迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

“銀の匙”聖地巡りの為の基礎知識〜その1:牧場見学のルール〜

オグりん(以下栗):ブルヒ〜〜〜ン、オグりんだお。なんか、今年は牧場巡りが流行るとか?
シン(以下シ):競馬ファンの皆様、こんばんは…どうやら農業高校が舞台のコミック“銀の匙”が人気してる為、一部のアニメファンから“聖地巡礼”と称して、北海道の牧場巡りを計画している方もいらっしゃる様ですね。その為、現在放映中のアニメでは、エンディングの後にテロップで、牧場見学は控えて欲しいという旨の案内を出している様ですね。
栗:んあ…それって、競馬ファンが急増した90年代の日高地方と同じ様な現象が起きるって事なの?
シ:そうなりますね…そこで、参考までに、競走馬のふるさと案内所で掲載されている、競馬ファン向けの牧場見学マナー9箇条から、他の畜産牧場での見学でも通用する部分を紹介していきましょう。

栗:んと…最初は何に注意すべきなの?
シ:基本的に、どの牧場でも原則、一般人の見学はやっていません。
栗:それじゃ、この企画、終わっちゃうだおw
シ:あくまでも“原則”と言ったのは、一部の競走馬を繋養している牧場では、遠路はるばる訪れたファンに対して、ご厚意で見学時間や公開エリアを限って受け入れているのです。それに、ハーベストの丘伊賀の里モクモク手づくりファーム神戸市立六甲山牧場の様な“観光牧場”でも、入退場の際に、家畜伝染病の拡散を防ぐ為に、靴底の消毒が義務付けられています。つまり、畜産業を営む農家にとって、口蹄疫や伝貧(感染性貧血症)等の感染は、死活問題に直結します。
栗:そう言えば…ボクちんの知り合いの牧場でも、厩舎内の見学は、消毒剤が染込んだマットの上を歩いてからでないと入れない様になってただお。あれも、そういう事なの?
シ:そうですよ…もちろん、ペットの持ち込みなんて、御法度モノです!!
栗:うお…それって、一番やっちゃいそうなミスだお。
シ:次に、これも感染症予防の為でもあるけど、絶対に家畜に触れてはいけません。
栗:乗馬施設とかだとともかく、これもよくある話だおね。
シ:先程も出た観光牧場や乗馬施設、動物園等の“ふれあいコーナー”以外での接触は、家畜が保有する感染症の病原菌を蔓延させる因です。また、迂闊に触ろうとして手を出すと、エサと間違えて噛み付く危険があります。
栗:ボクちん、そこまで食い意地張ってないだおw
シ:いや、オグりんはともかく…これは肉食獣だろうが草食獣だろうが関係無く、当の本人(本獣?)は戯れ付くつもりで甘噛み程度でも、場合によっては骨折だけでは済まされない場合もあります。向こうから寄って来たとしても、係員の許可なしで触るのは、絶対にやめてください。
栗:んとね…これもさっきの話の続きになるけど、ボクちんに人参やリンゴ等を持って来てくれるのは有難いんだけど、直接食べさせる行為はNGなんだお。
シ:観光牧場や乗馬施設等では、給餌量を予め、観光客の餌やり体験等のイベントに合わせているため、専用の餌であれば問題ないのですが、普通の牧場では、給餌は個体に合わせた分量を、しかも決められた時間毎に行う様になっています。その為、勝手に“餌やり”称して飲食物を持ち込んだり、与えたりしないでください。
栗:一番わかりやすく言えば、奈良公園の鹿に鹿せんべい以外の餌を与えると、その味を憶えてしまい、他の観光客のお弁当を襲撃する様になるだお。箕面の滝や六甲山での猿や猪の被害も、一番の原因はそれだお。
シ:(ノ審`)アチャー ちょっと、論点がズレてますよw
栗:んあ?
シ:当然ですが、牧場内では飲食、および喫煙は禁止です。飲食に関しては…ま、先程のオグりんの指摘通りなトコもありますが、喫煙に関しては牧草や敷き材のウッドチップ等が大量に保管されている事と、万が一吸い殻が餌や敷き材に混じると、家畜が誤食し中毒を起こす危険があります。火災予防と誤食事故を防ぐ観点から、牧場の敷地内は当然の事ながら、その周辺でも、路上での喫煙はご遠慮ください。
栗:タバコに関して言えば、どこでもそうだけど、吸い殻のポイ捨ては御法度モノだお!! もちろん、牧場周辺の道路に飲み終わった缶やペットボトルを放置するのは、非常に危険な行為だお。北海道では、ヒグマやキタキツネ、エゾシカが、食べ物の匂いに釣られて牧場に侵入するケースも多々あるから、牧場周辺での飲食も、飲食店以外ではやっちゃダメだお。
シ:あと…写真撮影はフラッシュを焚かない、大声や騒音を立てて脅かさない…そして、無断で牧柵の内側に入らない事。マナーレスな撮り鉄と一緒ですが、いい写真を撮りたいあまりに、牧場内部に侵入したり、ワザと物を投げて走らせようとする方がいらっしゃいますが、繋養されている家畜だけでなく、見学者自身も危険です。また、オグりんみたいにカメラのフラッシュに慣れている家畜ばかりじゃありませんから、逆光だからとか、画面が暗いからとかを理由に撮影時にフラッシュを焚くのは、絶対におやめください。
栗:デジカメだと、最初からホワイトバランスを調整してから撮影するとか、画質を上げる等をすればフラッシュなしでも充分だお。それに、光学&デジタルズーム機能を使えば、距離が遠くても充分いい写真が撮れるだお。
シ:とまぁ…基本的な事は一応、全部解説できたと思いますが、次回は更に、詳しい部分を解説させていただきます。それでは、今回はこの辺で失礼します…