迷馬の隠れ家 はてな本館

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マーティの真面目にプライオリティー 2013年10月号(里親制度が普及しない理由…)

ども、マーティです。昨日の堺市長選は、現職勝利で幕を下ろしましたが、大阪都構想そのものが潰えた訳ではありません。本題に入る前に、この話題を先にさせてください…今回の選挙に関して、マスターは両陣営とも、大阪都構想の話ばかりやって、肝心の堺市の都市整備をどうするか、市の財政や公共事業をどうするかを話していないと指摘してます。つまり、事が大阪府をどうするかと、堺市をどうするかで終始し過ぎて、肝心な堺市の住民の生活をどう向上させるかを論じていないという事が、全てだとおっしゃってます。もしも、維新陣営がそこの部分をしっかり説明できていたなら、結果は変わっていたと思います。第一、竹山市長も元々は維新の会からの候補者であったにも拘らず、それを裏切った訳ですから、それ相応の仕打ちを受ける事になるでしょうし、同じ事は、大阪市制を丸投げして選挙活動した橋下徹大阪市長自身も、受ける事になるでしょう。今のうちなら、まだ体制を立て直せるでしょうが、己の使命を間違え、疎かにした代償は、次の大阪市長選や大阪府知事選での選挙結果にも出てくると思いますね。本当の意味で大阪府を纏めるという事は、摂河泉の違いを知り、それを認め、そしてそのプライドを傷付けない様な運営を行う事です。

さて、今回の話は、里親制度に関する話です。少子高齢化が叫ばれて久しいですが、それと同時に、児童虐待が増加の傾向にあります。事情はどうであれ、子供に手を掛け、その将来をも奪う行為は、あってはならない行為です。しかし、それを回避する術であるハズの養子縁組や里親制度が、なかなか活用できていない現実があります。今回は、そこの部分を取り上げたいと思います。なお、ガイドライン等は、こちら(厚労相HP)をご覧ください。

さて、一般的に“里親制度”とは、諸般の事情で養育が困難となった児童を、第三者が保護し、養育する制度を指していて、成人するまで、家族として受け入れ、養育する事が目的となります。また、養子縁組をする事で、本来の両親から籍を抜き、里親側の一員として法律上の親子関係を確立させる事も可能です。日本の法律上、里親には4種類あって、養子縁組を希望するケースと、親族間で扶養を担う親族里親、ネグレクト等の被害に遭って一時的に避難する目的の養育里親、更には、都道府県知事が特に緊急の支援が必要とされる児童を保護する専門里親というのがあります。大まかな言い方とすると、2年前の東日本大震災で両親・親族を失った児童を、一定期間で受け入れて養育するのが養育里親で、親族に扶養能力があると認められて引き取るのが親族里親、子供がいない夫婦で子育てを志願して受け入れるのが養子縁組希望里親、そして、身障者や少年法に基づき服役後保護観察等が必要となった児童を受け入れるのが専門里親…となります。ですから、法律上では“里親養育=養子縁組”という訳ではありません。
しかし、残念ながら、日本では世間体を気にするあまりに、里親になる事に対する偏見があまりにも多い為、なかなか里親希望者がいないのも事実であり、また、いくら児童の親族といえど、経済面や様々な事情で不適格とされている親族が、法律を無視して監禁するケースが後を絶ちません。その理由になっているのが、里親となった家庭に支給される養育費です。国から支給される養育費(里親手当)は、具体的に、養育里親の場合、毎月72,000円と、一般生活費として乳児の場合はおよそ55,000円、更に学費や医療費等が支給されます。もちろん、2人目以降も多少の差額はありますが、それ相応の支給を受けられます。また、専門里親の場合は、更に支給金額が跳ね上がります。つまり、この支給額が手に入ると勘違いしてる親族里親がいる…という事です。言い方を変えれば、里親になれば、養育費名義の支給を受けられる為、その支給を目的にして養えもしない児童を受け入れ蔑ろにする…という汚い考え方をする人がいる訳です。
また、養子縁組に関しても、あまり良いイメージが持たれない背景に、同性間結婚の肯定に繋がるという理屈があります。一番有名な話でいえば、俳優の沖雅也が同性愛の末に自殺した時、その遺書にその旨が記載されていた事で有名になった事でしょうか?現在だと、性同一性障害で性転換した、法律上の男性が、結婚後の子供が嫡外子として扱われている事で裁判沙汰になった事ですね。これも、事実上ではともかく、法律上は“代理出産”による“里親”となる訳で、児童から見て母親は実の血縁者であっても、第三者精子提供による出産であるため、この男性の嫡子として認められなかった…という訳です。
どちらにしても、日本で里親制度そのものが馴染まない背景にあるのは、日本の家族感に関する考え方が、未だに封建的だという事と、宗教概念による倫理の違いが、本来、子供にも平等に寄与されるハズの基本的人権が、いろんな意味で蔑ろになっている…という事でしょう。ただ、今後晩婚化や望まない妊娠からの出産、そして育児放棄という問題を、少しでも解決させる選択肢として、法的な里親制度がキチンと整備され、活用される事が、日本での子供に関する法令の是非を論じる課題となるでしょう。この論議は、ひいては、女性の地位を向上する一端にもなる話だと思うんです。女性の社会進出、雇用機会の均等化が叫ばれて久しいですが、一番重要な事は、次世代の者を如何にして養育していくか…単純に肉親・親族間での問題としてではなく、社会全体の問題として取扱う以上、どうあるべきかを論ずるべきなのです。もちろん、男性でもこれは参加すべき問題であり、決して、他人事で済ませていい話ではありません。たとえ、今子育てに追われている若い家族だけでなく、それぞれの立場で、何らかの支援ができる体勢を作り上げる事こそ、日本の未来を変えていく根幹だと思います。

という訳で、今回はここまで…担当はボク、マーティでした。