、世論が“脱原発・反原発”に傾いているからこそ、それを利用して支持率を稼ごうとしているだけだ。第一、中部電力の浜岡原発を止めても、関電から…というが、どっかのバカが福井県にある関電の原発を、安全が確認できないからという屁理屈で止めようとしてるモンだから、マジで美浜原発や大飯原発を止めたら、中部電力や他の消費地に電力を回す余裕など、とてもじゃないが皆無に等しい。まして、交通システムの殆どが電子制御に移行してる以上、電力消費はタダ事ではなく、仮に、揚水発電や太陽光、風力、地力で賄おうと思っても、現時点での技術では、全部フル回転しても原発1基分をカバーする程度でしかない。つまり、状況を全然把握してない上に、各々の大臣がバラバラに意見してるから、国民自身、政府高官の発表をまともに信用しなくなっちまっている事に、政府はまったく気付いていないのだ。

何度も言うが、現存する原発を全廃するにしても、それに必要な期間が、現時点では足りない。まして、代替エネルギーに関していえば、火力を使う事ばかり考えるバカが多いが、化石燃料を使う以上、酸性雨やCO2増加による温暖化を促進させるだけであって、根本的な解決策になっていない。確かに、メタンハイドレードやバイオマス燃料を使う事も良いが、それを運ぶ動力は何を使うのか、また、メタンハイドレードの場合、掘削による産廃をどう処理するのか…といった課題があり、実際問題として今すぐ使える様なエネルギーではない。最も簡単なのは、“MOTTAI-NAI”精神で食糧残さや副産物を活用した“バイオ燃料”の開発…特にメタンガスなら、発酵技術を利用すれば簡単に得られる手身近な“バイオガス”である。しかし、コレにも限界があり、メタンガズを得たいばかりに、本来なら“食料”として消費されるハズの農作物を無駄に使ってしまいかねないという事である。現実的な話、中米の某国では、アメリカ向けのバイオエタノールを作ろうとして、トウモロコシや大豆を生産する事を奨励したばっかりに、肝心の小麦や燕麦といった食用、あるいは飼料用の穀物の生産を止める農家が相次ぎ、酪農家やパンなどの食品加工業者が経営難に陥ったなどという、笑うに笑えない問題が起きている。
つまり、後先を考えずに情報に流され、人気や支持率を気にし過ぎて、政府が本来やるべき仕事をやらずに、ただ悪戯にパフォーマンスしてるだけの話であり、それはこの国の将来を考えていないばかりか、被災地の復興の妨げでもあり、ひいては、世界市場の成長に対して足を引っ張っている行為である。何度も言うが、現時点で原発を全廃した場合、国民はまさに、江戸後期の生活を強いられる事になりかねない。百歩譲っても、戦前の頃の電力供給では、とてもじゃないが経済復興なんて“夢のまた夢”であり、更なる省エネを強いられるなら、殆どの家電を捨てなければいけなくなる。(特に全自動洗濯機や冷蔵庫は…)
かつて、関電では夏の高校野球のシーズンになると、アニメで昼間の節電…特にテレビを見ないでほしいといった主旨のCMをジャンジャン流していた。いつしかそんなコミカルなCMを見なくなったのは、福井の原発がフル稼動する事で、夏場の消費電力を完全にカバーできる様になったからである。そんな時代があった事を忘れて、原発に関して文句を言うなら、今すぐにテレビやPCのスイッチを切り、廃棄される事をお勧めする。いくら消費電力を抑えた最新鋭機種といえど、電気を無駄に消費している事には変わりないのだから…