迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

深夜食堂“FLAT RIVER”2012 〜5日目〜

マーグ(以下グ):それにしても…今日は“お菓子対決”だと?!ったく、ここはメシ喰う食堂であって、通常デザートの類は作らねぇって事になってるだろ。
ホ:しかし…パイ生地を作れるのなら、そういったデザート…というよりドルチェの類だって作れるでしょ。
グ:オレにしたら、専門外だって。大体、ゼラチンを使うのだって、出汁やコンソメを固めた煮凝り(テリーヌ)系の凝固剤であって、寒天に至っては、夏場の心太が関の山…
ホ:水ようかんやゼリーを作るのに、どちらも使いますよ。のどごしの良い、しかも、冷やして食す素材ですからねぇ。
グ:言っちゃなんだが…大きな違いは植物性か動物性かの差だよな。寒天は海藻…天草を煮詰めて作るヤツで、ゼラチンは俗にいうコラーゲン…主に豚の皮脂等が主成分。もちろん、魚のアラとか鶏の軟骨等も使ってるみたいだけど…
ホ:融解温度が違うから、取扱いさえ間違えなければ、プルプルの食感を楽しめる…活用次第でいろいろ使えますよ。

オグりん(以下栗):遊びにきたおw
グ:。・゚・(ノ厳`)・゚・。 やるとは思っちゃいたが…オグりん!! そこは引き戸なんだから、バックキックで壊すな!!
ホ:( ゚д゚)ポカーン…これ、明日の営業までに修繕できるかなぁ。
栗:だってぇ…邪魔臭いもん。立ち上がるにしても、鼻先で摘むにしても…
グ:天松楼ならともかく、ここは人間サイズの店なんだから、ちょっとは常識考えろってば!!
栗:だって、ポニーサイズじゃたくさん食べられないし、どっちにしたって野菜ぐらいしか食べないモンw
ホ:それにしても…馬が喋るってシチュエーションが、どうも慣れませんね。
栗:あ、このオジちゃん知ってる。んとね…日曜日の…
グ:だぁー!!それ以上言うな、オグりん!! リンゴの赤ワイン煮、ボツにすんぞ!!
栗:え、どこどこ?ボクちん、リンゴも好きなんだおw
ホ:紅玉や国光といった、硬めで若干酸味のある品種が向いているのですが、リンゴは皮を剥き、縦割りして種と芯を抜き、赤ワインとグラニュー糖で煮込んで作ります。同じ方法で白ワインを使えば、枇杷やサクランボ、柑橘類でも作れますよ。
グ:で、ワインを使わず、砂糖と果物だけで煮詰めれば、ジャムになるって訳か。
ホ:正確にはコンフィチュールですね。糖類と果実のペクチンが熱で作用し、飴状になった物が一般的なジャムですが、果実の形を残すプレサーブ方式と、最初からピューレ状にして作るスプレット方式がありますね。現在では、果実の形を残すプレサーブ方式が主流ですね。あれだと、果実を食べている様な食感があり、尚かつ甘味も自然な感じですからね。
グ:でもオレは、スプレットの方がいいなぁ。なんせ、パンに塗るにしても、調味料…特に甘味料代わりに使うんなら、ヘタに果実が残ってるヤツより、こっちの方が使い勝手がいいんだよ。しかも価格が安いしw
ホ:確かに…価格帯から選ぶならそうなりますが、健康志向の方は、原料の表示を確かめながら選んで欲しいですね。安物のパックジャムは、果実よりもペクチンを添加してるモノが多いですから…もちろん、ペクチンそのものは、果実由来の凝固剤ですから、下手な合成着色料や添加物よりは安全ですが…
栗:あのねぇ…ジャムよりもボクちん、生のままガッツリいきたいのね。だから、できれば紛い物の食材はヤなの。
グ:…じゃ、コレはどうだ!! 小麦粉…今回は薄力粉を使って…砂糖と水飴、水を合わせたトコに篩って混ぜて、少量のサラダ油を入れて…鉄板に薄く引いて表面が乾燥するまで焼いて、コレを粒あんとリンゴを巻いて…リンゴ餅。コレなら、オグりんでも喰えるだろ?
栗:いわゆる“餡巻き”のフルーツバージョンってのね。
グ:コレ、基本は関東の桜餅だよw
ホ:関西で桜餅は、道明寺粉という餅米を蒸した後乾燥させ、荒めに挽いた粉で作りますね。
栗:んとね…三河地方の辺りだと、ドラ焼き用の生地を小判状に焼いて、それであんこを巻くんだお。それが“餡巻き”ってお菓子なの。
グ:で、結局…カウンターが和菓子屋状態になっちまってるんだがw