迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

深夜食堂“FRAT RIVER"2012〜2日目〜

マーグ(以下グ):あれから10ヶ月…寒さが身に凍みる季節、被災地は今まで以上に寒いんだろうなぁ。
ホクティ(以下ホ):私も、かつてない経験だったんだが、実際、東京でも震度計以上の揺れだったからね。まして、地盤沈下した上に津波…どんなに防潮堤をしっかり作っていたとしても、そもそもの地盤が低くなっていては、何の役にも立たないって事を実証した様な気がするね。
グ:それは言い過ぎだぜ!! 防潮堤があったおかげで、津波の被害を最小限に留めた集落だってあったんだぜ。そこを忘れて論じようモノなら、建築業界の水掛け論だぜ。
ホ:だが、その防潮堤が災いとなったケースもあるって事だよ。
グ:どのみち、今回のネタとは無関係な話だから、そこんトコは別んトコでやるとして…

チルト(以下筑):邪魔するよ…おや?新顔がいる様だが…
グ:お、チルトか…
ホ:お初にお目にかかります…
筑:阪神の時といい、去年の震災といい、日本の建築基準が、高度成長期を境に脆弱になったようの思えるのは、私の危憂か?
グ:いや…それは当然の事だと思うな。明治〜大正期の建築物が無事で、70年代以降のがボロボロってのも、おかしな話であると同時に、過剰な力を“逃がす”という概念が欠落してる様に思えて、仕方ねぇんだよな。
ホ:そこは激しく同意。先人の知恵を、ただ単純に素材単品の強度や性質だけで批判し、バカにしてきた事こそ、現在の閉塞感を招いているのでは。
筑:まぁ…そこの部分は、いずれ私が取り上げようと思うが…少し小腹が空いたんで、何か適当なモノ、作ってくれぬか?
グ:おっし、任せろ。今日は…小麦粉を使って一品。適当な根菜と葉野菜を刻んで、合わせ出しの中に入れて軽く煮込み…強力粉をお湯で練った生地を、その中に適当にちぎって加えて、しょう油で味付け…すいとんの一丁上がり。
筑:ん、団子(だご)汁か…
ホ:えっと…チルさんって九州の方でしたっけ?
筑:ああ…大分出身だが?
ホ:なら…蒸かしたサツマイモを適当に角切りして、パン生地で包んで蒸し器に入れて…いきなり団子風蒸しパン。いかがですか?
筑:ほう…中華まんと違って、かなりモチモチした食感だな…
ホ:ラードを入れて練れば、中華まんと同じ生地だけど、コレには油分を一切使っていない…いわゆるフランスパン生地を使いました。
グ:コイツさぁ…“生前さん”自身が、かなりのフランス気触れで、昨日もフランスパン片手にゴチャゴチャ煩いのなんのって…
筑:まあまあ…パン生地も、作る地域や粉の種類によって、その食感や味が違うからなぁ。私的には、酒種で作るあんパンがいいね。独特の甘味とほんのり香る日本酒の匂いが何とも言えん。
グ:そもそも、日本にはイースト菌を使う事がなかったのは、米飯食だった事がすべてなんだよ。だから、今みたいに小麦グルテンと粳米で“米粉パン”を作るという発想そのものは、西洋のパン食文化を何とかして普及させようとした明治のパン職人の苦労がカタチになった姿だと思うぜ。
ホ:ま、今でもそうですが、イースト菌はフランスで培養したモノが、日本では一般的に使われていますね。明治時代のころは、生イーストを手に入れるのは難しいと思われるから、酒造の蔵元や糀屋から酒母を買ってきて、それをイースト菌の代わりに使ってた訳です。
グ:しかも、日本で作られる小麦は、その殆どが麺類…特にうどんを作るのに適した中力粉だから、通常のパンに使われる強力粉に比べて、グルテンが少ないんだよな。その代わり、日本では用途が多いからこそ、一番重宝された小麦粉…って訳だ。
ホ:とはいえ、小麦に関して言えば、米と違って、寒い地域でも栽培できる事もあって、欧米を中心に広い地域で栽培されている穀物であり、それ故に、その地域に根ざした“小麦粉料理”というのが存在する訳です。
筑:まぁ…私の場合だと、そこは麦焼酎がメインとなるが…w
グ:だろうなw