迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

今を生きる…東日本大震災から2年。

チルト(以下筑):こんばんは、紅火のチルトです。
ノブ(以下ノ):あ、そやった…今日はあの、忌々しい震災発生の日やったな。
ホクティ(以下ホ):2011年3月11日…東北沖の4つの震源からなるプレート型複合地震によって、太平洋側の東北三県の沿岸部が津波で壊滅的になり、更に東京電力福島第一原発が非常用電源が使えずにメルトダウン…震災による死者は関連死を含めるとおよそ2万人、未だ行方不明が2300人程いらっしゃいます。
ノ:この2年間で、なんとか亡骸の一部が発見された人はともかく、未だにそれだけの人が家族の下に戻れぬまま…阪神の時もそやったけど、これは本当に辛いで。
筑:だが、それ以上に被災者の殆どが仮設や県外避難で、元の生活に戻れぬという。特に福島の原発事故が因で、浜通り…特に双相地区の自治体では、放射線レベルの加減で、帰還が困難なままだ。
ホ:それと、瓦礫処理の問題も未だ解決できてませんねぇ。福島県内…というか双相地区の瓦礫はともかく、宮城県岩手県放射性物質の被害は出ていないハズなのに、そして、各自治体の処理施設が被災して使えないから他県に要請してるのに、一部の市民団体が瓦礫処理に対する抗議してること自体、復興の足を引っ張ってる風にしか見えませんね。
ノ:言えてまんなぁ…東北三県…特に福島県を“ゴミ箱”にする様な発言が目立つんやけど、これ程バカバカしい話はないで。

筑:原子炉を廃炉にしても、その際に出る“核のゴミ”は、本来なら活断層や地下水が流れ込まない、比較的安定した地層へ埋める事が理想なのだが、中間貯蔵庫であれ、最終処分場であれ、日本の場合はそれに適した土地がない。それ故に、福島が事故で被曝した事を“好い事”にして、住民の県外避難を呼びかけた上に、最終処分場候補地に仕立て上げられてる様な気がする…こんな事では、余計に福島県民が求める復興・再建の希望を絶つ事になりかねない。
ノ:そやけど、子供を持つ家庭なら、過剰な放射線被曝による健康リスクが気になるからなぁ…
ホ:その件に関してですが、一部マスコミで報じられてますが、環境省の発表によると、18歳未満の甲状腺のサンプル検査を行ったところ、福島県内在住の子供達と他県在住の子供達とでは、ほぼ同じ割合(4割程度)でしこりや嚢胞がある異常が見つかったとの事です。
筑:待て…政府が提出したデータといえど、信用すべきデータとは言えない話だ。大体、サンプリングした地域に、青森と長崎を加えてること自体、信憑性が…
ノ:あのなぁ…実際に甲状腺癌になるかどうかは、癌治療にそもそも放射線を使とる限り、無意味やで。それに、元々甲状腺自体は成長ホルモンを司ってる器官であって、個体差による“異常”は、通常医療現場では無視される範囲や。それに、長崎県内と言ってもやなぁ、長崎市内はともかく、佐世保早岐五島列島等の地域やったら、ほぼ原爆の直接被害を受けとらんさかい、いわゆる“被曝者の子孫”というレッテル貼りは、長崎県民、および出身者に対して侮蔑に等しい話やで。
(注:当事者自身が言ってる場合はともかく…)
ホ:それに、本当に疑わしいのであるなら、広島市や岡山・鳥取両県民に対してもサンプリングすべきですね。広島は言わずもがなですが、岡山や鳥取の県境には、日本で唯一の天然ウラン採掘場として有名だった、人形峠がありますよ。
筑:…言われてみれば、そうだったな。
ノ:それに…チェルノブイリの事故と違うて、そもそもが震災による津波の影響で、非常電源系統が水没し、その事によって発生した事故や。しかも、当時の政府が余計な事をやったさかい、本来ならここまで酷い事にはならんかったハズの状況が、結果として福島県全体…否、東北三県に、暗い影を落としたんや。まして、福島よりも新しい東北電力女川原発は、震災と津波の被害を、殆ど受けずに事故にも至らなかったんや。もちろん、それは過去の設置条件のデータから、最悪の事態を想定して、沿岸部にあると言うても、津波を避けらてる高台に作った事が大きいんや。
ホ:過去の経験・事案を無視した結果論であって、実際はどの原発も事故が誘発さてた可能性はあった。けど、老朽化していた原子炉を、しかも地球温暖化という“まやかし”の因で動かしていた事こそ、今回の事故に繋がったんです。ま、今更ながらの話ですがね…
ノ:少々厳しい話をするけど、被災者だからという甘えを抱えたままでは、復興なんてできまへん。なぜなら、それ故の“利権”だからやねん。本当の意味での復興は、自分自身ができる範囲での生活を維持する事や。わかりやすぅ言えば、金銭や職業上の都合という言葉で逃げるのやのうて、立ち向かう事や。故郷を捨てる事や、今までの職を辞める事は簡単やけど、そこへ復帰する事、帰る事は、本気で挑まへん限り無理や。絶望の縁にある言うたかて、本気で復興させたいっちゅう願いがある限り、必ず成し遂げられる事や。それを途中で諦めるんやったら、それこそ、犠牲者に対して失礼や。もちろん、逃げてもかまへんけど、一度逃げたモンが図々しい態度で戻ってきても、地元に残って戦ったモンから文句言われてもしゃあないで。ホンマに最前線で戦うとる人らは、自分の意志でこの苦難と向き合いながら、自分自身を取り戻そうとしとるんや。それをバカにしたらアカン。
ホ:また、被災地から離れた地域に住んでいらっしゃる方も、一度現場へ足を運んでください。“被災地だから…”と言うためらいもおありでしょうが、神戸がかつてそうだった様に、実際の被害状況を自分の目で確かめ、また、一所懸命に復興の為に活動を行っている人達と、直接向き合う事も、復興の手助けになります。まして、あれから2年も経過してます。もう、“観光”として訪れても良い頃合いです。震災の悲惨さと、そこから立ち上がろうとする人々と触れ合う事こそ、本当の意味での復興の手伝いなんだと思います。義援金や救援物資も良いですが、まずは自分自身の五感をフルに使って、現場を知ってください。その上で“自分にできること”を施す事が、被災者のなによりの“心のケア”になります。


三人:震災犠牲者に哀悼の意を、被災地で復興を目指す者に対してエールを、そして、全ての子供達に未来を託して…