迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

イタリアにおける宗教協約とその意味について。

聖教新聞のみならず、一部のメディアでもチロっと報じられていたが、イタリア政府とイタリアSGI(創価学会インタナショナル、この場合の正式名称はイタリア創価学会仏教協会)との間で宗教協約(インテーサ)が締結され、正式にイタリア国内で現地時間の30日から発効されることになった。これは、イタリアの憲法第8条に基づく、国家と宗教団体とが締結する法的な取り決めで、コレによって、学校などの教育機関の設置や、宗教上での祝日の遵守する権利など、一定の権限と特例が認められることになる。つまり、イタリア国内でカトリック以外の宗派でありながら、学校法人設立や学会の全世界規模で行われる行事に対して、参加を理由に休暇を取ることに関しては、批判される筋合いがないどころか、学会員であることを条件に権限として認められるということだ。この協定に関しては、実は一部のイスラム教やプロテスタントキリスト教も認められている“法の下における宗教の自由”であり、逆をいえば、コレがないとバチカン市国カトリック教徒が、それこそ排斥に乗り出してエラいことになるってことであるw
実は、イタリアに限らず、様々な国と地域で、宗教に関する法的な取り決めがあり、それに抵触した時点で、たとえ組織として健全であっても、法律に基づいて罰せられるのは日常茶飯事で、それゆえに日本のみならず、世界中の宗教団体が、自国以外での布教に関してどうやってその社会において信用を得るかに苦労する訳である。創価学会に限らず、多くの宗教団体が、世界布教のために必ず通る“苦難の道”って訳だ。イスラム圏でも、スンニ派シーア派で対立してるだけでなく、場合によっては他宗派であることを理由に外国人に対して“入国禁止”ってのもあったりする。(特に有名なのがサウジアラビア…サウジ一族の気に食わん存在であれば、たとえ国民であっても、平気で宗派の違いを理由に罰するトコだからw)ゆえに、そういった“お国事情”を知らずに布教活動や、日々の勤行・唱題をやってると、ある日突然公安機関から事情聴取を受けたり、場合によっては拘留される事もある。こういうことで一番顕著なのは中国であり、かつての東欧共産圏でも、一種の“宗教アレルギー”ゆえに、信仰を排せないなら“追放”なんてのは当たり前だった訳である。(ま、それゆえに、某カルト教団が積極的にロシアに拠点を作りまくった訳だがw)当然だが、戦時下の日本も御多分に洩れずで、初期の頃の学会員が宗門の軍事政権に屈して神札を受けたことに抗議したことで、治安維持法による不敬罪(天皇を敬わずに見下した罪)で、牧口常三郎初代会長と戸田城聖二代会長が相次いで逮捕され、牧口先生は獄死、戸田先生は終戦間際に保釈となった。(この間に創価学会の前身組織だった創価教育学会は、事実上壊滅した)学会に限らず、多くの新興宗教団体が、この戦時下のドサクサに壊滅的な被害を受け、それを避けた宗教団体は、今でも神道系としての“おつとめ”を実践している。また、姿形を変えた状態でやってるトコもある…ぶっちゃけ論でいえば、実はPL教は神道系であり、また、天理教神道系なんだが、大きく違うのは天理教創価学会同様に、政府主導の“神札乱布”に対して反対したクチなんだが、途中から掌クルーした経緯がある。(その因縁があるかどうか知らんが、天理教総本部は、実は聖教新聞購読者だったりするw)終戦後、天皇を神と拝し、無条件にひれ伏すことを定めた法律を廃し、日本国憲法下において日本国民に対しての信仰の自由が保障されるようになった訳であり、その一件以降、政教分離が基本スタンスとなった訳である。(で、勘違いしたインテリどもが、コレを理由に創価学会を支持母体とする公明党を叩いた訳で…w)
つまり今回の場合、信仰に基づいた人権擁護や社会奉仕活動で顕著な功績を残したことが認められ、また、今後もそうした人道支援や社会的な貢献に与することを期待して、日本の宗教団体として初の宗教協定締結団体として、イタリアで認められたって訳である。ちなみに、申請から今回に至るまで15年かかってて、去年6月にイタリア政府との調印となり、そしてイタリアの国会両院で(しかも満場一致で)可決・承認となり、やっとこさでイタリアにもSGIの組織下として学校法人を設立できる環境になった訳である。ちなみに、アメリカにはすでにアメリSGI組織下の学校法人があって、西海岸エリアに大学がある。当然ながら、日本の創価大学とは姉妹提携であるw