迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

競馬の裏で行なわれている“臨床試験”

先週から影響を引き摺っている、ディープインパクトの“薬物使用”問題。でも、コレがきっかけで、国際レースをやっている競馬開催国どうしでの、ドーピングに関する“統一ルール”を模索する機会になったのではと、オイラ的には思ってる。だが、コレには裏で製薬会社や食品会社の“協力”ナシでは難しいと思う。てのも、実はこういったスポーツ競技での“ドーピング”の影には、開発した新薬や食品添加物の“臨床試験”の意味合いがあって、なかなか規制できないという“問題点”もある。しかも、医療や健康増進に関する開発の関係での“実用試験”という意味合いでもあり、規制強化をすればする程、研究機関は意地になって“抜け道”を作ってしまい、結果的に主催者と研究機関の“いたちごっこ”になるのです。

すこし“実例”として挙げておくと、“葦毛の二冠馬”セイウンスカイは、某食品会社の開発したアミノ酸サプリメントの“被験者”であり、その結果(皐月賞菊花賞を制した)を踏まえて、そのサプリメントを“商品化”したそうです。また、ビワハヤヒデも健康食品会社が提供した製品サンプルを飼い葉に混ぜていたそうで、G1出走の度に、そこの社員さん達が応援(てか、製品の効能チェック)に競馬場まで来ていたという話も有名です。また、“レディースツアー”でお世話になった牧場で聞いた話ですが、生産牧場には時折、こういった健康補助食品や医薬品の開発部の方が来て、製品サンプルを置いていく事があるそうで、それを飼料に混ぜてデータを送る事もあるという事です。
競馬に限らず、スポーツの“現場”には必ず専属の医療スタッフがいて、そこで起こった事例をデータとして残し、事故の再発防止と治療の為の研究が繰り返されています。特に競走馬の故障(レース中等に起きる突発的な怪我や発病)の原因究明や治療方法に関しては、日本の場合JRAに専門の研究機関があり、ココでのデータを基に獣医師が治療を行なう訳です。従って、この獣医師にフランスやアメリカの獣医師資格者が一人でもいたなら、こういう事態を未然に防げてた可能性もあるのです。それを怠ったJRAは、ディープの関係者に責任を擦り付ける筋合いはありません。(もちろん、ビジネス優先になり過ぎて、競馬のイメージを悪化させた馬主は、もっと“愚か者”であるのはいうまでのありませんが…)

医薬品や飼料(食品)に限らず、用具の開発にもスポーツ(公営ギャンブルも含む)は関与しています。例えば、“ドライテック”とよばれる吸水・発散性のある素材や、伸縮性の高い素材の開発等には、様々な研究機関と、製品を作ってる企業が協賛しているスポーツ大会でのデータが不可欠となります。そこに参加した選手から無作為にアンケートで意見を聞き出す等をして、商品開発を行なう訳です。その結果が、日常に活かされている事を知っておいてください。