迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

東京ばかりが“日本”じゃない!!

ここんトコ、関西大手企業が本社を東京に移動、あるいは本社機能を東京に一本化する傾向がある。オイラから言わせれば、こういう考え方は、経営としては優秀としても組織の“危機管理”がまったくできていないとしか思えない。なぜなら、万が一首都圏一帯に重篤な災害(阪神・淡路大震災級の地震や東南海沖地震に伴う津波被害、富士山大噴火等)が発生した時に、各支社間での連絡はできても、全国規模での指示が滞る可能性がある。況や、そういう災害じゃなくても、チョットしたミスで発生した障害でも復旧に時間がかかる。(去年発生したクレーン船通過時の操作ミスによる送電線切断事故とか、例えば地下鉄工事中に天然ガスが構内に充満し、静電気で爆発したとか)
こういった点を考えてるかどうかと言えば…やはり“首都”である東京の方が世界的にもメジャーだし、戦いやすいと思い込んでいる以上、どっかですっぽ抜けているのではないだろうか?

先週のOFF会でも話してたのだが、放送局自体が見栄を張り過ぎて、東京を本社にしてる大手企業のスポンサーばかりを求め過ぎて、本来の番組づくりができていないと、関係者に意見をぶつけた。特に“あどラン”のVTRを見てる際に、古いCMをカットせずに残していたんで、その映像を見てみんなが感じたのが、千里丘時代のCMはローカル系(地元企業や商店街のCM)が多かったのに、茶屋町時代のCMは全国区のCMばかりで個性がないのに気付いた。そうなのだ、昔の放送CMは地元企業のCMが主体であって、様々な工夫もあった。また、長年使える様にフィルムによる撮影で作られていたんだが、現在のCMはすべてビデオ撮影で、しかも殆どが1年以内に姿を消している。
ココでもわかるのだが、地元企業の広告宣伝費用がTVやラジオに回らないのは、地方の放送局がカッコつけてスポンサー料を東京並みにつり上げ、その結果本来得られるハズの地元企業からのスポンサー料を確保できず、それ故に地方局はジリ貧になり、結果東京で一括して番組を作ってもらう様な状況を生み出していると言える。
話が若干飛んでしまったが、要するに“都で成果を上げて故郷に錦を飾る”と言う発想が、未だ抜けないから“東京集中”というパラドクスが生まれる。実際は逆だ、世界は“東京”なんて相手にしていない。特定の分野に先駆している“日本企業”なら、ドコが本社でも取引をする用意がある。たとえそれが、辺鄙な田舎町の職人技であっても、従業員数が3人の町工場的零細企業でも、“そこでなければ作れない”技術や製法がある限りは、世界企業は手間を惜しまない。つまり、見栄を張らずに確実な成果を特定分野に絞ったり、他分野へ転向させるアイディアがあれば、日本市場を相手にする必要性などない。逆を言えば、現在の好景気は“バブル時代”より最悪な幻影であり、特定分野での需要が無くなれば、あっという間に“捨てられる”時代である。
そういった意味では、某家電メーカーの“日本国内工場の拡充”の決断は、むしろ正しいと言えるだろう。(もちろん、先の地震で工場ラインが5時間も停止した経緯を考えれば、もっと早く着手するべきだったとは思うが…)某家電通販の社長も、敢て東京に本社を置かずに地方を拠点にしているし、意外なモン程、実は日本の“地場産業”が世界シェアを殆ど占めている現実がある。世界から見れば、あくまで東京という“場所”は日本の産業に関する情報を収集するための“拠点”でしかなく、東京本社を窓口にしている企業を相手にはしていない。その点をもう少し、勉強するべきではなかろうか?