迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

馬名の話

昨日の阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)で、テイエムプリキュア”が優勝した。なぜ、わざわざ“”で囲ってるかというと、本来ならこういった“既存キャラクターやタイトル”を名称として登録することは、禁止されているからだ。(理由として、広告や売名を目的とした馬名は、中央および地方の競馬施行規定で厳しく規制されている。)この場合は“キャラクター名やアニメのタイトルではない”(一部引用はしてるが…)と見なされたため、馬名登録ができたらしいが、この馬名は引退後も“血統名”として残るだけでなく、レースが存続する限り永遠に刻まれるのだ。つまり、“ふたりはプリキュアマックスハート”が放送終了しても、競馬の世界ではずっと語られる事となる訳である。(ちなみに名付け親は馬主の娘。無邪気なモンで、只今5歳なんだそうな。)

かつての“名馬”の名前にも、ユニークな名称のものがある。例えば、シンザンの場合、この馬名は実は馬主の孫(だったと思う)の名前から付けたんだとか。また、ミスターシービーの場合、“シービー”とは生産牧場の千明(ちぎら)牧場をもじって付けた名前で、しかも実は歴史上には二頭存在してたそうな。(よく知られてる方は三冠馬の方で、戦前に“先代”いた。但し“二代目”の方の父はトウショウボーイw)
冠称(名字みたいなモン、同一馬主が複数、競走馬を保有してる場合なんかに見られるアレ。)では、“ニホンピロ”なる名前があるが、これは規制が現在の様に厳しくなる前に使われ出した冠称で、馬主がやってる企業名(確かネジかベアリングの会社)で、一番最初に申請を出した時は、ちょっとモメたらしい。また、馬名がユニークな“マチカネ”の冠称は、馬主の母校のある地名(豊中市にある“待兼山”)から名付けたんだとか。“メジロ”も実は、先代の馬主が住んでた東京の地名から付けたモノで、現在では名門牧場の名前としても知られている。また、社台グループの馬も昔は、“ダイナ”とか“シャダイ”の冠称が付いていたが、最近はクラブ(社台レースホース)会員の方が命名することが多いんで、血統書でその名残が残ってる程度である。(有名なトコだと、“ダイナカール”とか“シャダイカグラ”とか…)
あと、血統名からヒントを得て付けられた馬名もある。例えば、ダイイスインザムードは母馬の名がダンシングキイで、兄弟馬もダンスパートナーダンスインザダークである。(“ダンスインザモア”もいたな、確か…。)同じ“オペラ”と名前が付いても、テイエムオペラオーはオペラハウス、メイセイオペラグランドオペラから付けられた名前だ。また、オグリキャップの場合は元々の馬主の名字と、父ダンシングキャップから付けられた名前。スイープトウショウは父がエンドスイープだからであり、“トウショウ”は冠称である。
もちろん、理由はともあれ、“変な馬名”でも勝つ時は勝つし、“かっこイイ馬名”でも名前負けしてるヤツもある。ま、ああだこうだと考えても、後世に残る馬名は“名馬の証”であることには間違いない。さて、来年のクラシックに、この“プリキュア”はどんな歴史を刻むのやら…。