迷馬の隠れ家 はてな本館

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オグリ産駒、英国デビュー?!

いやはや、netkeiba.comってサイトで、こんな情報を得た。

昨年11月20日に行われた英・タタソールズのノベンバーイヤリング(1歳)セールにおいて、90年の年度代表馬オグリキャップの産駒が上場。ジェレミーグローバー氏によって1万2500ギニーで取引されていたことが分かった。

 取引されたのは父オグリキャップ、母ワカシラユキ(その父アラジ)という血統の牡の鹿毛馬。曾祖母のイチワカはテンポイントの全妹にあたる。母のワカシラユキは9戦0勝という成績で04年に繁殖入り。オグリキャップを受胎した状態で愛国に渡り、05年に同馬を出産している。よって同馬は愛国産馬として扱われる。

なぬ、オグリン産駒でテンちゃんの近親がアイルランド産馬として取引されたとですか?はぁ、世の中ってホント不思議です、ハイ。

こういうケースは競馬…特に繁殖ではよくある話で、受胎確認後にそのまま輸入した場合、その馬は輸入先での“生産馬”というルールがある。つまり、ワカシラユキを購入した者の関係で、このオグリ産駒は競走馬として日本で登録する時には、マル外(外国産馬)扱いとなる。当然だが、コレが英国競馬でデビューする場合は、一応“外国馬(アイルランド産)”扱いだが、欧米の競馬では日本の様な外国産馬に対する出走規制がない(と、いうより緩い)。従って、もしもコイツが海外で活躍する様な結果を残せたなら、種牡馬としてのオグリキャップの価値が見直される可能性があるのと、産駒に対して海外で活躍するチャンスを、関係じゃ自身が逃しまくった事が悔やまれる可能性もある。
こういったケースは、よくある話ではあるが、今までなぜ日本の競馬関係者は、日本産競走馬の“輸出”を考えなかったのか?様々な要因が挙げられるが、現在の様にマイル・短距離路線が“世界基準”じゃなかった頃の常識では、日本産のサラブレッドの価値は、欧米では“クズ馬”扱いだった訳である。よって、それが今日までの牧場関係者の“現状維持主義”を生んだ元凶でもあった訳である。コレに対して常識を破ったのが、現在の“社台帝国”の礎を築いた故・吉田善哉である。彼の考えは、競馬の戦績だけじゃなく、海外から“馬の墓場”と言われた日本の繁殖牧場の現状を、打開しようと努力を惜しまなかった。その結果がサンデーサイレンス産駒の海外レースでの活躍ぶりにも反映されているのである。また、中央競馬においてジャパンCやワールドスーパージョッキーシリーズの開催を機に、外国人騎手との交流が盛んになり、コレが厩舎関係者の意識を変革させるきっかけとなり、それが海外でも結果を残せる様になった訳である。
初めての試みは、理解したくっても現状維持を望むものにとっては、バカにするのが精一杯である。が、一度でも成功例ができたとき、それをマネて“勝ち馬”に乗ろうとする。でも、冷静に考えるとわかるが、ズルして勝ち得た結果とは、所詮“勝って当たり前”な結果であって、そこには今までの苦労や経験というのはデータとしてあっても、それは自分自身の“経験”ではないので、素直に喜べなくって当たり前である。だから“改革”とは、若い感覚と様々な経験を積んできた事が融合して結果に結びつくのである。コレをきっかけに、日本に埋もれて結果が残せなくて燻ってる“名馬”の産駒を海外で生きる道を示せたら、恐らく日本産のサラブレッドを取り巻く繁殖環境は、激変するだろう。