迷馬の隠れ家 はてな本館

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マンガから安易にドラマ化すんな!!

ココんトコ増えてる傾向に、人気マンガの“ドラマ化”がある。確かに、ヘタな小説や異文化のドラマよりも、日本のマンガだから良い作品が多いのだが、だからと言って安易にその作品の世界感を無視した設定や、特撮(CG)で誤摩化せるからと無理矢理再現するのは、あんまり良くない。まして、マンガは登場キャラの声や性格を読者が勝手に推測しながら楽しむから意味があって、それを俳優が演じても、読者によっては興ざめなモンになってしまう。
もちろん、その“背景”には、アニメにすると却って制作コストが掛かってしまうというジレンマがあり、それ故にドラマにしても十分イケそうな作品(特に学園モノとか、人情モノ)がドラマにはなっているが、問題は放送時間やターゲットとなる年齢層をドコにしてるかである。

さっきも出たが、マンガには大まかに分けると、アニメにした方がわかりやすい作品と、ドラマの方がわかりやすいのがある。正確に言うと、作品に掛かるコストがアニメの方がグッズ販売などで回収できると見込める、又は、実写にしにくい(現実世界に起こりえない現象がある)作品がアニメ向きで、その逆がドラマ向きって訳だ。だが、基本的にどんなマンガも本来ならラジオドラマかアニメにした方が、作品の世界感がわかりやすいのが特徴で、実際に声を出して読んでみると、自然な会話が物語のメインだったりすることが多い。
その為、ラジオドラマの場合、実際のアニメ声優がそのままの役で演じる事が多く、画像がなくてもある程度のイメージだけで何が起きたかが把握できる。しかし、実写のTVドラマの場合、作品のイメージで選ばれただけならまだしも、完全に作品の世界感から外れ、出演俳優の人気だけで制作した場合、却って原作の良さがわからずに終わってしまう事が多い。まして、シーズン毎に制作する場合、撮影時のスケジュールなどの関係で変更になると、世界感が壊れる可能性がある。(“渡る世間は鬼ばかり”とか“赤かぶ検事”シリーズ等、メインキャストの一部が諸般の事情で降板すると、面白味が半減するのと同じ理由。)
したがって、原作を忠実に再現できないなら、最初からドラマの為の台本とリンクしたマンガでなければ意味がないのであって、アレンジを加えるにしたって、原作の世界感から外れてはいけない。アニメもまた然りで、原作に追いついた時点で一旦制作を打ち切り、原作の刊数が揃ったトコで制作再開すれば、原作も読んでもらえるし、話の中身もわかりやすくなる。そういう意味では、昨今のアニメに多いOVAで続編を出し続けるやり方は、制作コストを考えれば理に適ってるのだが、そういう作品程、地上波では深夜のマニアック枠でしか放送されないのが残念で仕方がない。