迷馬の隠れ家 はてな本館

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播州弁とラジオの話

今年の“われラジ”月間もこの更新で最終週、今回はCRKを聞いているとお気づきの方も多いだろうと思うが、時折心地いい感じの関西弁が放送中に飛び出す事がある。最近でこそ、他局でもあまり違和感なく関西弁を喋るパーソナリティーが増えているが、CRKと在阪ラジオ局(FM含む)では若干ニュアンスが違う。そう、パーソナリティーの中には、地元神戸や明石、更には姫路や加古川の出身者がいるからである。昔の番組程この傾向が強く、コレがちょっとした放送そのものの“アクセント”になっている。以前説明したとは思うが、すべてのリスナーに伝えたい事をちゃんと伝える為に標準語を用いるべきとして通常、方言を使う事に関しては嫌う傾向があった。が、CRKの場合は、どちらかというとむしろ、播州弁を使うアナやパーソナリティーを多用する傾向にある。現在でこそ播州弁の使い手は、漫才師の西条遊児とコミックバンドのリーダーである谷五郎ぐらいであるが、かつては様々なカタチで播州弁を使うパーソナリティーが存在していた。

もともとCRKが開局する際に、神姫間でゴタゴタがあったという経緯は以前説明したとは思うが、この当時から実はパーソナリティーを一般公募やスカウトで逸材を発掘するのが上手かった。(この伝統は、しっかりFM802FM大阪でも受け継がれてる訳だがw)特に、できるだけ関西弁…特に地元の方言である播州弁にこだわり、それが使える人材をマイクの前に座らせた。この影響で、CRKのアナもなにげに播州弁の使えるアナが重宝されていた。もちろん、中には岩ちゃんや三上(公)アナみたいに標準語(てか、関東方言)を使うアナもいた訳だが、手元の資料でわかる主要なメンツは、大概出身が大阪府以西という徹底振りである。
ではなんで、こういう風になったのか?一番考えられる事は、CRKが神戸…というより兵庫県に根付いた放送局であるという観点が不可欠であろう。なんせ、関西人(特に京阪神の住民)は、互いの存在をライバルと見なして切磋琢磨してきた風土があって、それ故に互いの文化に関しても同じ近畿の都市なのに、まったく別物になっている。で、放送局も“大阪だけ”という東京(政府筋)の概念に関しても、京都と神戸の商工会が反発した訳である。まして兵庫県下ではCRKや(開局こそしなかったが)姫路市営だけじゃなく、西宮市や尼崎市等が“市営ラジオ”の開局に躍起になっていた背景があった。結局CRK以外は開局する事はなかったが、こういったモメ事を起こしたくなかったからこそ、地元方言である播州弁と摂州(せっしゅう:大阪北部と神戸以東、かつての摂津国)弁を使えるパーソナリティーが必要だったと考えられる。
そういう意味では、昼間の番組は地元重視で、夜の番組は電波の都合で東京や大阪でも通用する話題でと、住み分けする事でリスナーを楽しませていた歴史があったと言っても過言ではない。