迷馬の隠れ家 はてな本館

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関西の競馬中継今昔物語?!

一部の競馬サイトの掲示板にチラっと書いたんだが、今日は関西エリア限定ではあるが、オイラが知ってる範囲で解説しておきます。現在ではラジオNIKKEI(たんぱ)がJRAからの“オフィシャル放送局”として認められているが、昔は関西はMBSがその役割を果たしていました。その名残は現在でも競馬ブックが毎年春先に出しているCDブックの実況が、すべてMBSのアナ達の実況である事で確認ができる。

現在でこそ毎週土日に競馬中継が何らかのカタチで放送されてはいるが、昔はそれこそ重賞競走開催時(現在みたいに毎週やるほどレース数があった訳じゃない)のみで、しかもメインだけの放送だったそうな。むしろ、現在と違って競馬は“社会悪”の代名詞としてバッシングを喰らう分野で、きよぽんや松本アナでも、周囲のアナ達から“競馬中継が廃止になったら、真っ先にクビ候補や!!”とヤジられたとか。
そんな中で異彩を放ってたのがMBSで、当時はJRAのオフシャルとあって、放送の有無(センバツ時期は放送しないから)に限らず、午後からの場内での実況はすべてMBSのアナが担当していたそうで、昔からMBSリスナーは、週末といえば競馬中継が“定番”でした。(ちなみに午前中はJRAの実況専門の職員が場内での実況してたそうです。)
その様相が一変するのは、カラーTVの登場と、ラジオたんぱ(現在のラジオNIKKEI)が大阪支社スタッフによる全日中継を開始した事に機縁する。カラーTVが世間に登場した時は、受信機はともかく放送機材もモノクロ(白黒)放送用とカラー放送用が混在していた。しかし、カラー放送に適応したコンテンツが不足していた為、それに適したスポーツ中継を模索していた。で、当時のKTVの幹部のひとりが、オールカラーによる中継存続と、不定期放送から毎週放送へ拡大しろという“英断”を下した。理由は簡単で、騎手が着てる派手な勝負服と、コース上の芝生の緑、そして躍動する馬の毛色が、カラー放送のカメラに映ると、そのきれいさに茶の間の視聴者も競馬に興味を示してくれるのではないかと考えたのだ。
ラジオたんぱの場合、その昔は競馬以外のスポーツも実況中継をやっていたんだが、短波放送ゆえに、専用の受信機がない一般リスナーが聞いてくれなかった事と、中波ラジオでの野球中継が盛んになった影響を受け、撤退せざる得なかった。しかし、民放ゆえにスポンサーなしには放送を存続させる事はできない。そこで、競馬中継を残しておいたそうな。最初は関東(第1放送)のみでやっていたのだが、第2放送(大阪支社担当区分)でのコンテンツ補強と、関西のレースもというリスナーの要望に応えて、大阪支社スタッフと本社のアナを一部、大阪支社預かりで常駐させて、実況中継を始めたのだ。で、この大阪支社預かりの“犠牲者”第一号が、現在TVKテレビ神奈川で競馬中継のキャスターをやっている、長岡一也アナである。この経験で、のちに大阪支社預かりは、“若手限定”となるんだが、それを補佐する現地常駐のアナとして、昔はWBS和歌山放送から移籍してきた高木アナに任せてたが、高木アナ引退後は、“現地採用”となる守タソとニャオキに引き継がれた。(ちなみに、現在フリーの広瀬伸一アナは、当初は本社勤務だったんだが、本人が大阪支社“常駐”を志願したんだとか。)
また、MBSも競馬中継に常時携われるアナが薫兄だけになったのを受けて、“オフィシャル”の冠を事実上返上し、代わりにラジオたんぱがその重責を担う様になった。
KBS京都は最初の頃はラジオでの中継をやっていたのだが、KTV同様にTVのコンテンツを拡充したい為に、TVでの中継に切り替えた。ただ、視聴可能エリアが限定されていた事と、KTVの開局に絡んでの関係(詳しくは“我等ラジ関ジェネレーション”まとめサイト第4章を読んでみて。)で、KTVが中継を行う日曜のメインは、特殊な事情(KTVがFNS特番で中継できない等)がない限り、放送しない“お約束”ができたとか。また、ABCは最初は週替わりで放送担当が回った時のみで中継してたが、MBS以外の中波ラジオ局が競馬中継から撤退する方針になった途端に一抜けし、しばらくは中継そのものをしなくなったが、オグリキャップ以降の競馬ブームでMBSに水をあけられたのを機に、G1のみではあるが競馬実況を復活させた。OBCラジオ大阪も、ABC同様に一時期は中継をやめたのだが、他の放送局にリスナーポイントで突き放され、さらにコンテンツが脆弱だったトコに、KBS京都のゴタゴタ(イトマン事件に絡んだアレ)を嫌って退社した浜野圭司アナが、そのノウハウをOBCに持ち込んだ。で、MBSとの差別化を図るため、再開当時は今までの競馬中継にない、“音楽コンテンツ”としての要素も含んでた。
CRKでの競馬中継に関しては“我等ラジ関ジェネレーション”まとめサイトの第2章を参考にしてもらえると有り難いが、元々この神戸のラジオ局は、専属の競馬実況アナは存在しない。よって、中継に関してはすべてMBSスタッフによるもので、午前中のやり取りのみがCRK本社スタジオでの進行となる。
以上、多少長文・雑文にはなったが、大まかな関西での競馬中継に関する歴史的な説明とさせてもらう。