迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

エクウステーション“おせーてKEIBA博士”2011年2月号(サラブレッドの毛色は8種類w)



シン(以下シ):競馬ファンの皆様、こんにちは。今回の“エクステ”は、上記タイトルの通り、“おせーてKEIBA博士”として、競馬にまつわる雑学を取り上げたいと思います。
ノブ(以下ノ):まいど、ノブさんやで。ほな、今回は“馬の毛色”について解説しようと思うんや。競馬新聞やスポーツ紙にある競馬予想欄等に記載されている“毛色”やねんけど、みんなは正直に“馬”と聞いて、すぐにどんな色を思い浮かべる?
シ:そういえば…普通、子ども向けの絵本や児童文学で書かれているイラストや、マスコットとしてデザインされたモノは、大概茶色い感じですよね。
ノ:その通りや。そやけど、ボクらから言わせたら、その色はごく一部であって、本来なら最低でも5種類の色があるってのは、競馬関係者なら常識中の常識やねん。

シ:えっと…5種類というのは、大まかに分けて…という事ですよね?
ノ:そや。通常は青毛鹿毛(かげ)・栗毛・葦毛・白毛の5種類。ほんで、鹿毛には通常の色以外に黒と青が、栗毛には栃栗があるんや。
シ:と、言葉で説明しても、イマイチわからないと思うのですが…
ノ:そやろうと思ってやなぁ…

簡単な図解w




↑さっきマスターに頼んで、急遽作ってもろたんや。ざっくりと言うてまうと、真っ黒いのが“青毛”っちゅうて、全体の個体数ではレアの部類やねん。ほんで、“鹿毛”っちゅうのは、3種類いて、黒っぽいのが“青鹿毛”で、焦茶は“黒鹿毛”、茶色は“鹿毛”って訳や。ほんでこの毛色が、サラブレッドだけやのうて、一般的な家畜馬の毛色としては一番多いんや。
シ:でも…なんで馬なのに“鹿(しか)毛”なんですか?
ノ:(ノ∀`)アチャー そんなツッコミすんのw 馬産地の北海道・日高地方ではちょいちょいある“事故”やねんけど、鹿狩りをしに山に入ったハンターが、近隣の牧場で放牧中の仔馬を、鹿と見間違うて撃ってまう事かあんのや。それっくらい、鹿の体毛と馬の毛色がそっくりなんや。奈良とかにおるニホンシカの場合、成獣の体高は、サラブレッドの仔馬ぐらいやさかい、草むらに隠れてもうたら、見分けがつかへんのや。
シ:そんな事故が頻発したら、家族経営の生産牧場では死活問題じゃないですか?!
ノ:そやさかい、度々裁判沙汰に…って、今回の本題とちゃいまんがなw
ォィォィ(;・・)ツ☆
)+審+)

シ:で、でも…それくらい、そっくりって事だから、“鹿毛”という訳ですね。
ノ:そういうこっちゃ。で、“栗毛”っちゅうのは、茶色というよりも、殆どオレンジ色に近い毛色を指すんやけど、それがくすんだ感じの色合いだと“栃栗毛”ってなるんや。ほんで、“栗毛”系の場合、タマに尻尾やたてがみが、金髪なんがおるやろ?
シ:ええ、確かに…まるでブリーチでも掛けた様な色合いの尻尾が生えた栗毛がいますね。
ノ:馬体の識別には特に記載されへんねんけど、こういうのは“尾花栗毛”って呼ばれるんや。ちなみに、“尾花”っちゅうのはススキの穂の別称で、秋の畦道とかで見かける、アレのことやねん。馬の尻尾のカタチがよう似とるさかい、こんな名前がついたようやね。
シ:で、“葦毛”というのは…
ノ:元々は鹿毛や栗毛やったりすんやけど、歳を追う毎に白くなっていく毛色やねん。ただ、“白毛”と違うて、完全に真っ白になる事は稀で、基本的には地肌の色も違うんや。有名どこやと、去年なくなったオグリキャップは、亡くなる前は白っぽい馬体やったのに、デビュー時は黒い馬体やったやろ?こういう変化があるのが“葦毛”の特徴やね。あと、メジロマックイーンがそうやったんやけど、お尻の部分に古銭の様な斑模様が出る個体もあるんや、そういうのは“連銭葦毛(れんせんあしげ)"っちゅうて、これまたレアな個体やねん。で、“白毛”というのは、ホンマつい最近…っちゅうても、昭和50年代の話なんやけど、サラブレッドの“8種類目の毛色”として認められた、超レアな毛色やねん。
シ:そういえば…先月26日に引退したホワイトベッセルは、真っ白な馬体が特徴でしたね。
ノ:それの全妹であるユキチャンもそうやったんやけど、“白毛馬”の特徴として、地肌が他馬と違ってピンクである事や、生まれた時から真っ白等、葦毛とはまったく違う個体やねん。しかも、遺伝性が強いさかい、どんな毛色の馬と配合しても、かなりの確率で白毛の仔馬が生まれるんや。
シ:でも…アルビノではないんですか?
ノ:ま、突然変異なトコはあるけど、いわゆる“色素欠乏”という遺伝子異常やのうて、繁殖や競走能力そのものには問題がないんや。そこのトコは、シラユキヒメハクホウクン等の血統書を見たら、一目瞭然や。

シ:おや、もうこんな時間ですか…
ノ:エラい長々とやってもうたな。
シ:来月は、通常モードでお届けできるかと思いますが…
ノ:そやけど、この時期はあんまし大きな出来事があらへんから…
シ:あ、ひとつだけありましたね。1992年の秋天勝馬レッツゴーターキンが、1月30日、繋養先の幕別町サンライズステイブルで亡くなりました。
ノ:年明け早々に、疝痛を起こして治療中やった事と、24歳と高齢やった為に、今年の異常な寒さに耐えきれんかったようやね。
シ:死因も心不全ですから、ある意味仕方がなかったかもしれません。
という訳で、今月はこの辺で失礼します。

ノ:来月は、ドバイミーティングやの春のクラシックトライアルだのと忙しゅうなるで。ほな、またな。ノシ