迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

純喫茶“It’s me Cafe"2014 六杯目

マーティ(以下テ):…なんだが、ネットの調子がおかしいようですね。
エルハ(以下エ):なんでも、昼間にプロバイダーの変更を行ったんだけど、その後の処理が上手くいってないみたいなの。で、マスターさんのiPadテザリング機能を使ってやってるみたいなの。
テ:ちょっと心配だなぁ…マスターは専門知識がある訳じゃないけど、いつもMacを使ってるから、ある程度のトラブルに対応できるけど…
(明日にでも、件のプロバイダーに連絡入れるわ。インターネットができないと、作業し辛い…)
テ:ですよねぇ…
(カランカラン…)
っと、いらっしゃい。
ヒデボー(以下ヒ):マーティ先輩、今日は確か…
エ:ヒデボーちゃん、それは“禁句”よ。わたしたちには、あの子を祝う資格なんてないの…気持ちはわかるけど、ね。
ヒ:あ…そうでした。
ジャスティ(以下ジ):こんばんは…っと、あれ?確か君って…
ヒ:え…あっと…誰でした?
ジ:…(チッ…)
テ:はいはい、ヒデボーが混乱するのも仕方ないねw 一応、キミが知ってる先輩じゃないよ。彼はまだ、元気に走り回ってるようだし。
ヒ:あ、なんだw 4月に栗東で(マスター経由で)逢ってるから、こっちに来たんじゃないかと…
ジ:アハハ…よく言われたよ、誰かに似てるって。
ヒ:それにしても、見た目と裏腹に、ファンキーな人っすね。
ジ:僕の“生前さん”がかい?君んトコの先輩の影響が、御多分にあったからかもしれないねw なんせ、同僚とバンド組んで、イベントで演奏とかもやってたしね。ま、その影響もあって…っと、これ以上喋ると、色々と厄介になるから止めるけど、でも、まぁ…一部のファンから愛されていた事だけは、今となっては誇りに思うよ。
テ:それは言えるね…こんな“存在”に成り果てても、ボクらの事を覚えていてくれる人がいる限りは、消え失せる事はない…ただ、時間が経てば、やがてそれも形骸化していく。こればっかりは、ボクらではどうすることもできない。
ヒ:ボクなんか、本当に最近になるまで、それがどういうことなのか、実感できなかった。でも、そういうことなんです。マーティ先輩でもそうだけど、リアルタイムでボクらを見てた人も、いつかは年老い、消えてゆく…たとえその人が克明に、ボクらの記憶を書き残せても、次の世代に引き継がせる時は、データでしかない。だから、音声や画像が残ってても、それを再生できない限り、ボクらの声や姿見に触れる事はできない…
ジ:そっか…一口に“死”と言っても、本当に辛いのは、愛するモノと別れることでも、命そのものが消えることでもないんだ。どんなに“生きてた証”が残せても、それが後世にどうやって残ってるかを知る術がない以上、どうすることもできないもどかしさがあるって事なんだね。
エ:そうね…わたしの“生前さん”も、主人を亡くした悲しみや喪失感はあったけど、それでもこうして、もう一度あえると信じたからこそ、今があると思うのよ。でも、それを裏付けるための“証拠”を、他の人間に見せることは不可能だわ。わたしたちの場合は、マスターさんの特殊能力でなんとかできても、それを信じてもらえる人以外は、絵空事でしかないわ。
ヒ:ボクなんか、世間が嫌になって自害した存在ですから…本来であれば、喋るのはおろか、マスターの想いとリンクできなかったら、単なる“悪霊”扱いですからw
テ:確かに、ボクやシンちゃん、マーグ、それにキミやエルハは、類似の病で逝った存在であり、それ故の治療データが、なんらかのカタチで残っている限り、他の同じ苦しみを受けてる人達の“希望の光”になれる。けど、それはあくまでデータ上の話。実体験上でボクらに触れることは、当時その場にいた人以外、誰にもできないことなんだ。
ジ:“同じ時代に生きた”存在…でしょ?
テ:そうそう。だからこそ、遺されたものに対して、ボクらが願うのは、ありのままの自分を貫いて欲しい…って事なんだ。ボクらはいつでも、姿見えなくても、声を聞かせることができなくても、そばにいるから。
ジ:そうですね…過去に捉われて、執拗に因縁話を突きつけて脅すよりも、自分の答えを見出して進む方が、もっと健全でスッキリしますね。
エ:でも、それが一番難しいかも…過去の栄光や因縁に縋れば、それだけで相手にしてもらえるという甘えがある以上、捨てられなくなると思うわ。
ジ:捨てきれないからこそ、いや、捨てたくないからこそ、こだわってしまうんですね。
ヒ:しかし、それがない人も虚しいと思います。本当に、人間って難しい生き物っすね…
エ:ま、こう落ち込んでも仕方ないから、甘いモノでも…今日はホットミルクセーキを用意したわ。卵黄と牛乳、砂糖があれば簡単に作れる飲み物ね。砂糖と卵黄をよく練り合わせ、温めた牛乳を少しずつ注ぎ込みながら混ぜて、最後は人肌程度に温め直せば、優しい甘さと懐かしい思いが詰まったミルクセーキになるわよ。全卵で作ってカップに詰めて蒸せば、プリンになるから摩訶不思議w
テ:こういう日は、シンプルなのが一番かな…