迷馬の隠れ家 はてな本館

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マーティの真面目にプライオリティー 2010年1月号(救命医療、正しく活用を…その1)


ども、マーティです。先週は、マーグの企画が入った為、更新が今週にズレ込みました。ご了承ください。
さて、今年は救急医療に関するシリーズを展開する予定です。と、言いますのは、近年、救急搬送の依頼件数は増えているものの、救急対応の病院での常勤医不足と、患者自身の軽率な行動(タクシー代わりに救急車を要請する等)が原因で、深刻な医療サービスの低下が叫ばれています。しかしながら、一般的な医療関連の情報が乏しく、また、情報そのものが、広く公開されている事をあまり知られていないのも事実です。そこで、医師不足や公営(自治体運営の)病院の規模縮小を少しでも防ぐ為に、この企画が立ち上がりました。そして、その第一回目として、今回は“救急車の正しい利用法”をお伝えします。

まずは、こちらの映像をご覧ください。これは、総務省消防庁の情報を基に、正しい救急車の利用を呼びかける映像です。つまり、最近の救急車の出動要請に対し、実際に必要であったかが疑われるケースが5割以上あり、これが原因で現場到着が遅れたり、処置が間に合わなくて亡くなられるケースが増えているのです。もちろん、交通事故や労災で、やむなく救急要請を行ったケースや、診断の結果、軽度であったとはいえ、高度な処置が必要だったケースもありますが、一部では、交通機関が乏しい事を理由にしたり、時間外での往診を希望して…といった、患者側のモラルが欠如した理由で出動要請を行ったというケースもあるのです。
早い話が、消防庁が管理する救急車は、公的な緊急車両である為に、利用料が無料である事と、救急車で搬送される事によって、医療機関では優先的に受診できるという勘違いが、こういったモラル無き急患を助長させるといってよいでしょう。つまり、ひとつ目として、救急車自身の役割を、利用者…つまり一般人が理解しきれていないという事と、救命医療そのものを維持する為には、自分達の勝手で医療機関を振り回さない心がけが必要という訳です。
逆を言えば、小児科医や産婦人科医が不足してる原因のひとつは、実は緊急性のない症状に慌てふためいた挙げ句に、救急車を呼び出して時間外診療を受けようとするからであり、本当に処置が必要な事態に、対応しきれなくなった事が大きいとされます。また、夜間や休日に往診できる病院や保健所があるにも拘らず、その情報が乏しいばっかりに、救急車で搬送できる総合病院を使おうとするから、結果として医師不足を招いているのです。
しかし、交通機関や身障者で身動きが取れないという方は、どうすればいいのでしょう?若干、費用がかかりますが、民間の救急搬送サービスというのがあります。これは、1989年より、消防庁の指導基準に基づき、緊急性のない搬送(入退院、病院間の転送等)を、消防署の代行で行うものです。この背景には、各自治体での消防車の運用コストが、消防庁でも財政不足に陥る程逼迫していた事にあります。そのため事業者は、消防機関での認定と指導を受ける事を条件に、運営されているのです。(詳しい事は、こちらから“民間救急サービスって?”という項目をご覧ください。)また、各自治体には、休日や夜間の急病に対応した医療相談を受け付ける窓口があります。これに関しては、次回ご紹介します。では、今月はこのへんで。