迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

競走馬だって検疫は必要?!

本題に入る前に、遅ればせながら昨日の能登半島地震で被災された方には、御見舞い申し上げます。規模の違いはあれど、被災して生活が滅茶苦茶になった辛さは、オイラ達もよく知っております。でも、決して諦めないで、焦らず少しずつ自分のできる範囲での復興に務めましょう。

さてここからが今日の本題、昨日の午後から妹者1号夫妻がハネムーン先のハワイから帰国するという訳で、関空まで迎えにいった訳である。ちょうどこの日は、“関空旅博”なるイベントがあって、関空に乗入れてる航空会社や世界各国のブースが空港内に設置されていた。(で、手元にはなぜかエミレーツ航空のパンフが…w)そんな中に、農林水産省の検疫に関するブースがあって、たまたま流れてたビデオを見ると、エイシンプレストンが遠征前の検疫を受けてる様子が映ってましたw

競走馬だけでなく、海外に動植物を持ち込んだりする際には、必ず伝染病の蔓延を防ぐ観点から、検疫を受ける事が義務付けられてます。(植物に関しては、国内でも小笠原諸島奄美・沖縄方面からの持ち込みは、かなりの制約を受けます。詳しくは農林水産省植物防疫所ホムペを見てねw)詳しい事は農林水産省動物検疫所ホムペを参考にしてもらうとして、実は競走馬の場合は検疫に関して“特例”があって、海外遠征の際、JRAが指定した検疫馬房(関空利用だと三木ホースランドパーク、成田利用だと白井市にあるJRA競馬学校)で検疫を受けてから空港へ移動となる訳です。帰国or海外から遠征してきた競走馬も、空港での手続きの後はそれぞれの施設での検疫(着地検疫)となります。
通常の輸出入(繁殖の為の移動)では、空港や港湾内にある検疫畜舎で10日(輸入の場合)以上係留されるが、競走馬の場合は主な目的が“競馬に出走するため”という明確な目的があるのと、滞在期間が短い(最長でも2ヶ月程度)ため、家畜伝染病(例えば馬伝染性貧血や馬伝染性子宮炎など)が蔓延しにくい、という訳なんです。つまり、ジャパンカップ安田記念等の国際交流レースに出走する外国馬への負担(検疫に時間がかかり、調教ができない)を軽減するために、短期間滞在に限って、検疫を簡素化してるのです。但し、ホクトベガみたいに海外で“殉職”した競走馬は、家畜検疫上は“畜産物”扱いになるらしく、持ち帰るためには輸出国政府発行の検査証明書なしでは検疫所で“処分”されるのです。(つまり、ホクトベガの亡骸を持って帰るには、アラブ首長国連邦の検査証明書が必要だった訳である。)
ちなみに、通常は馬運車を使って競走馬を航空運搬用コンテナに積み込む訳だが、この馬運車も空港内に入る際に検疫所で消毒される。これは、日本から伝染病を海外に持ち出さない様にする観点から、家畜運搬車輌はすべて、空港内の駐機デッキ付近に行く前には丸ごと消毒されるのです。