迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

どんな“道具”でも使い方次第で“兵器”と化す…

首相官邸放射性物質をつけたドローン(小型無人飛行遊具)が飛んできた事件、大手メディアでは、昨日福井で自首した自称反原発派の犯行という事で決着をつけたがっているが、仮にそうであっても、その人物がやった行為によって、今後、ラジコンヘリ等の無人飛行体を楽しむ、健全な一般人があらぬ疑いをかけられた挙句、特定の目的(農薬散布、災害地域上空の偵察など)以外での使用が禁じられる事になりかねない。まして、原発に対する抗議を行うにしても、これは本末転倒な話。話を聞いてもらえないからといって、強引な行動で問題提起しても、余計に無視されるだけ…まずは統一地方選の投票行ってこいと小一時間w
閑話休題…今回の話は、どんな道具・玩具でも、エンドユーザーの考え一つで、犯罪や紛争での“最終兵器”として用いられかねないという事について。当然ながら、日用品のほぼ全てが、使い方一つで殺傷能力ある武器に変貌するのは、常識中の常識。でも、それを本当に殺傷や破壊のためのモノとするか、それとも、娯楽や気分転換のアクティビティとして扱うかは、いろんな意味で“紙一重”である。
少なからずとも、どんなモノでも、人を殺したり、既存物体に傷をつけたり、破壊することは可能である。農機具である備中鍬も、田畑で使えば耕作機材である以上、土を掘り起こすことができるが、これをそれ以外のトコで使えば、未舗装の道路に穴を開けたり、花壇や森林の草木を潰せたりする。現に、プレステのプレイコントローラーは、通常ならプレステシリーズのゲームで使用することが前提でありながら、実はアメリカ空軍などの戦闘機にも搭載されてたりする。主な使用目的は、上空での燃料補給で補給機との補給菅接続の際に、その微調整を行ったりするためだ。また、PS3以降のシリーズは、数台組み合わせることで、現場での簡易サーバーとしての役割を持たせることができる。同じ原理は、iPadApple Watchでも言えた話で、メインとなるiPhoneMacWiFiBluetooth接続を行っておけば、どこからでも遠隔操作ができる仕組みがある。Appleストアでは現実の話として、デモ機のほとんどが実はディスプレイ用のデスクとなんらかの接続していて、ストアスタッフが操作すると、その場所が“レジ”として機能する。(言い方変えれば、その仕組みがわかるハッカーには、白昼堂々と…ゲフンガフン)
自動車やバイクもまた然りで、当然ながら、どんな乗り物も操作一つで凶器と化す…交通事故死を減らそうと、どんなに自動車メーカーが創意工夫して安全機能をテンコ盛りしても、操作する者自身が気を使って安全運航を心がけていても、それを阻害する要因が重なれば、必然的に死傷事故は起きる…10年前のJR宝塚(福知山)線脱線事故も、速度制限をかけなければいけないカーブが存在してることをわかっていながら、利用者の利便性や、会社の利益を優先した結果引き起こされた悲劇であり、直接は死亡した運転士のせいであっても、利用者の速度重視な考えや、それに応えようとした会社組織としてのJR西日本の態度が、結果として100人以上の死傷者を出し、2ヶ月以上の運休をせざる得なかった訳である。亀岡の無免許事故も、夜通しでクルマを暴走させた挙句、寝不足で集中力が途切れたことから生じた事故であり、もしも免許保有者であれば、疲労を感じた時点で路駐でもいいから休憩をとって、且つ、渋滞を避けるための裏道になっている住宅地を通って行こうとは思わない。(もちろん、通勤などで急いでる場合はともかく…)だから、いわゆる“デッドマン機能”がクルマに搭載されるようになった訳であり、バイクに関しても、事故で身体がバイクから離れた際に展開するエアバッグが発売されている。(乗馬用もあるらしいw)これをつけてたから助かるかどうかはともかく、重要なのは、それでも死傷事故が起きるのであれば、当事者だけの問題ではないということになる。
包丁も、食材の調理に使うのであれば問題なくても、感情に任せて振り回せば、簡単に人を殺すこともできる…刃物である以上、それはハサミやカッターも同じ。スマホ等の充電ケーブルも、使い方一つで拘束用の紐になる。筆記用具でも、先端に金属が使われている以上、あるいは、先端が鋭利に尖っている以上、肉体を突き刺すことができる…どんな便利な機器も、それに対して“使用禁止”にしてしまえば、確かに事故は起きない。が、ゆえに“何もできない”状態になる。どうすれば殺傷事故に至らなくて済むかを、いかにして学び、そして活かすかが本筋であって、単に規制をかけても意味がない。それは、原発放射性物質に関しても同じで、単純に事故発生後の不安ばかりを訴えて過剰な規制をかけても、結果として、もっと重篤な事故が起きた時に対応できなくなるだけである。特に電気に依存してる都会の生活に慣れた者に、電気を全く使わない生活をやれと言われて、それに対応できる訳がなく、今ある生活を“電気なし”で賄おうとすれば、どれだけ非効率的かを思い知らされることになる。特に、夏場に冷たい飲み物が飲めるのも、電気があってこその話…氷室や雪室を活用したくても、それに必要な天然氷と遮光・断熱ができる穴倉を確保できる状況でなければ使えない。ゆえに戦後の高度成長期になるまで、氷は贅沢品であり、また、上流貴族のみが扱えるような代物だったことを忘れてはならない。そして、それゆえに事故を恐れて“事勿れ”なことばかり訴えるのは愚の骨頂。自分の“責任”で取り扱っている以上は、事故が発生しても、その言い訳はすべきではない…が、だからと言って何もしないのであれば、生物として生まれ来る必要はない。様々な経験を重ねて、初めて学べることの方が多い以上、それに対する規制はするべきではない。ただし、規制があるということは、それゆえの事案があっての話であることを念頭に置かなければならない。

教訓:為政者(責任者)に対する抗議はしても、多大な迷惑をかける行為はするな。自分の抗議“手段”を間違えれば、ゆえに第三者からも敵視されるだけである。