迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

航空事故と天候の話。

昨日、青森で取材用のヘリコプターが消息を絶ったというニュースが舞い込んできたんだが、乗っていたのが若手のホープアナだったのがイタい。将来性のあるアナをこういった事故で失う事は、放送局の勤務実態をバラす様なモノ。人員が不足してるから、こういった人気者でも事故に巻き込まれれば、ひとたまりもないだけでなく、その分の人気や信用も失う事になる。たとえスクープ映像が欲しいからと言って、悪天候にヘリコプターをチャーターするのは、(オイラは専門家じゃないが…)自殺行為に等しい。

いわゆる“空撮”という取材方法は、飛行機やヘリコプターなどの航空機材の整備もさることながら、天候に左右されやすい。特に、ヘリコプターは気流や気温変化に敏感な乗り物で、いくら制御技術が進歩しても、他の航空機以上に事故りやすい。しかも、視界不良(視覚認識不良)な状況下では、どんなプロパイロットでも重大なミスを起こしやすい。これは、どんな機体でも同じ。要するに、天候不良時にフライトのキャンセルをする勇気がないと、こういった事故の回避はできない。
もちろん、今回の場合は海上自衛隊の巡視船が大間沖で火災を発生した為に、取材するにもヘリコプターが必要だったという“悪条件”があったのが一番の原因であり、某掲示板の様な呪いだとか天罰という類のモンではない。むしろ、海自の方で不都合があって…という考えもアリかと思う。(ま、そんな事はないだろうけど…)ただ、こういった“取材中の事故”ってのは、報道関係者にはつきモノで、戦争を取り扱うフリージャーナリストでも、取材中に"殉職”なんてもは日常茶飯事である。
ただ、ヘリでの取材では、数年に一度の割合で取材中のスタッフが、操縦士もろとも墜落死するケースが多く、生還した例は残念ながら無いに等しい。その為、ヘリでの空撮等で取材する場合でも、最近では記者やアナ達が同乗する機会が減っているのが現状であり、マイクを握ってるのが、空撮で乗り込んでいるカメラマンであるケースの方が増えている。それも、事故っても補償が少なくて済む様、フリーランスのカメラマンに契約を結んで取材するケースだ。自社の社員を守る為に、当然の“回避策”である事は確かで、取材中に事故って、後々エラい目に遭う放送局が泣きを見るケースは、かなりある。
つい最近でも、宮崎の放送局に在籍するアナが、取材中に首の骨を折る事故があって、多くの視聴者から怪我したアナへの見舞いの言葉と、所属の放送局への批判が殺到したのはいうまでもない。こういった“取材中の事故”を未然に防げる業務態勢を取れる報道機関でないと、今後もこういう事故は減らないと思う。
教訓:社員に度胸試しをさせるのはいいが、事故で死んでは意味がない。