迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

“オストメイト”って何?

最近、一部のショッピングモールや駅の多目的トイレで見かける様になった“オストメイト用トイレ”の表示。実際にそういうトイレに入ると、なぜかシャワーの付いた洗面台みたいなのが付いている。コレって何だと思ったら…、そう、コレが“オストメイト用トイレ”なんです。
と言っても、そもそも“オストメイト”って何だろ?と、思ってる方も多いのではないでしょうか。要するに、大腸・膀胱ガンや交通事故等で消化器および膀胱を摘出し、代わりに腹部に排泄腔を作って一時的に溜めるパウチを付けた人々の総称で、形状によって3通りの呼び方があるそうです。(詳しい説明は、日本オストミー協会のホムペを読んでくれ。)

“そんなヤツ、見たことねぇよ!!”と言ってるそこ、競馬場なんかで見かけないかい?ヨボヨボのオッサンが、不釣合いなビニールのトートバッグみたいなの持ってウロウロしてるのを。大概そういうオッサンで、たまに腹部から管が延びてて、そのバッグに繋がっていたら、間違いなく(膀胱がダメになった)尿路オストメイトです。つまり、あのバッグの中には長時間用の排泄パウチ(本来は夜用らしい)が入っていて、あそこに溜めてるんです。(オイラもそういうオッサンを、今年の浦和競馬場で目撃してる。)そういう人達にとって、普通のトイレじゃ処理ができないんです。そこで最近、障害者用トイレの一部に、オストメイト用トイレの設置が行われている訳です。
オイラの同級生(@小学校)にも、先天的な大腸疾患の影響で、幼いころからオストメイトだったヤツを知ってます。当時はそういう医療知識が一般的に知られていないし、なにぶん小学生なモンだったんで、そいつが近くにいると、姿が見えなくても“汚物臭”を漂わせている影響で、かなりの嫌われ者でした。(当然、そいつのあだ名は“ウ●コちゃん”でした。)今にして思えば、そういうハンデを持っている人もこの世には存在するって事を学ぶチャンスだったのですが、子供故にイジメの対象として見ていた輩が多かったです。(オイラもそうだったw)
オイラ達健常者にとっては“当たり前”な事でも、何らかのハンデを負ってる障害者にとって、その“当たり前”は通用しません。なぜなら、彼等にとってオイラ達がやっている“行動”は、ホントにできないのではなく、同じ様にやろうとすると負担がかかりすぎて、最悪の場合、生命に関わる危険性もあるということ。つまり、それだけのハンデを承知の上で生活しているのです。もちろんそれは、先天的なモノであれば、それなりに工夫してある程度自立も可能ですが、後天的…つまり病気やケガが原因でそうなった人々にとって、そのハンデを克服する為には、周囲の人々の理解と協力なしでは無理なのです。(事実、オイラのオカンも心臓バイパス手術後、公的機関では“障害者”扱いです。)そしてそれは、いつ自分の身に降り掛かるがわからない“不確定要素”でもあります。そういった事を考えると、一概に障害者(オストメイトも含む)といっても、決して他人事ではないのです。