迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

ペットのマイクロチップ装着は、管理上必須。

昨日の国会審議で、ペット(主に犬猫)に対して、3年以内にマイクロチップ装着の義務化が可決成立したんだが、現時点では今後ペットショップでの販売時に義務化するとの事で、今飼ってるペットに対しては強要しないとの事…ただ、熊本地震の時に、チップを装着した7匹のワンちゃんが、(うち6匹が)飼い主が判明し、無事に家に帰れたという。そういう意味では、コレは重要な話。

 

 

実は、競馬の世界では既に導入してる事であり、コレによる管理に移行した事で、検疫や牧場と競馬場の移動の際の手続きが簡素化できた訳で、血統書等の不正も未然に防ぐ目的もあって、特に欧州では、競走馬および競技馬(馬術やショービジネス用)は、装着の義務がある。その為、ディープインパクト凱旋門賞出走に際して、日本馬で初めてマイクロチップの装着が行われた訳である。(それ以前は、そういう規定はなかったが、競馬の国際化が進展した事を受け、フランスで先駆けて導入が始まった)

 

小型犬や猫にはサイズ(直径2mm、長さ10mm)的にちょっと大きいかもしれんが、同型サイズのが馬のコウネ(鬣の生え際部分)に埋まってるんだが、ポニーサイズでも、コレくらいなら邪魔にはならないし、コウネ部分は皮下脂肪が分厚いトコなので、痛点がほとんどない。だから、馬の場合はチップ装着の際でも、苦痛に感じる事が少なく、余程でない限り外れないからコウネに付ける訳である。

 

では、マイクロチップはどうして、管理事業に欠かせないかといえば、管理記録の“ペーパーレス”化と、不正防止の観点からがある。実は、書面管理はいくら厳重してても、関係者が勝手にデータを書き換えたり、偽造コピーを作り出せる事が問題になっていて、特にアメリカではコレによる八百長が頻発してた訳で、それが競馬人気に陰りをもたらす原因となった。フランスの競馬でも、ローカルなトコはともかく、メジャーなドーヴィルやシャンティイでも相次いだからこそ、そして、競馬開催の“国際化”が進展した事によって、参加各国の馬体管理の共通化が急がれた訳であり、そこで言語の訳し方次第では誤解されかねない文言を記載した紙の書面ではなく、15桁のマイクロチップで一元化して管理する様になった訳である。日本でも競走馬は、既にチップ内にデータを取り込んで、血統や生産地、投薬などの治療記録が、常に更新されるようになってる訳であり、獣医師はチップのデータから牧場経営者や調教師、馬主に経過報告を可視化できる様になったし、血統管理も容易になったのである。また、データの共有化によって、海外遠征時の検疫の簡略化が進んだ訳で、専用の機械で読ませれば、それで確認作業が済むという訳である。

 

 

 

 

コレが今後は、愛玩動物にも活用されるという訳だから、おいそれとペットショップで購入した犬猫を虐待したり、勝手に放棄する事もできなくなるって事であり、勝手に逃げ出しても、装着したマイクロチップで“所有者”の特定もできる為、他人様のペットをパクる事もできなくなるという事でもある。当然だが、虐待に対する罰則規定も厳罰化される為、今後は民事の損害賠償だけでは済まされなくなる訳である。それでも、ペットへのマイクロチップ装着に“反対”します?