迷馬の隠れ家 はてな本館

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ドーピング検査の“落とし穴”

さっきラジオのニュースで知ったんだが、園田競馬で1月頃のレースでドーピングに引っかかった(尿からカフェインの陽性反応)馬の処罰を、今月になって“取り消し”となったそうな。問題となった尿検査で、検査員が検体採取の際に、該当馬から検体用の尿が充分に取れなかったんで、自分の尿を混ぜたのが混乱の原因となった様で、該当馬の処分(薬物使用による不正行為失格)は一転して到達順位復帰と、馬主に対して賞金の再送付が行なわれたそうです。
競馬に限らず、スポーツの世界では、公平な勝負を行なう目的と、選手生命の保持の観点から、国際競技でなくても薬物ドーピングに関しては、厳しい規定がある。競馬の場合は欧州と北米、アジアでは規定が違うため、実際に国際的な共通認識がないのが現状だが、基本的に陸上競技では種目別で細かい規定があり、そのガイドラインに則って検査が行なわれている。しかし、実際は意外と“八百長”が横行してる可能性が多く、発覚のすのはごく一部に過ぎないと言ってよい程である。

さっきも書いたが、競馬に関しては明確な“国際ルール”が存在しないため、実のトコ薬物ドーピングの温床になりやすい。アメリカの場合は、治療目的で投薬を行なった場合、そのレベルに応じて出走できるレースに制限(開催競馬場が属する州の法律を遵守する規定)を設けているが、欧州では自然由来の薬効成分以外の薬剤の使用は、一切禁じている。(ディープの凱旋門賞失格も、コレに該当した為)
しかし、考えようによっては、故意にドーピング検査で不正を行なう事だってできる訳である。つまり、提出する検体(尿または血液)をすり替えたり、場合によっては検出される事のない様なモンを、係員が後から混ぜ込む可能性だってあるという事だ。今回の園田競馬でのケースはまさにそれで、過去にも高知競馬や船橋競馬でこういった事例が発生してる。いずれもレース後の検体採取の際に、必要とされる量を採取できなかった為に、係員が“水増し”した訳である。言い方を換えれば、検査に立ち会ってる係員自身が、何の目的でドーピング検査を実施しているのかを、把握しきれていない…つまり係員教育における“指導不足”が指摘できる訳である。
相撲でも、朝青龍白鵬が強いのは相撲協会自身が八百長を行なっているからだという報道が流れたが、それを本当に信じるかどうかはともかくとしても、こういう“有り得ない噂”が起つという事は、過去の“名勝負”においてそういう事があったという裏付けでもある。当然だが、こういう“八百長論争”の発端は、一部のスポンサーによる陰謀があって、該当者を気に喰わない要素(外国籍だからとか、自分が応援している力士に怪我を負わせ、それで引退に追い込まれた腹いせとか…)を突いて吠えている訳である。で、こういう“イチャモン”を嗅ぎ付け、面白可笑しく書くライターが、それを週刊誌などに売り込む訳である。つまり、子供の“イジメ”と本質は変わらないのである。
話が逸れたんで元に戻すが、どうしてドーピングをしてはいけないのかを考えると、結局そこにあるのは“頂点”を目指すのに払う“犠牲”をドコに置いてるかである。つまり、薬物の作用で自分の命と引き換えに、世界記録を樹立させるか、日頃の鍛錬を弛まず、自分なりの“勝利”を掴むかである。勝負事というのは、“いかにして勝つか”がポイントであって、どんな状況でも最終的に“結果オーライ”になれば良い訳で、記録や話題性ではないのだ。ゆえに、その観点から考えると、最速を求めたり脅威のパワーを見せつけるよりも、目の前の勝負に勝つ為の技術や心理的な駆け引きこそ重要なのである。それを忘れるから、結果的にドーピングが横行する訳であり、それによる犠牲者が後を絶たない訳である。