迷馬の隠れ家 はてな本館

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豊かさの代償と、将来性のない開発のツケ。

どうやら、夕張市が財政面の立て直しに失敗したらしく、会社でいうトコの“倒産”状態になった。財政再建団体の指定を受ける準備をしているらしく、認められると事実上国が財政を管理し、自治体自身での勝手な事業開発はできなくなる。そもそも“炭鉱の街”として栄えていた時代に、石炭が枯渇した時を見据えた政策をしていれば、ある程度は“回避”できた訳であり、炭坑閉山後もある意味での“ネームバリュー”にしがみついて何もしなかったから、どうする事もできなくなるのである。
コレは何も“鉱山が閉鎖した集落”だけの話ではない、オイラが住んでるエリア(関西圏)でも、そして国にも言えた話で、先見の目がある政治家や資産家であれば、将来性を考えたインフラ整備や開発事業を計画するモンなんだが、何分そういう概念よりも現在の“豊かさ”の追求だけで終わってるバカが多い。しかもそういう部分を庶民も見抜けないモンだから、どんなに“政権交代”をやっても、何も変わらないのがオチである。

ある時、ドバイのオイルダラー(てか、王族の一人)に対するインタビューを見ていたんだが、この“答え”は実に見事だった。
“いずれ我が国の油田は、遅かれ早かれ枯渇してしまうだろうから、財政が豊かな間に新しいビジネス環境を作り、そこへ経済をシフトしていかないと、現状を維持する事ができない”
コレが“正しい答え”かどうかは確定的ではないが、おおよその将来性を考えてる富豪らしい答えではある。その一環として“ドバイワールドカップ”をはじめとする欧州競馬オフ期の国際G1の開催であり、コレをきっかけに競馬の世界では、国際的なレースの枠組みの刷新を図る動きが出ている。しかも現在、世界的な“競馬チーム”のオーナーが、この“ドバイ競馬”の仕掛人であり、その“持ち馬”の一頭にユートピアが(確か実力と血統の面で欲しかったんで、金銭トレードによって)仲間入りした程である。また、このオーナーが所有する競馬場を中心に、現在アラブ諸国でも珍しい、欧米セレブ向きの“リゾートパラダイス”としての開発が進んでいる。
オイラのオカンの故郷である西海市(旧 西彼杵郡)の大島は、もともと炭坑と造船の町だったが、炭坑が閉山した後、造船業だけでは心細いと判断し、焼酎を作る会社を作ったり海洋リゾートの拠点づくりを行なった。その結果、現在では四季を通じて太公望が竿を並べ、水上バイクを楽しむ絶好のポイントとして生まれ変わった。(ちなみにオイラのオカンの幼なじみが、“いつもの奴”ブランドの焼酎の醸造元だったりします…w)コレも、ある程度の“先見の目”があったからこその話である。
こういった事を踏まえると、“行き当たりばったり”な政策しかできない国家や自治体は、若者の就職意欲や就学意欲を削いだ“一凶”であり、ニートやホームレス等が増えるのは当然である。ひいてはそれによる弊害として、税収の減少や保険制度の破綻、さらには赤字債権が増える一方で、そのツケは結果的に自分達だけでなく、その子孫末代まで続く事になる。財政の立て直しをしたいのなら、まず“何が主なのか”を明確にした上で計画を立てて説明をすべきであり、“構造改革”を促進したいなら、文句を言われる前にまずは“転職”(決して“天下り”ではない!!)を促すべきである。そういった部分を手抜きするから苦しいのであって、現状に甘えていると、後々辛くなるだけである。