迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

新交通システムの事故にまつわる推察…

ふぅ…手術から一週間は、眼を安静にしないといけなかったんで、情報を得ても、なかなか呟けずに不貞寝してましたw ま、本調子にはほど遠く、ガスの代わりにシリコンオイルが左眼に注入されてるんで、再手術の予定があるんだが、とりあえず今、iPad air2片手にネタ仕込み…

 

 

先週末、横浜シーサイドラインが逆走して、15人程重軽傷者が出たが、一報を聞いて真っ先に思い出したのが、26年前(1993年)のニュートラム暴走事故だ。オイラ自身は事故そのものに遭遇する2本前の列車で住之江公園駅まで戻ってたから、バス停前の歩道橋付近で騒動に気付いたんだが、アレはガチでヤバかった…1ヶ月以上、不通で代行バスによる通勤は、正直地獄である。

 

それはさておき、この時の事故原因は、事故車両の基盤がショートした事による通電不良からの制御不能であり、仮に有人運行であっても、制御出来たか定かじゃない事故だった。というのも、コレはエエ加減な整備からの事故であり、この時に車両の老朽化も指摘された訳で、コレを期に新車導入が急がれたとも言える訳である。また、新幹線同様の集中管理による運行方式を採用し、自動運転なのは、運営コストを少しでも削減する為に、運転士乗務をやめて遠隔操作で運行する事にした訳である。この新交通システム方式は、1981年のニュートラムと神戸のポートライナー開業を皮切りに、大都市圏を中心に開業した…横浜シーサイドラインは、開業が1989年との事なので、技術的にはニュートラムより若いといえど、実質は同レベルと考えていい。

 

今回の事故は、急発進でもないし、逆走で車止めに突っ込んでる時点で、事故の怪我人が少ないのは不幸中のWiFi…もとい、幸いと言える訳であり、ニュートラムの事故の教訓があってこそ、車止めの性能が向上していて、衝突の衝撃が結構抑えられたのは、いうまでもない。しかし、車両故障に関して、遠隔操作では感知しにくいという欠点は、ニュートラムと同レベルだとしたら、今後も課題となる…有人運行である新幹線でも、現場と司令部で齟齬があったら重篤な事故になりかねず、事実、山陽新幹線での台車破損も、東海道新幹線での車輪の変形でも、センサーの検知を誤報として見逃した結果生じた“重大事故”である。(ま、メーカーのデータ改竄や整備不良も一因にあったんだけどなw)

 

では、なんで遠隔操作では、故障や不備があっても対応ができないのか?簡単に言えば、機器類のエラー信号を“信用してない”からであり、更にはエラーそのものを“過小評価”してるからです。重篤な事故の多くは、実は故障や不良の些細なエラーを、“大した事はない”という経験値からの誤診であり、いわゆる“狼少年症候群”に陥ってるのが全てです…実際、去年の西日本豪雨で広島や岡山で被害が甚大だったのも、気象庁自治体から土砂災害警戒情報が散々流れても、避難しなかった人が多かった訳で、避難指示にすら従わなかった住民も多かったのが要因の一つになっていた。コレと全く一緒で、故障を事前に感知して部品交換や修理など、機器が警告を発していても、利用者の自己判断で、あるいは修理・交換費用が“勿体無い”という理由のみで、勝手な部品交換や素人修理を繰り返して、結果、重篤な事故を引き起こしては“メーカーが悪い”とか、“法律が企業に忖度してる”などとイチャモン付けて、自分の非を認めない訳です。

 

話が逸れたんで元に戻すと、昨今の機器類は、たとえ軽微な故障や不備でも、自己判断で早期にエラー信号を発して、事故を未然に防ぐ為のメンテナンスを促すようになってるんだが、製造元の“親切心”も、使用者からしたら“大迷惑”な話で、どうせなら“メンテナンスフリー”な上に恒久的に使えるモノを作れって訳であり、そうすれば減価償却でモトが取れる算段で話してる訳である。つまり、運行会社が新交通システムに求めているものとは、安価で利用者にサービス提供できる交通インフラとして、上記の条件…メンテナンスフリーで恒久的な公共交通機関の仕組みであり、建設費や消費電力、沿線の騒音対策といった、公共交通機関の宿命があるからこそ、どうしても無理難題を開発技術者に要求せざるを得ない訳である。

 

 

もっと言えば、運行中は出来るだけ人員を、駅や電車内に配置せずに、夜間も保線や点検に人員を捌かなくていい状態にしたいからこそ“自動化”であり、“機械化”していったとしても、最終的な管理は人間の判断と行動が全てです。そこを勘違いして運用してたのであれば、事故は必然的に発生します。ニュートラムの事故も、結局はそれが一番の“欠点”であり、それ故の事故だった訳であり、今回の事故も、恐らくは定期検査で、運行プログラムや基盤にエラーがあった可能性があるにもかかわらず、それを無視して運行してたなら、完全な人為的ミスであり、ニュートラム事故と一緒です。

 

 

ここまではあくまで、オイラ自身の推察に過ぎない話ではあるが、新交通システムそのものは、既存の鉄道や路線バスと違い、余程な事がない以上は人身事故が発生しない、優れた公共交通機関です。しかし、運行会社局が杜撰な管理をやってる様では、いずれ甚大な事故を引き起こしかねません。その点だけは、ほかの公共交通機関と差異はありません。