迷馬の隠れ家 はてな本館

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自動車に“デッドマン”機能は必要か?

一昨日の昼間に発生した、梅田の交通事故。亡くなられた方に対しては哀悼の意を、巻き込まれて怪我された方に対してはお見舞い申し上げます…それはそうと、事故車を運転し亡くなった人の会社と取引をやってたトコが、事故後に取引をやめるのが相次いでいるという情報があるんだが、これはやっちゃいかんでしょ。事故は事故、取引は取引です。社長が事故死してパニック状態の会社に対して、トドメさしてどうすんのよ?配下の社員の生活を守るためにも、今まで以上に付き合ってやるのがスジだろうが。恩を仇で返すようなトコは、いずれ同じ目に遭いますよ…
とまぁ、ツカミはともかく、今回の本題は、まず、このTwitterを見てほしい。鉄な議員さんらしい着眼点だが、残念ながら、多くのクルマユーザーやメーカーだと、この事故は“MT車だったら防げた”という意見が多数派である。まぁ…プリウスは全車AT車だし、そういう意見が多数なのはよくわかるんだが、だからこそ間違っちゃいかん。現在の自動車免許保有者は、平成26年現在では、およそ6割がAT限定で取得してるし、今後もよほどでない限り、AT限定での運転免許の取得者の方が増える可能性が高い。そもそも、MT車の運転の仕方が煩雑なモンだから、誰でも簡単に運転できるAT車が開発された訳であり、日本でAT限定の免許保有者が増えたと言っていい。オイラは25年前の道路交通法の改正(AT限定免許の登場)以前に免許を取得したため、実はMT車でも運転できるんだが、免許取得後にMT車に乗ったのは、20年ほど前に北海道でレンタカーを借りたのが最後である。(今後、農作物の出荷でMTの軽トラに乗る可能性はあるが…)つまり、オイラが免許取得した時点で、MTよりもATが普及し、普通な状態になってるのに、未だに“MTの方が…“と言ってる事の方が滑稽である。もっと言えば、AT限定免許持ちに、今更MTも乗れやと言ってる時点で、バカかと言いたい。あ、そうそう、1月に起きた軽井沢のスキーバス事故、一番の原因はクラッチボックスとエンジンを保護するための保安装置が仇になって、運転手がギアチェンジを焦って行ったことによる事を忘れてはいけない。昨今の大型車両のMT車は、確実にギアチェンジを行わないと、キャンセルされる機能が付いていて、確実にクラッチ踏んで、ギア入れしないと作動しない。だから、運転技術が未熟な大型免許持ちにMT車を運転させると、却って危ない。
閑話休題。容体急変による事故はもとより、操作ミスによる事故が多発する原因は、教習所で学んだ基本的操作を守れていないのが全てと言っていい。AT乗りならよくあるのが、アクセルとブレーキの“踏み間違い”を言い訳にするケースだが、そもそも、アクセルペダルとブレーキペダルを操作する際、右足の踵を車底に付けたまま操作してる人が多いのではなかろうか?かくいうオイラも、ついついやってしまいがちな事である。つまり、AT車だからこそ、MT車と違ってクラッチを踏まないで操作できるため、右足だけでペダルの操作を行う事が、却ってそういう“変なクセ”をつけてしまうのではと考えるのである。で、熊本のベンチャー企業が、そういったAT乗りの習性に着目して、ワンペダルというツールを開発し、普及に努めてるのだが、大手自動車メーカーが、コレを“標準装備”して販売しようという気はない…なぜなら、MT車からの派生でAT車が作られていることと、世界標準として、今までの方式が“常識”だからである。もっと言えば、運転を行うユーザーの“責任”にしてるからである。ここの考え方を改めない限り、踏み間違いによる事故…そして、容体急変による暴走事故が減ることは、絶対にない。もちろん、自動車メーカーもそれぞれに“安全機能”という名の下での開発を行ってるし、事故回避のシステム(車間距離を自動的に計って速度コントロールするシステムや、カメラやセンサーで人影や障害物を検知して勝手にブレーキが働くシステムとか…)を搭載した車両も販売されているが、根本的に“間違った安全システム”としか言い様が無い気がする…なんせ、システム作動時にドライバーがアクセル踏んだりハンドル切ったりすると、機能の“キャンセル”ができるからだ。もちろん、システム自体の不具合を回避するための措置なんだが、それゆえに不便を感じ、装置そのものを切ってしまおうと考えるユーザーもいる訳で、そこんトコを考えた時、何でもかんでもハイテクで解決できるとは限らないし、むしろローテクの方が事故回避に役立つ可能性もある。
つまり、自動車における究極の“デットマン機能”というのを考えると、MT車に乗ってるモンはともかく、AT車しか運転できない人にとって、エンジンを止められない以上は、なんらかのカタチでエンジンを勝手に止められるシステムでないといけない訳であり、また、車内…特にドライバーの異変を察知し、緊急停止や公的機関への通報システムを搭載することが必要なのではと思う。何より、梅田の事故車には、自動的にSNSに位置情報を投稿する機能があった訳だから、それを応用できたなら、ひょっとすると、事故そのものの被害を最小限にできたのではと思う。事故から学べる今後の対策はいくらでもある…けど、それを思い切って行うには、今までの“常識”を疑い、覆すことも必要だと、オイラは思うのである。