迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

生命を預かる現場だから…

どうも非ぬ方向に発展しそうです、今回の“毒餃子”問題は。てのも、中国の捜査当局ですら、いわゆる“反日感情”あるいは“嫌中”の過激派がやったのではないかと言い出してるぐらいですから。確かに、日本で事件が発覚して、その“犯人”となってる食材は中国製のモノですが、製造工程では無問題であり、むしろ日本の加工食品製造ラインよりも厳しいぐらいでやってる様にも思えます。まして、商品そのものはランダムに毒物を注射か何かで外部から混入してますから、恐らく流通過程で、しかも中国から日本へ運ぶ途中の段階でやってる可能性が出てきてます。ま、まだ詳しい情報が報じられてる訳でもないんで、推測の域を出ませんが、日中双方の捜査当局がそう考えるのは無理ないと思います。
で、そこからわかる事なんだが、コレは何も中国だからとか、日本ではとかの問題ではなく、ドコの国で発生しててもおかしくない“食の安全”に対する管理体制が脆弱だと、たちまち利用者が“人質”になる危険をはらんでるという問題なのです。

どんなにHACCP(ハサップ:アメリカ航空宇宙局が定める宇宙食の製造ラインでの安全基準。結構厳しい衛生管理の検査をパスしないと、そこでは宇宙食を製造する事ができない。)規格とか、ISO基準(様々な条件があるんだが、この場合は衛生管理の徹底と食品表示での不正がない事が条件を満たせば認められると考えればよい。)を取得してるといっても、実際にその検査は“工場落成時の検査”での話である事が多く、その後のチェック態勢が甘いという“弱点”がある。そう、一昔前にあった“雪印O-157騒動”なんてのは、実際はドコで起きてもおかしくない状況であり、去年大騒ぎになった“ミートホープ偽装ミンチ事件”や“赤福偽装問題”なんてのも、結局はそういった“落とし穴”を突いた経営者の“悪知恵”という訳です。
こういう問題に共通して欠落してる部分は、農業や漁業も含めた食料関連の仕事とは、医療以上に真剣にならないといけない“生命の現場”なのだという認識です。オイラも一応、食品スーパーの社員である以上、(バックヤードの仕事とはいえ)仕事の内容はお客様の“食の安全”を守る事が責務と肝に銘じてます。だから、ちょっとした異物混入や商品破損でも、購入者自身の健康を脅かす様ではいけない…つまり、バックであれ店舗であれ、些細なトラブルがひいては“大惨事”を引き起こす原因にもなりかねなうという危機感を共通認識として捉え、それぞれの立場から、最善の対策を共同で行なう必要性があるという事です。言い方を換えれば、立場や条件の違いはあれど、それを盾に“責任逃れ”をやってはいけないという事です。ともあれ、こういう問題を政治のせいにするマスコミは、何を考えているんでしょう?重要なのは、責任者を“袋叩き”にする事ではなく、そういった経緯を踏まえた上での官民の連携ができてるかどうかではないでしょうか。
教訓:犯人を許す訳にいかない以上に、すべては自分自身の問題であるという認識を持つべきであって、担当責任の擦り付けは、顧客からの信用をも失う原因になる。