迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

医療とゲームが融合する時…マーティの真面目にプライオリティー臨時号

マーティ(以下テ):ども、マーティです。
ジャスティ(以下ジ):こんにちは、ジャスティです。
テ:さて、海外の面白ネタを掲載しているポータルサイトで、ゲームメーカーのコナミが、自社のゲーム“メタルギアソリッド”シリーズの主人公、スネークをイメージした筋電義肢の開発を行っていて、現在、イギリス在住の交通事故で左腕と左脚を切断した青年に、プロトタイプのモニターに参加してもらっているという記事が掲載されていました。
ジ:え…っと、ツッコミどころ満載なんだけど、それってどういうこと?
テ:ま、具体的なことに関しては、この動画を見て欲しいんだよねぇ…

(注:全編英語です。)
サイトの方でも解説があるように、この筋電義肢は、最終的には脱着しやすく、より電気信号として筋肉や脳派による指示で動かせるようにしていきたいとのことです。

ジ:マーティさん、そもそも“筋電義肢”というのは、どういった仕組みで動いてるのですか?
テ:え…そこからの解説しなきゃダメ?
ジ:いや、そういう訳じゃなくって…
テ:ま、ついでだから簡単に解説すると、通常の義肢は、あくまで“見た目”を保持するためのモノであり、脚部用の義肢はともかく、腕部用の義肢は、基本的に“モノを掴む”とか“支える”ことに関しては、構造上不向きなモノが殆どです。そこで、肩や肘(脚部だと膝や踝等)周辺の筋肉の僅かな動きを電気信号に置き換え、モーター駆動で関節を動かせるようにしたのが“筋電義肢”です。メリットとしては、切断されたことで失った四肢の機能を、機械的にですが取り戻すことができるのですが、それ故のデメリットも生じてるのが現実です。
ジ:つまり、SFの世界で描かれているサイボーグのようなモノですか?
テ:近いことは近いけど…大きな違いがあるなら、今の技術では、防水仕様ではないことと、装着する部位の大きさや用途によっては、装着者自身への負担が大きくなるということ、さらにはバッテリーでの駆動時間がどうしても…っていう問題があります。
ジ:そういえば…この動画の男性が使ってるメカメカしい筋電義肢は、フル装備すると、およそ5kgと結構な重量になるって記事では紹介されてますね。
テ:そうなんです。今でこそ3Dプリンタを使ってポリカーボネート素材を使えば、形成そのものは簡単に行えますが、モーターやバッテリーを搭載するため、どうしても重量が通常の義肢より重くなりがちです。それに、欠損部分に重量物を取り付けるとなると、生活必需品とはいえ、かなりの体力を消耗することになります。
ジ:…そういう話聞くと、なんか、装着そのものを躊躇ってしまうような。
テ:あと、“操作方法”に慣れてないと、うまく使いこなせないという部分も、筋電義肢の欠点といえるでしょう…しかし、この部分に関しては、リハビリ次第でどうにかなる部分であり、メンテナンスや装着手順などに慣れてしまえば、これほど便利で快適に使えるモノはありません。
ジ:言われてみれば、そうだよね。先天的に失ってるならともかく、事故や病気で四肢切断を余儀なくした人にとって、元通りとまではいかなくても、生活水準がぐっと向上することは言うまでもないよね。
テ:今後、さらに使い勝手を向上させるために、接続部分のインプラント(骨の一部にチタン合金のスロット部品を取り付ける)施術が行われるとのことですが…
ジ:が?
テ:実はこの筋電義肢用インプラントに関しては、イギリスでは来年以降から、戦地で手足を失った軍人に対しての施術に限定して許可される…ということで、また、費用も保険適用外になるため、一般人が受ける場合、莫大な費用が掛かるのではとされています。
ジ:え…でもなんで?
テ:軍所属である以上は、軍人は“国家公務員”ですから、当然、医療費などの諸経費は、国からの予算で落とせる反面、半ば、強制的にモルモット扱いされるのも“仕事”の一環ですから…
ジ:…なるほど、要は、重要な任務を遂行中に四肢を失うような事案に遭った代償として、筋電義肢用インプラント施術を限定的に行う…ってことですか。
テ:いろんな意味で、“労災”ですからw とはいえ、ゲームや玩具メーカーが、医療分野…特に身障者の生活向上を目的とした機器類の開発を行えば、将来的に“本業”での業績が振るわなくなっても、今までのゲームソフトや玩具開発のノウハウを活かして医療や介護の現場で便利なモノを作れば、新たな市場を開拓できることは間違いありません。
ジ:特に日本は、超少子高齢化社会へまっしぐら状態で、子供向けの玩具やゲームソフトの需要は先細り状態…とあれば、メーカーとしても生き残りをかけて、事業の見直しや業種転換が急務になってきてる…って訳ですね。そういった意味では、今後の開発状況は目が離せないでしょう。
テ:ま、そうなるだろうね。任天堂だって、Wiiシリーズやバーチャルボーイを健康管理のツールとして発展させる予定があった(開発者や社長の急死で頓挫したが…)訳ですし、タカラトミーでも介護用の癒し系グッズを開発してるという噂もあることを踏まえると、玩具業界全般で、医療や介護福祉関連のグッズ開発で、さらに躍進する可能性はあります。異業種と思われる分野でも、人々を“笑顔にさせる”点では同じ…だからこそ、水面下ではおよそ玩具メーカーの開発とは思えないような医療機器や介護福祉グッズが次々と研究が進むと思われます。
ジ:あとはそこに、国や専門研究機関が、どうやって関わり、支援してくれるか…ですね。
テ:日本だと、こういう部分は、まだまだ利権やしがらみに捉われて進まないとは思いますが、欧米や新興国では、こういう取り組みは積極的ですからね。いずれ、アッと驚くようなモノが、日本の“モノづくり振興”の復権の鍵になると思うのです。そのきっかけが、玩具やゲームソフトであれば、未来はもっと明るいと思いますね。
ジ:真の意味での“アベノミクス”っていうのも、本来はそういった分野に着目した産業改革を目指してたハズなのに、どうしてそういう部分を報じないんでしょうかね?
テ:多分、日本のメディア特有の“僻み根性”だと思いますね、そういうのはw

という訳で、今回はここまで。また、こういった医療や福祉関連の情報で、面白いモノがありましたら、取り上げさせていただきます。お相手はボク、マーティと、
ジ:ジャスティでした。