迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

関西私鉄“再編”とは申しますが…。

ま〜た性懲りもなく、村上ファンドが蠢いてますなぁ。今度は去年買った阪神電鉄株を、阪急ホールディング(阪急電鉄)に売るとの事。阪急側も満更じゃない様で、一株当たりの価格で折合いがつけば、阪神電鉄が“阪急・東宝グループ”傘下の鉄道会社になるとかならんとか…。この部分は別に気にはしないが、問題なのは、一度球団を売った企業が、人気球団ごと“企業買収”をやろうという魂胆は、ハッキリ言って、檻牛(オリックスバファローズ)でガマンしている旧来の阪急ブレーブスファンに失礼ではないだろうか?やるんだったら、オリックスから球団を“奪還”してこそ、真の意味で“経営改善した”と言えるのではないだろうか。
まぁ、その話は後々、ただっさんと逸翁さん(この方を上手く召還できるかなぁ…)が雑談形式でやってるれるだろうから置いおくが、今回は、特に沿線住民やユーザーが気になってる“阪神の路線はどうなるの?”という部分を、他の私鉄の例を紐解きながら解説しようと思う。

京阪神における私鉄網は、鉄道会社同士の合併と分離を繰り返して作り出され、約30年前にほぼ現在の形態になったのである。で、主力の鉄道会社は北から京阪・阪急・阪神近鉄・南海と5社あるんだが、京阪と阪急、近鉄と南海はそれぞれが一度は“吸収合併”をして経営再建を図った経緯がある。
その証拠に、南海高野線河内長野駅の片隅に、ひっそりと近鉄長野線のホームが併設されている。コレは昔、近鉄と南海が戦後合併していた際に、近鉄阿倍野橋から南海極楽橋(高野山ケーブル連絡駅)への直通路線を開発しようとした名残で、将来的には“近鉄高野特急”を走らせたかったらしい。しかし、経営的に開発費以上の利益が上がらないという結果、頓挫した訳である。(ちなみにこの長野線、未だに単線である。南海高野線は橋本まで複線だがw)また、阪急京都線も当初は京阪電鉄の本線をそれにする予定だったが、東海道新幹線が工事の関係で並走区間を作る事になったのを受けて、計画が“見直し”となったのである。(現在でも上牧〜大山崎では、700系新幹線と阪急6300系特急の“並走”が、たまに見られますw)
現在、関西の主要鉄道路線で広く使われている“スルっとKANSAI”というシステムは、元々は阪急電鉄の“ラガールスルー”が原型である。この“ラガールスルー”とは、専用のプリペイドカード(ラガールカード)を利用して、切符を買う手間を省いて乗車してもらう為に開発されたモノで、開発当時は阪急電鉄のみで通用した。しかし、相互乗り入れ区間での乗車ミス(うっかり堺筋線の駅まで乗ったり、能勢電の改札を抜けようとして引っ掛かった等)が頻発したんで、相互乗り入れ区間限定で利用エリアを拡大した。で、この際に阪急神戸線の“バイパス路線”として位置づけて、阪神電鉄もこのシステムに加入したのである。つまりこの時点で、阪急との“合併”は視野に入れてたと考えても良いのであって、むしろオイラからするとニュースでバカ騒ぎしてる様子を見て“ナニを今更…”と、思ってたりもする。
ここまで書くとわかるとは思うが、報道で明るみに出る以前から、ユーザーは薄々感づいてたトコがあったが、それを今まで黙ってたのは、便利になる事と同業種の企業買収は別問題であって、それをゴチャまぜに考えるアホが、経営陣にいては困るという概念があったからである。しかし、ここまで近鉄の創業者、佐伯勇氏と阪急の創業者、小林一三氏の経営精神を踏みにじる様なヘボい経営しかできなくなったモンかいなと、関西の鉄道業界に嘆きを言いたくなるのは、利用者の“わがまま”なんだろうか?