迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

軽率なのはどっちだよ!!

いや〜、拗れに拗れてますねぇ、横綱朝青龍の“ズル休み”問題。もちろん、コレ自身は軽率な行為を取った本人が悪い訳ですが、こういう事例は外国人力士に限らず、角界でいつ発生してもおかしくなかった訳であり、また、外国人に門戸を開いておきながら、自分達のしきたりを無理矢理押し付ける様な指導の仕方をしてる古い体質にも、問題がある様に思えますね。
確かに、“横綱”という地位は角界にとって重席であり、その責任はどのクラスの力士であっても絶対的です。が、地方巡業や年6回(※8/12訂正:翼のスタッフさん、どもです。)の本場所でスケジュールが満杯で、且つ、何もない時でも“ファン交流”を目的としたイベントを無理矢理開催して、なんとしてでも“相撲人気”を維持しようという魂胆は、はっきり言ってバカバカしいです。

外国人力士に関して言えば、古くは“高見山問題”というヤツがありまして、この時に“外国籍の力士は、たとえ実力が横綱級でも、大関以上の昇進はさせない”というルールがまかり通ってました。もちろん、コレ自体外国人に対する“職業差別”だった事は事実ですし、その件があったから、現在では出身がモンゴルだろうがブルガリアだろうが関係無く、実力さえあれば横綱昇進は保証されてます。
でも、今回の場合はそういったルール改訂よりもまず、相撲を取り巻く環境が“国際化”してるのに対して、角界そのものが未だに“日本人仕様”のままで稽古や巡業をやってる事が、すでに“時代遅れ”だという認識がなさ過ぎるのではないでしょうか。何度も言いますが、ルールの上では既に“国際化”してますが、それを取り扱う相撲協会や理事幹部自身が対応しきれてないという事です。
日本人だけの試合ばかりで退屈させない様にするために、相撲に興味をもった体格の良い外国人をスカウトし、稽古をつけて土俵に上げるのは構いませんが、だからといって日本人力士の活躍がかすんでるのは、どういう事でしょう。要するに、角界自身が思い描いてる状況と駆け離れた問題が生じても、対処できないまま外国人を受け入れてきた…言ってみれば、今まで“職業差別”をしていたのには理由がある事を知らずに廃止したための弊害が、ここにきて噴出したまでに過ぎません。
コレはなにも、角界だけの問題ではありません。国際化の波はいつでも“待ったなし”です。小売業でも、金融機関でも、今までにない変革の嵐に巻き込まれていて、企業買収や株主総会での議決権等の問題など、様々な問題がクローズアップされてます。しかし、根本的な事を見ると、すべてにおいて計画性がなく、むしろその場の雰囲気に流され過ぎてはいませんか?“改革”というのは小手先の変化ではなく、遠い未来を見据えた上での繁栄と存在の維持を目的とした連続的な変化でなくてはいけません。だから、将来的にどのような方向性でやっていくべきか、過去のデータから推測して、この先どのような危機が潜んでいるかを知った上で、論議するのが“改革”の第一歩なのです。
今回の場合、一番影響が出るとすれば、モンゴルとの国交に関する政治的な部分でしょう。その因を践んだのはどっちなのか…個人レベルの問題として片付きそうもありません。だから朝青龍自身が自らの行動に対して、“何が悪いねん…”とヘコんでるのです。これ以上問題をややこしくしないためにも、相撲協会は彼に対して引退を促すのではなく、むしろ“蒙古場所”を開いて、そこで巡業する計画を考えるべきではないでしょうか。