迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

化学実験と自殺の話…

本題に入る前に、ヒデボーではないが、また女性アナが自殺したという報道があった。練炭だろうが硫化水素だろうが、自殺を図る行為はまさに“忘恩”の極み。両親から生まれてきた事、そして一緒に生活してきた事に対して、自らバカにしてる様な行為である。もちろん、そこまで思い詰めていた原因があるからこそ、こういった事態は繰り返されるんだが、一人で悩みすぎるからそうなるのと、あまりにも関係者が本人から信用されていなかった事が重なって、こういう結果になったとしか言い様がない。(それにしてもTBSには自殺する者が多い様な…)

さて、ココからが本題。何かと世間を騒がしている“硫化水素”だが、コレ自体は元来、中学卒業までに習う理科(特に化学)の授業で、実際に試薬を使って発生させる実験がある。もちろん、安全性を考慮して、あくまで小規模かつ試験管で発生させて…の話である。基本的には、読んで字の如く、硫黄と水素が結びついて発生するモンであり、腐ったゆで卵の様な強烈な臭いを放つ。(しかもなにげに黄色い煙が…)このガス自体は、実は火山性の温泉が湧き出てるトコでは普通に漂ってるヤツで、ハイキング等で道に迷ったあげくに、源泉と知らずに近付いて倒れるケースの大半は、この硫化水素の中毒である。通常、温泉街ではそんなにガスの濃度は高くないが、源泉付近は時として、関係者以外“立入禁止”な事がある。実はコレが原因で、配管内の湯の花(温泉内に浮遊する硫黄や重金属等が沈殿したモノ。)を除去する際には、場合によって防毒マスク着用が必要となる。(定期的に湯の花を取り除かないと、配管が詰まって供給量が減ったり配管が破裂する!!)この原理で行くと、必然的に硫黄成分を含んである入浴剤と、ガスを発生させる為に必要な薬剤…ま、一番よく使われるのはトイレ用洗剤の一部だが…を混ぜ合わせれば、簡単に発生する。
他にも、塩素系と酸性はともに、“まぜるな危険”の表示がされている。つまり、塩素系漂白剤と酸性洗剤を混ぜると、塩素ガスが発生するのだ。このケースでの“事故”では、よく知られているのが風呂場の洗浄。カビ取り剤と湯船洗浄剤が混ざった時に発生する塩素ガスは、換気が不十分だと、硫化水素よりも厄介だったりする。
では、何でガスが発生するかというと、実験をやったモンならわかるが、酸性とアルカリ性を混ぜて中和させる時の化学反応で、分子レベルの分離と結合が発生し、その結果中和液の中で化合物(要するに結晶塩)とガスに分解されるのである。当然だが気体の方が液体や固体より軽いから、気体であるガスは蒸散されていき、個体である化合物は沈殿する。だから、薬品によっては“まぜるな危険”ってな訳である。
硫化水素一酸化炭素でもそうだが、実験中で換気してる状態や大気中に漂ってる様な濃度だと大した事はないが、密室で濃度が高まると、神経がイカれて呼吸困難になる。また、厄介な事に血液の鉄分と結合する性質があって、コレが皮膚変色の原因になっている。(硫化水素での中毒死の場合、体内の鉄分が硫黄成分と結合し、硫化鉄に変質するから、皮膚等が緑色になる。ちなみに一酸化炭素中毒は、酸素を取り込もうとして皮膚が赤くなる。)だから、それで自殺すると、その亡がらの変質振りや異臭で、見るも無惨な状態だという。(ま、走行中の電車に飛び込んだり、ビルから落ちたのとは別の意味で…)