迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

スターフォーラムV(ファイブ)の座談会〜究極の選択〜

チルト(以下築):こんばんは、紅火のチルトです。
ハル(以下ハ):黄虎のハルトラや。
アッシュ(以下ア):緑壁のアッシュだ。
ナイン(以下ナ):どーも、白空のナインです。
ティーラ(以下ラ):紺波のティーラぞな。
築:さて、我々SFVのメンバー…またの名を“GQ2軍”が、ここ“天松楼”のラウンジで、初の会合を開く事になったのだが…
ア:そういや、このメンツで揃うのって、今回が初めてじゃないか?
ハ:おう、そうやな…前回は、なかなか全員が揃わのうて、結局お流れになってもうたからな。
ナ:ですよねw
ラ:じゃが…今回は、なしてこのメンツに招聘がかかったのじゃ?
ナ:実は…この夏、日本各地で電力の供給不足が懸念されていて、それによる弊害が出るんじゃないかって予測が出てるんですよ。
ハ:そんなもん、原発が動いとったら心配あらへんやろ?
築:ハル、この3月に起きた東北地方での地震、知らないとは言わさないぞ。
ラ:それと原発って…あ、福島の件かえ。
築:その通りだ。その事がきっかけで、安易な“脱原発”を唱える世論が広まり、その結果、何の問題もない他の原発さえも、定期点検後の運転を見合わせてる事が、事態を悪化させてるといっていい状況なのだ。

ハ:けんどしかし、それは被災地の東北だけの話じゃなかったんか?
ナ:確かに、最初の内は、東京電力の管轄区域のみの話だったのだが、それが、福井県に13基もある原発を管理している関西電力までも巻き込まれたんだ。
ア:つまり、“原発=悪”という図式が勝手に一人歩きして、肝心な事を論じないまま、定期点検に入った原子炉が運転再開できずに、ある意味“放置状態”になっているって事か。
築:その通り…菅直人首相自身は、原発を廃して代替エネルギーに切り換える事を、世界中に大々的に、しかも何の論議も経ぬままに発言してしまった以上、余計に電力会社自身が“必要性”を言えなくなってしまっているという事なのだ。
ラ:ソフトバンク孫正義社長が、自らの提案で全国各地にメガソーラの発電所をこさえて、それを電力会社に売るとかどうとか言っとるぞな。じゃけんど、そんな土地、どこにあるというんじゃ?
ナ:本人に言わせれば、耕作放棄された田畑の上に設置すれば…って事らしいけど、なんか間違ってないかな?
ア:都会のビルの上や新興住宅地ならともかく、食料受給率云々が叫ばれている中で、農地の上にそれはヤバい。耕作を放棄された場所とは、その殆どが所有者が高齢になったのに、後継者がなかなか見つからずにいる事と、連作障害が発生したため、ワザと休ませている可能性もある。そういった事情も知らずに論じたのなら、農業を安易なモノと考え過ぎてはいないか?
築:そう。農業に限らず、第一次産業の殆どは、生活に密着した“命の現場”でもある。それを知らずに蔑ろにするなら、まさに生存権そのものを軽視してるのと同じだ。
ラ:それは言えるせお。百姓は一見、貧しい生活をしてる様見えるが、それは単に、労働条件が厳しい割に、収入が“消費者次第”な部分があるからぞな。じゃが、食料を生産してる、一番の現場であると同時に、本来なら尊い職場なんぜお。
ハ:そやけんど、原発は事故れば、その土地は放射能に汚染されてもうて、使えん様になる。現に福島県とその周辺では、その影響で、農家が自殺しとるケースが、既に出てるんや。
ア:だが、それを言い出したら、様々な公害の歴史を繙かなきゃいかん様になるぞ。身近なトコでは、大気汚染のよる呼吸器系疾患や酸性雨の問題。重金属の垂れ流しによる神経系統、および骨格の脆弱化、…主だった部分だけでも、途方もない被害が出ているケースだ。
ハ:ほな、それらの原因て、何があるんや?
ラ:言いたか無いが…全ては“豊かさ”を履違えた日本人の生活様式そのもの…としか考えられんのう。
築:その点で言えば、今の中国も同じ轍を踏もうとしている。確かに、工業の発達は金銭的、あるいは物質的な豊かさをもたらす反面、不用意に自然を破壊し、人間本来の生活スタイルそのものを乱している。だが、その損失を知る者は少なく、また大勢の群衆の中では通用しない…恐ろしい話だが、そういった部分も考え直さなければならない。
ハ:それやったら、どうすれば、その“間違い”に気付くんやろうか?
ア:だから、“究極の選択”に迫られているって事だよな、チルト?
築:ああ…原発に関して言えば、今まで通りに家電やPCを使いたいなら、危険性も加味した上で容認せざる得ないが、単純に原発廃止を求めるなら、それを言い出した者は、進んで自宅のブレーカーを落し、一切の家電を棄てる覚悟を決めるべきだと、我らがマスターは常々おっしゃっている。同じ理屈として、大気汚染や水質汚濁に対して、文句を言った以上は、浄化を手助けする為にも、過度に資源を使わない方向で生活を変えていかなければならない。
ア:つまり、便利さだけを求め過ぎてはいけないし、非常時に協力を惜しむ様では、文句を言う筋合いもないって事か。
ナ:不当な差別を受けたから…って相手を責め続ける事も、ある意味での“責任転換”であって、問題を直視してないって事ですね。
ハ:ほんなら、その問題を解決させるには、やはり立場上の“苦渋の選択”っちゅうモンが必要って事やな。
築:その通りだ。日本の経済を空洞化させたのも、農業が衰退したのも、そして学力が低下したのも、全ては、国民一人ひとりが勝手な事を言い過ぎた為。政府でも、経団連でも、労組でもない。ただ、その組織すら、身内に甘くなり過ぎて、利権を貪ってきたからな。だから、外部の者から信用されずに孤立する訳だ。
ナ:だからこそ、妥協点を見出さないと、あらぬ方向へ行ってしまうって事っすね。
ア:ただ単純に、相手を罵倒するのは簡単だが、相手を愚弄した分、その責任を自分が背負うのは当然の義務。逆に相手を庇ったのなら、見返りを期待するのは普通だが、その価値は相手次第だ。そこの部分まで追求するなら、それに見合った代償を払ってこそ…ってトコだろう。
ハ:なるほどなぁ…
ラ:言えとるな。