迷馬の隠れ家 はてな本館

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マーティの真面目にプライオリティー(2009年4月号 結核を恐れないで…)

お笑いコンビ、ハリセンボンの箕輪はるか(29)が肺結核のため、都内の病院に入院していることが6日、分かった。所属のよしもとクリエイティブ・エージェンシーが発表した。3日の精密検査で病名が判明し、同日から入院。2カ月の入院加療が必要と診断されたという。東京都は同日、感染拡大を防止するため、箕輪との接触者の調査と健康診断を実施するほか、電話相談窓口を設置すると発表。芸能界関係者だけではなく、ハリセンボンのネタを見たファンに対しても、心配な場合、相談窓口か保健所へ相談するよう呼びかけた。(以下略 by:デイリースポーツ4月7日付)
こんにちは、マーティです。毎月、様々な福祉介護や医療情報を提供している“まじプラ”ですが、今月はこういうニュースが飛び込んできましたので、タイムリーな話題ではありますが、患者に対しての過剰な差別を避ける為にも、結核に関する知識と予防および治療に関する情報をお届けします。
一口に“結核”と言いましても、基本的に結核菌が肺に入ってできた“おでき”が正体で、この“おでき”による様々な症状を称して“結核”というそうです。(詳しくは、こちらを御覧ください。)ただ、肺だけじゃなくリンパ節を通じて全身に蔓延して発症する事もあり、脊椎カリエス髄膜炎結核の一種とされてます。

この病気は、終戦直後までは確固たる治療法もなく、その殆どの患者が亡くなられる為、俗に“亡国病”とも言われていました。が、スレプトマイシンという治療薬が登場して以降は、化学療法で完治する事が可能な病気となりました。しかしながら、投薬治療を怠ったり、医師の指導を守らないと、こういった治療薬に対する耐性を持った結核菌に変貌するという厄介な部分もあります。現在でも、この事が原因で亡くなられる患者があり、また、この耐性を持った結核菌による院内感染が高齢者介護施設で発生したというニュースがあるのです。
結核菌そのものは元来、紫外線に非常に弱く、また、健常者…この場合は免疫抗体がある方としておきますが、その場合は、患者からくしゃみや咳で飛んできた唾液や痰が付着して感染しても、発症する事はありません。が、免疫抗体がない乳幼児や加齢でそれが弱まっている高齢者は、発症しやすいのです。また、不規則な生活を行ったり、過剰なダイエットなどで体力が低下してると、発症する可能性があります。つまり、このタレントの場合は、芸能人ゆえの過密スケジュールと、栄養管理ができていなかった事が起因となって発症したと考えられるでしょう。
予防方法としては、規則正しい生活習慣と、定期的な健康診断が最低限の方法であり、これにプラスしてBCG(結核菌生ワクチン)の接種、そして外出時のマスク着用が有効とされています。また、2週間以上続く咳や痰、微熱が続く様でしたら、必ず医療機関への受診を行ってください。もし、結核と診断されても悲観的にならず、医師や保健所の説明をよく聞いて、正しい治療を受けてください。なお、法律(感染症法)で、国や各自治体は患者の医療費を公費負担で賄う様、記載されてます。従って、治療に半年から1年以上掛かるといっても、経済的な負担が軽くなる様、配慮されてます。(所得や入院などで負担額は変わりますが…)
結核は、空気感染しやすい反面、余程の事がない限り発症しません。過去に発症した方がいたとしても、安易に嫌ったり、露骨なまでの差別は、却って結核を蔓延させる原因にもなります。また、キチンとした知識を持って対処すれば、感染拡大を防ぐ事もできる病気です。不安を感じたら、まずは保健所か医療機関へ問い合わせて、検査を受けてください。また、HIV(エイズ)感染者は特に、結核を発症しやすいというデータがあります。HIVに関しての詳しい事は後日説明しますが、感染予防の為にも、外出中は花粉シーズンでなくてもマスクの着用で、少しでも結核菌を体内に取り込まない様、心掛けてください。
以上、担当はマーティでした。