迷馬の隠れ家 はてな本館

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九州は観光大国?! 〜列車編〜

新婚旅行中、たくさんの列車に乗った訳だが、時刻表を見た人ならお解りだと思うが、JR九州は、観光列車に力点を置いている。もちろん、そこには地方路線故の“苦渋の選択”ってのがあって、そこんトコはJR北海道JR四国でも同様の悩みである。が、同じJRグループでありながら、その列車のデザインやカラーリングは秀逸なモノが多い。

ここに、JR九州が“観光列車特化型”の運営に舵を切っている意気込みが見え隠れする。そう、沿線住民がモータリゼーション化して行くならば、九州以外の観光客…特に韓国や中国からの渡航者向けに、字幕や車内アナウンスの多国語化が進んでいるのである。
元々、国鉄の分割民営化の一番の狙いは、国の税金で補填していた運営費の削減であり、その結果、東海道新幹線を管内に保有している(てか、新幹線は全路線、JRグループの子会社が親会社に車両をレンタルしてるんだが…)JR東海が“一人勝ち”状態で、他のグループは、途方もない赤字路線を三セクへ移行しながら経営をスリム化して、なんとか立て直そうと躍起になっちまった訳である。それ故に、首都圏にマーケティングを持つJR東日本は、JR東海同様にスピードに特化する様に新幹線をバンバン作って行くが、JR西日本は、京阪神はともかく、岡山以遠の区間の寂れっぷりが目立ち、況や僻地三社(北海道・四国・九州)は、全体的に赤字路線のオンパレードであり、いつ会社ごと“廃止”になるか解らない状況が続いた訳である。(といっても、西日本は阪神大震災余部鉄橋事故、更には福知山線脱線といった、重大事故等の後処理でヒーヒー言ってるし、東日本も、こないだの震災で東北三県の在来線復旧に手間取ってるし…)
だからこそ、災害も多く、ややこしい区間が多い僻地三社は、どうにかして利用客を増やす努力を重ねてきた敬意がある。その中でも、特急に限らず、コーポレーションカラーに囚われない経営をやってきたのが、JR九州のスタンスなのである。つまり、沿線での利用客よりも、遠方から来た観光客に対し、如何にして快適で思い出に残る様な空間を演出して行くかに心血を注いだ結果、機能性と美しさを兼ね備えた車両が数多く製産される事になった訳である。JR…というより“国鉄”の色合いが薄く、見た目のインパクトはもとより、車両内装の洗練されたデザインもさることながら、座席素材に木材を使ってみたり、シートピッチ(席間)を広げてみたり、古い車体であっても、ペインティングの組み合わせで勝負したり…と、“撮り鉄”なら思わず触手が動く様な車両を作り上げただけでなく、サービスの部分でも、時間帯や利用客層を限定した方針を打ち出した途端、“鉄”の間でも、行ってみたい地域として九州が再評価される様になった訳である。(いや〜、たまたまバルーンフェスをやってたモンで、臨時駅まで作って、会場へ訪れる観光客の利便性を上げていた事に関しては、流石の一言に尽きるw)
ま、敢えて言えば、新幹線と福岡近郊以外が単線ばっかなんで、僻地エリアでの移動が面倒くさい事は、風情がある反面、急いでいる時程イラつく訳で…