迷馬の隠れ家 はてな本館

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マーティの真面目のプライオリティー 2011年4月号(臓器移植を考える2011〜15歳未満からの初の事例について〜)



マーティ(以下テ):ども、マーティです。
チルト(以下チ):こんにちは、紅火のチルトです。
テ:さて、今月から通常モードで…という事で従来通りに“まじプラ”をお届けしますが、今回は昨日行われた、15歳未満の脳死者からの臓器提供について、チルトさんと一緒にお届けします。
チ:4月12日に、関東甲信越地方の病院で治療中だった15歳未満の少年が法的脳死と診断され、臓器移植法が改正されて以来初となる、“子どもからの臓器提供”が昨日行われ、心臓は阪大病院で入院中の同世代の男性に、その他の臓器も東北大病院等に搬送され、移植が行われました。
テ:報道によると、少年の意思確認はなかったものの、家族が移植コーディネーターの説明を受けて同意し、臓器摘出に踏み切ったとの事です。

チ:しかし、交通事故による頭部外傷で…と報じられているとはいえ、少年が入院していた病院の場所や経緯といった情報が、あまり開示されていないのが、問題になりそうだな。
テ:確かにそうですね。担当医師の話では、虐待の痕跡等はなかったとしていますが、交通事故の場合、ほぼ全身打撲状態ですので、その痕跡が事故の際についたものか、あるいは過去に虐待されてついたものなのかを判定する事は、非常に難しいと思われます。
チ:そうだな。特に、頭部のダメージは、陥没骨折を伴うものであれば、なおの事、診断が難しい…
テ:はい、乗用車やトラックとぶつかり、地面に叩き付けられて、あるいは近くの壁や障害物に当たってそうなった場合と、鈍器等で殴られた場合では、一概に言えないとはいえ、その度合いは違ってきます。
チ:それともう一つ、家族が同意したとなっているものの、医師や移植コーディネーターが脅迫した…と勘繰られる様な行動を取った可能性も否定できないね。
テ:報道のあり方に問題があるのは事実ですが、臓器移植法が施行後、国内初のケースとなった高知赤十字病院での過熱報道を考えると、移植チーム側が公表を慎重になるのも無理はないかと思います。
チ:言えてるね。そうだとすれば、今回の震災同様、興味本位や事実誤認を煽っている報道のあり方に、やはり問題があるという事になるな。しかし、“明日は我が身“と思っている人にとって、気になる情報ではあるとは思うが…
テ:そこが問題ですよね。だけど、それ故に行き過ぎた報道は、却って情報提供者と、それを本当に必要とするエンドユーザーへ混乱を与え、余計な不信感を煽るだけだと思うんです。
チ:その通りだ。我々の“生前さん”自身がその事について、何度も悩んだ経験がある。そして、本当に必要な情報は何か…という事を何度となく考えた。しかし、結局は断片的、そして不確定な情報しか流す事ができなかったのは事実だ。
テ:そうかも知れません。マスメディア故…というより、東京で情報を一括して報じる以上、本当は伝えなければいけない情報そのものが阻害され、それを全国の人が“情報”として受け取る訳ですから、現地と報道の内容がかけ離れている…それがもどかしいですね。
チ:臓器移植に関しては、今後、こういったケースは多々起きる訳であり、その度に世論がどう思うか、もう一度考え直さないといけないのかもしれん。
テ:原発問題でもそうですが、やはり、専門家がただ知識をひけらかすだけじゃなく、一般人に対して、より詳しく、誤解のない様に説明するスキルが求められるのではないでしょうか。
チ:それは当然の事だと思うな。一般の方に、専門用語による解説や、数値や単位だけで説明しても、余計に混乱が起きるだけで、それが結局、風評被害や謂れなき差別の根元となる。そういった意味では、報道の解説員の専門用語に対する読解力と、小学生でもわかる様な解説力が問われるな。
テ:ええ、このBlogでも、マスター自身が、どのようにすれば多くの人に理解できるだろうかと苦心しながら、解説を書かれる事が多いですからね。ボクらもそうですが、そういう“心遣い”こそが、これからの報道には求められるのじゃないでしょうか。
チ:確かに…そういう意味では、今回の臓器移植ネットワークの会見は、家族の意向とプライバシー保護の観点でいえば、仕方がない部分と言えるのかもしれん。今後も、こういう事がある度に、考えていかなければならんな…
テ:そうですね…っと、どうやら今回は、この辺で時間となりました。今後も臓器移植に関する動向を、できるだけわかりやすく解説していこうと思いますので、参考になさってください。では…お相手はボク、マーティと、
チ:チルトでした。