迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

夢と“虚像”を一緒にするな!!

今週の“らじゼミ”で、努兄がWBC(ワールドベースボールクラシック)のことでアツくなっていた。ご存じかと思われるが、ヤンキースの松井(秀)選手とホワイトソックスの田口選手が、日本代表として参加する事を辞退した事について、かなり激怒していた。気持ちは分からなくはないが、それは以前、努兄自身が言ってた“嫉妬”の様にしかオイラには聞こえなかった。確かに、彼等は日本人選手であり、代表に選ばれた以上は参加するのが“義理”というもの。しかし、そこまでして勝利にこだわるのは、むしろ彼等に対して“失礼”ともいうもの。なぜなら、彼等は彼等なりの努力で、日本の野球…プロもアマも関係なく…がメジャーリーグの第一線でも通用する事を実証する為であり、その結果が彼等が所属するチームに対しての信頼を築いた訳である。(ただ裏側で、アメリカが少しでも自分トコが有利になる様に、彼等に何らかの圧力をかけ、出場を辞退させた可能性はあるが…。)まして、チーム構成を見ていて、野茂投手が選ばれていない(メジャーへの足掛りを作った功労者なのに…)のがおかしい訳であり、ソフトバンクホークス王監督が日本代表の“監督”ってのも、オイラ的に胡散臭いと感じる。(元はこの人、ジャイアンツの選手ですから。)

そもそもこの大会は、野球のオリンピック種目への復帰をかけて、“国技”としてプロ野球をやってる国々がぶつかり合って、世界一を争う大会である。が、どう見たってアマチュアならキューバvs日本が的レースになるし、プロだったらアメリカvs日本なのはハッキリしてる訳だ。(もちろん勝負事だから、実際にこうなるとは限らないが…。)しかもサッカーのW杯をまねてやろうというのだから、オイラから見たらバカバカしいのだ。
競馬の場合でも中央競馬はともかく、地方競馬もある様な国々は限られている訳だし、いわんや国によって芝よりダートのレースの方が格上だったりする場合があるのに、世界共通ルールで開催しようにも、なかなか調整が上手くいかない。やっと最近になって、スプリント(〜1200m)部門と中距離(1600m〜2400m)部門の国際ルールができたぐらいで、世界規模のポイント制チャンピオンシリーズが組まれる様になったばかりである。
確かに“祖国のため”とか“ファンのため”とかの理由で、一流選手を集めて勝負させるのは良いことだが、忘れてはいけないのは、こういった国際的なスポーツ競技は、イコール“国際戦争”という概念で行われている事なのだ。逆をいえば、“敗北”はすなわち“死”を意味する。これはどんなスポーツでもいえた話で、世界的に有名なサッカー選手でも、祖国の代表として出場し敗戦を喫した途端、ファンに射殺されたなんて話もあるぐらいだ。日本人には、残念ながら長年“戦闘”の感覚から逸脱したトコにいた影響もあって、そういう意識がない。ゆえに選手の意識の“中途半端”なのだ。中国ではスポーツ選手は人民軍以上に手厚い保護が行われているが、その背景にはそういった“非武装の戦争”に備えた訓練を受け、一つでも多く他国を“討伐”することを命ぜられているからだ。だから、才能があっても成績がイマイチなら即、捨てられる現実がある。アメリカやロシアとてまた然りで、オリンピックや国際大会での成績の為だけにあらゆる研究が行われ、各々の種目ごとの“肉体改造”を余儀なくされた選手が多い。(ゆえに今でも、表沙汰になってない“不正行為”も盛んだという。)
忘れてはいけないのは、この大会そのものはメジャーリーグが中心になって開催を各国に呼びかけたモノであり、“主催者”の思惑通りに事が運ばないと分かると、数年後には消えてしまうことになる。国際野球連盟は一応、アメリカに対してキューバの参加を認める様に説得してる様だが、多分応じない様な気がする。また、参加を表明している国の一部でも、このゴタゴタにイラだって、辞退しようか検討を始めた様である。こうなるとWBCは“机上の空論”として笑われるのがオチというもの。ホントに日本の実力を示したいのなら、プロで勝負せずにアマチュアの、しかも経営が苦しいクラブチームの優秀な選手だけで勝負するべきだ。アマチュアが“夢”を語るのは当然だし、プロが“本業”を休んでまでやる大会じゃなくても良いのではなかろうか。プロの大会としてやるのなら、各々の国の“No.1"が代表として戦ってこそ、意味がある様な気がする。(ま、オイラはそもそも、こういった事には関心がない人間ですから、こういった“暴言”も言えるんだが…。)