迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

ブランドという“責任感”

阪神阪急ホテルズの食材偽装騒動。事の発端はともかく、オイラ的な考えていけば、マスコミが望んでる事は、親元である阪神阪急ホールディングがホテル・飲食部門を潰す事を断言する事だろう。本当にブランドを重んじるのであれば、それ相応の責任の取り方として、料金設定の変更、あるいは、飲食部門の外注化…という、一流ホテル・旅館業を営む者であれば、屈辱的な行為をするのがスジに見えるだろう…しかし、ブランドを維持する事よりも、世間の風当たりを良くするなら、たとえそこで働く従業員に恨まれたとしても、閉店・廃業もひとつの“責任の取り方”だという考えもある。しかし、その“考え方”が、現在の不況を招いてるのだとしたら、その“犯人”は、いったい、誰になるのだろう?

業績悪化を理由に、廃業するホテル・旅館はごまんとあるが、こんな“些細な事”で廃業するとなれば、相当なプライドである…何故なら、従業員や顧客の要望よりも、その名称や格式、そして伝統を重んじるあまりに、不祥事を恥じてるからだ。しかしながら…オイラ的にいえば、それがどうした?ってトコだ。本当に重要なのは、恥を掻いた後の態度を、どう受け止めるかである。
そもそも、世間全般が“貧乏人”で溢れかえってる状況において、富裕層をマーテティングターゲットにしてる商業施設は、時と場合によっては、暴動での襲撃対象になる。つまり、“貧乏人”故の僻みと、ブランドに対する“憧れ”が、そうさせる。逆に、コピー商品ばかり取扱う商店に、暴漢が入ってくる事は稀で、ある意味で“同朋”だから襲わない…という不文律的なモノがある。つまり、貧乏人でもモノの価値がわかってるからこその“答え”がそこにある。
しかし、普通に考えて欲しいのだが、本当に一流ブランドと言われる商品が、本当に“高品質”かという問いに、全てにおいて“Yes"と答えられるだろうか?オイラなら、それは“No”と答える。その理由は、ブランドの殆どは、伝統と格式を、長い年月をかけて作り上げたモノであり、また、創立者の名前を掲げているのであれば、その人の人格を信用してるからこその取引である。つまり、著作権に関する考えでも、作者の名前が刻まれている以上、その作者の人格やセンスを認めた上での取引であり、そこに価値があるから、それ相応のギャランティー…即ち制作に対する“手間賃”というモノが発生する訳である。そこを無視して取引すれば、どんなに優れたデザインや機能があっても、100均で手に入るのであれば、そっちに流れる訳で、逆にブランド力を背景に廉価版と称してヘボいモノを売り出せば、却ってそのブランドの“中身”を疑いたくなる。
オイラの経験上、本当に品質の良い食事がしたいのであれば、宿泊先のレベルを下げると同時に、食事は全て施設の外か、自炊にした方がいい。特にコンドミディアム、あるいはコテージ等、簡易的な厨房が設置してある宿泊先なら尚の事で、宿泊先に自分の食べたいモノ、使ってみたい食材を持ち込み、そこで調理した方が、却って食品アレルギー対策にもなる。ぶっちゃけ論だが、人里離れたリゾートホテルや温泉旅館では、外食したくても近隣(徒歩10分圏内)に、アルコールも愉しめる店がないから、仕方なしに施設を利用する訳であって、都市部のビジネスホテルや簡易宿泊施設(ネットカフェ等)を利用するのであれば、食事を抜いた方が利便が良い事が多い。(特に函館みたいに近所で朝市をやってるトコとか、24時間営業の飲食店がある場合、そっちで食べた方が、安くて美味しいのにありつける確立が高いからw)
阪神阪急ホテルズが、今後、どんな風になるかはともかく、本当にこの不祥事を“対岸の火事”として嘲笑うホテル・旅館・飲食業があるとすれば、必ず同じ轍を踏む…それによって一番傷付くのは、利用者ではなく自分達だという自覚がない様では、廃業で解雇せざる得なかった従業員に恨まれても仕方がない。当然だが、利用者も、名の通ったブランドだからと信頼して使うべきではない。無名でも、マイナーでも、それ相応のサービスや品質を保持してるトコであれば、そこを自分の“お気に入り”として贔屓にして、自分“オリジナル”のブランドに仕立てれば、必ず既存ブランドへの下克上となる。そうするかどうかは、常連として利用してる者の胸算用であって、そこに胡座をかく様な態度を取ったならば、没落しても当たり前である…何度も言うが、ブランドとは、利用者と提供者が長期にわたって築き上げた信頼関係が具現化したモノであって、それを裏切った時点で、何の価値もない。だから、本気で謝罪する気があるなら、古い伝統や格式を捨てて、生まれ変わる為の勇気を見せる事にあると思う。その為の廃業や業種変更は、ひとつの通過儀礼だと思う。