迷馬の隠れ家 はてな本館

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政(まつりごと)における“アクセル”と“ブレーキ”の話

迷走“小鳩”政権に変わって、一番被害を被っているのは、案外、民主党を支持した労働組合員なのかもしれない。なぜなら、一般的にマスコミによって批判の対象になっている官僚は、その殆どが表舞台に立って先導する政治家と違って、政治家が直に振れる事のできない諸問題を、まさしく隠密に、穏便に事を片付ける、いわば“裏方”である。しかし、そういった連中の忠告や作成データを無視し、自分勝手な論を展開しては、人々を惑わせた挙げ句、その責任を有権者や官僚に押し付けている態度は、政治家失格の態度である。況や、連立与党である以上、同じ政権下において同等の権限を持つ政党が、主格の政党に振り回されるだけでなく、足を引っ張る様な発言をしているのでは、与党に残る必要性はない。故に、公明党自民党と前の衆院選で大敗を喫した後も、政権に戻りたいからと現在の与党にすり寄る様な姑息な態度を取らないのであり、野党という立場で、暴走する政権に対して“ブレーキ役”を買って出ているまでの話なのである。

つまり、小泉政権下での“自公連立”とは、自民党単独では、権威に笠を着て暴走しかねないからこそ、それを嗜める“ご意見番”として参加を呼びかけたのであり、それに応えてくれたからこそ、安定した政権運営ができた。しかし、それ故に公明党も胡座をかき過ぎたまでであり、自民党も“政権与党”という肩書きだけで選挙に臨んだからこそ、マスコミによる情報操作に負けたのである。言ってみれば、それだけ、民主党はマスコミ…特に三流週刊誌に対して多大なスポンサー料を払い、ゴシップ好きな読者を中心に、様々な“スキャンダル”…今にして思えば、政治と全然関係無いボケナスな情報を垂れ流しまくった訳である。
情報操作で手に入れた“偽りの政権交代”は、ごく一部の“暴君”によって、本来守られるべき国民の権限を、著しく阻害する結果となっている。奇しくも15年前と同じ状況…そう、震災や毒ガステロこそ発生はしていないが、殆どその時と同じ状況に陥った訳である。ぶっちゃけた話、今すぐ衆参同日選挙をやってもらっても、恐らく結果は見えている。
“官僚天国”などと言っちゃいるが、公共機関の民営化を進めたのは、不用意に税金を使ってまでも運営する必要のないセクションを切り離す為のモノであって、その一環として郵政や高速道路管理部門の民営化だっただけに過ぎない。況や、JRグループJALも、元々は“国営交通機関”として作られた企業である。当然だがJTも、元々は食塩と煙草の製造管理を一手に引き受けた“専売公社”が民営化したモノであり、NTTも電話・通信の公社を東西で分割し、民営化した姿である。逆を言えば、今の税金を、大幅に引き上げたいなら、これらすべてをもう一度国営化し、一括管理という方法もある。が、それこそ国益を無視した政治家の我侭であり、それ故に地域ごとの貧富の差が広がるだけの話である。まして、宮崎の口蹄疫騒動も、“野党議員の申し出だから無視した”という言い訳では済まされない状況だという認識が、今の農水大臣にはまったくないといってよい。何度も言うが、阪神・淡路大震災の時も、一連の“オウム事件”でも、当時の政府は、何ひとつ対応ができないまま、それどころか、事の重大性を認識できないまま、いたずらに時間だけが過ぎ、多大な損害を被ったのはいうまでもない。今の政権は、まさに“ブレーキの壊れたオートマ車”であり、MT車ならともかく、AT車なのに無意味なクラッチペダルを踏んでいる様なモンである。“正しい政治”とは、アクセル役の与党の暴走を、如何にして制御するかが野党の仕事であり、ブレーキ役である野党が吐いた悪辣な意見に対して、如何に嗜めて国民生活を守る為に審議を進めるかが与党の仕事である。そこんトコを忘れてはいけない。