迷馬の隠れ家 はてな本館

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JRグループやJALは甘え過ぎ?!

JALJRグループ(ま、今回はJR西日本の件だが…)は、元々は国営の企業である。(ついで言っちゃなんだが、実はJTBも元々は国営w)つまり、どうしても国営時代の“国が…自治体が…”って考えが、どうしても抜けない体質だという事。ま、JALの場合はどっちかといえば3セクなんだけど、体質的にはほぼ一緒。そこんトコは、NEXCOJTNTTグループなんかそうなんだけど、それ故に管理が杜撰だったりする。

で、ここからが本題。なんで、単純なミスを連発し、利用客に多大な迷惑をかけても平気なのかといえば、要するに、“国営企業”という肩書きが、未だに染み付いたままになっているからである。
JALの歴史を振り返れば、元々、国内はANA東亜国内航空(TDA、後の日本エアシステム…ま、今のJALの片割れ)、国内幹線と海外路線はJALと住み分けができていた。そのため、JALは日本の“フラッグシップエアライン”という位置付けがあり、多くのテレビ番組でも、その機体と内装は、多くのドラマの舞台として描かれる事が多かった。が、ANATDAが路線や経営方針などでJAL…というより政府から圧力を受けるのは不当だとし、当時の運輸省に国際線就航と、JALとの差別化を是正する様にバトった訳である。そんな矢先に、あの日航ジャンボ機墜落事故があって、それが結果として民営化するきっかけになった訳である。
一方、JRの場合は、新幹線と都市部の方がともかく、地方路線…特に炭坑・鉄鉱路線がメインだったトコは、政府の産業戦略の方針が変わり、企業が相次いで鉱山を閉じたため需要が減り、更にモータリゼーションの波に飲み込まれた為に、多くの路線を廃止・整理せざる得なかった。この結果、なるだけ地方毎の負担を軽減する為と、サービスの拡充を図って、7つの企業(北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州・貨物)に分割し、民営化に漕ぎ着けた訳である。
ここまで説明すると、何となくピンッ…と来るモンを感じるだろうけど、世間から“税金のムダ使いしてる業種”として叩かれ、その果てに民営化したのが現在のJRであり、他の企業である。話が脱線するが、国民新党亀井静香にしたら、かつての国営企業を“復活”させる方が国民の為という理論は、この時点で既に破綻していて、その分を今までの赤字国債の利子や、国民年金の不足分の補填に当てたのは、いうまでもない話である。また、JALも先の事故さえなければ、そしてJAS(日本エアシステム=TDA)の“救済”を申し出なかったら、恐らく二度の“破綻”はなかったハズである。
つまり、国営だからこそ、営業利益の不足分を税金で賄っていた訳であり、その分、運賃やサービスを拡充する事もできたのに、そういった努力もせず、ただ単純に“自分達は必要だから”と利用客の上に胡座をかいていたモンだから、国から…否、国民からリストラを宣告されたまでに過ぎない。そう、最初から“公務員”という肩書きが自動付加される立場故に、エエ加減な経営を続けた結果こそ、現在の“醜態”なのである。JP郵便もそうだが、日通と事実上合併している以上、“民間企業”としての立ち振る舞いをやってこそ、初めて意味を成すのであって、今のままでは、日通に迷惑をかけるどころか、ヤマト運輸や佐川急便、更には福山通運西濃運輸にすら負ける事になりかねない。
忘れてはいけないが、利便性を考えて運営するのもいいが、だからといって都心ばかりを拡充してはいけない。そういう事を繰り返せば、誰も利用しなくなる。重要なのは、代替ができる部分のサービスは、他の業種に委託する事でなんとかなるが、肝心な部分は自分達でやる以上、その責任を背負っている事を自覚しなくてはならない。その自覚が足りないからこそ、些細なミスで“重大事故”を招くのである。
教訓:権威や肩書きで仕事をせず、愚直なまでに真摯であれ。