迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

戦争を求めるのは、何のため?

ちょっと物騒な話だが、先に結論を言えば、自分の意見こそが“正しい”という“実証”を求めるあまりに、本末転倒な行動に走った結果である。つまり、国防や人権擁護などの“民あってこそ国”という基本原理を守る約束事が憲法に明記してあるにも関わらず、それを阻害してるのが9条2項の部分…そこを改める事と、集団的自衛権の名の下で、アメリカやオーストラリアなどの軍隊とともに、世界的な戦争を回避するための自衛隊の権限拡大が、どうも一部野党は気に喰わないというか、最初っから国民を滅亡させたいらしい。それが71年前の“落とし前”であるというのであれば、アメリカだけでなく、周辺各国が本気で“本土襲撃”をやらなければならなかったのではないか?仮に“そうだ”というのなら、侵略した国は、完全に侵攻した民衆を“浄化”しないといけないだろうし、もっと言えば、経済も資源も風習も…乗っ取った相手の全てを消去することこそが是となる。でも、そこまでやる必要、太平洋戦争の際にあったか?
太平洋戦争の“本質”を一言でいえば、アジア各国にとって、欧米列国からの“独立運動”のきっかけであり、その結果、欧米各国の植民地だった地域は、その文化を残しつつも国民総意の下で独立し、紆余曲折しもって現在に至る訳だ。その中にはインドやベトナムフィリッピンの様に、民族的な複雑な事情を加味しながらも、国家体制を自分たちではどうにもならなかったからきっかけを求めた結果、日本軍侵攻によって解放されたトコもある訳で、一概に“日本が悪い”とは言えない部分がある。そもそも、戦前時の欧米列国は、日清・日露戦争における日本軍の脅威に怯えた結果、国際機関が欧米社会を基盤とした組織であることを利用し、日本が勝手に戦争する様に仕向けたトコがあって、そのきっかけこそが満州事変だと言っていい。戦前時、今の国連の前身機関であった国際連盟は、ことあるごとに日本に対して、それこそイラク北朝鮮並みに物資や軍備に規制をかけた…その結果、イギリスのEU離脱よろしくなことになり、んで、真珠湾攻撃…となる訳である。だから、真珠湾の後、とにかく国際社会に対して穏便に、かつ、これ以上戦火を広げないために交渉を行おうと日本海軍の将校は奔走したのに、陸軍の方が大暴走した挙句、ある意味自滅したのが、事の顛末である。しかも煽りまくったのが軍部に支配された政府によって振り回されたマスメディアであり、その先鋒があそこであるw(その反動から、ある意味、日本のメディアなのに反日というスタイルになる訳で…)
さて、防衛費とは何のためにある?一部のおバカが“人殺し費用”と言ってるが、“防衛”の広義には、自然災害の脅威から民衆を救済する活動も含まれる。つまり、警察や消防、海上保安庁ではどうにもならない事態になった際に派遣されるのが自衛隊であり、その目的は、国民の命と財産を守るための活動である。故に、自衛隊に配備される機材の中には、ショベルカーやロードローラーなどの建設現場にある様なモノも含まれるのであり、また、実際の訓練の中に道路工事や仮設の公共施設建設も含まれてる訳である。特に、交通インフラの復旧に関しては、高速道路こそNEXCOの範疇でも、一般道路は重要度の加減で国や自治体の土木局では間に合わないことが多いため、必然的に自衛隊の設営部隊の出動となる。特に山間部の土砂崩れによる道路崩壊や寸断は、地元の建設会社が被災して動けないとなれば、いくら依頼したトコで経費の無駄になる…だから、自衛隊に依頼して仮復旧しておき、後日状況が落ち着いた時点で、自治体経由で土建屋に移管する訳である。これも“防衛費”で賄われる部分であり、そのための機材や資材を、陸自の駐屯地には置いてあると言っていい。
PAC3とかUS-2などの高価な装備品ばかり目が行きがちだが、人件費以外で一番経費がかかってるのは、災害救援に必要な機材であり、それらを運用するにあたって、必要な訓練がごまんとある。中には、高度な技術を要するモノだってある訳で、その訓練中に死傷することだってある。自動小銃や地対空ミサイルで相手を撃破する=相手側の人間を殺すことよりも、目の前で堤防が決壊したり、火山噴火による火砕流に巻き込まれて死傷する人の方が圧倒的である以上、自衛隊の装備としては、優先順位上防衛費の多くは、災害に対する“備え”である。それを、何も知らずに“廃せよ”といえば、誰がそんな高度な技術で救援に来れる訳だ?それこそ、本当に軍事訓練受けて退役した高齢者に頼る気か?自衛隊ですら、医療技術を揺する救護をしたくても、医師法の関係で、それが一切できないため、応急措置で止血や骨折・脱臼箇所に添え木を当てることはできても、呼吸器系疾患の救護者の気道確保のためのチューブ挿入とか、痛み止めなどのクスリの処方すらできないという。(海外の軍隊では、衛生兵に対して医師と同じ権限を与えた上で、最低限度の治療薬やメスなどの施術道具の携帯が認められていて、かつ、医師以上にクスリに関する取り扱いの制限を緩和してるという…ま、それ故に退役後…ゲフンガフン)そういったことも知らずに、平気で自衛隊を“人殺し”と罵るのであれば、それに頼っている時点で、自分もまた、“他人の犠牲”の上での平和に胡座掻いてるのと同じだという自覚を持つべきだと思う。本気で平和を望む以上、それゆえの戦争を求めてるという“矛盾”とともに、今の社会はあるのだから。