迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

Karl's Bar“グランシャリオ”2016 第五夜


カイル(以下カ):いーい日、旅ー立ちー、再びのー風の中ー、今も聞こえるあの日の、歌をー道ーづーれーれに…こうも歌詞をいじってあると、同じ楽曲であっても、そのイメージは変わるんだよねぇ…“いい日旅立ち”は、いろんな意味で“名鉄歌”だよな。
(カランコロン…)
…っと、いらっしゃい、グランシャリオへようこそ。
チセ(以下チ):あら、こっちは鉄道バーなのね。
アポロン(以下晃):ま、いいじゃないか…カイル、オールドファッションと…
チ:あたしはシンガポールスリングで。レイは何する?
レイ(以下レ):アレキサンダーをもらおうかしら。
カ:かしこまりました。
晃:それにしても、どういう風の吹き回しだ?チセがレイを誘うのはともかく、ワシまで連れてとは…
レ:気にし過ぎよ、あなた。チセは単に、私たちと話がしたいだけよね。
チ:そうそう…“女子会”でミーナやエルハを呼んでもいいけど、それじゃ話題が面白くないわ。殿方を交えて合コン風にしてもいいのだけど…マスターのところに集まる男性陣って、殆どが飲兵衛だものw
晃:あー、ワシの場合、レイという歯止めがあるから誘ったって訳か。
チ:そういうことw
レ:ま、チセにとっては“想い人”が“こっち”に来てないってこともあって、寂しいってのもあるよね?
チ:…そんなことないわよw だって、マーグがいるし、ホクティだって…
レ:でも、本当の“想い人”がそばにいない寂しさ、隠しきれてないわよ。
晃:そう責めるな、レイ…ワシの“生前さん”とて、お前の“生前さん”を失った後、その寂しさ紛らわそうと、年甲斐もなく仕事に集中しようと必死やったけど、それでも、心に空いた隙間を埋めること、できんかった…“こっち”来て、やっと安堵したというか、再び会えたことが、本当に嬉しかったんや。
チ:そういうモンかしら…
レ:あら…本音は私から解放され、清々したのでは?
晃:それは決してない…ワシにとって惚れたのはお前だけだ。だからこそ、晩年は寂しさに耐え切れず、何度やめようと考えたか…
チ:レイ、今日はあたしに説教するつもりじゃなかったの?
カ:何でしたら…ボク、消えましょうか?
チ:あ…ごめんなさいね、そういうつもりじゃなかったんだけど。
レ:そ、そうよね…カイルの場合、私たちとは違う“闇”を抱えたままだったわね。
晃:悪気はないんだが、どうもなぁ…
カ:いいんですよ、気にしないでください…
晃:ところで…最近は観光列車の新造が増えているようだが、カイルはどう思うのだ?
カ:鉄道利用に対する“付加価値”を求めるのであれば、それもアリだと思いますね。特にJRグループ内で、“ななつ星in九州”と“トワイライトエクスプレス瑞風”を機に、そういう流れができつつありますね。ついさっきも、近鉄の観光特急“しまかぜ”と“青の交響曲”の話題をやったトコなんですが、速さや利便性を求めるのであれば新幹線での移動がいいかもしれませんし、安さなら夜行バスという手もありですが、本当の意味での“贅沢な旅”というモノを求めるのであれば、非日常を味わうための、特別な時間と空間が必要かと…
レ:そういう意味では、このバーも重要な役割があるってことよね。
カ:店舗や宿泊施設に限らず、それは誰しもが、それぞれの事情や心理で求めるものじゃないですか。ボクんトコは、ホラ…カウンター自体がジオラマケースになってるから、鉄道模型が好きな人にとって、目の保養になってる部分もあるかなぁ…ってw
チ:そうね…この殺伐とした世間に必要なのは、ちょっとした“非日常”の潤いなのかもね。
カ:駅員にイチャモンつけたトコで、一瞬の気持ちは晴れても、何の解決にもなりませんから…では、今宵のサービスを供しますか、ホワイトラムとオレンジジュースを3:1で用意し、そこにグレナデンシロップとフレッシュレモンジュースを少々加え、よーくシェイクしてカクテルグラスに注げば…エル・プレジデンテです。オレンジの香りと、ラム特有の甘さをお楽しみください。