迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

なぜ、高速道路の“逆走”が増えたのか?

はてブの役割を“お花畑な小説”に割り当てた関係上、本家のこっちで書かせてもらう。今回は、ここんトコ問題になっている、高速道路での事故…特に逆走に関する話。オイラも、経験した訳ではないが、第二京阪で“逆走車注意”の表示を見てビビった経験があるw メディアでは、高齢者の認知症によるケースを問題視してる様だが、実は高速道路の構造上の欠陥こそが、逆走事故の一番の原因である。それは、案内表示板の大きさや設置位置など、視覚的情報が、高速走行時に“見えていない”事が殆どだからである。それともう一つ…片側2車線以上ある道路は、非常駐車帯などを使えば、簡単に逆走が可能だからである。この二点について、オイラの経験上を踏まえた上で解説させてもらう。
まず、視覚情報の“盲点”について。道路標識は、正確な位置関係や、進路方向で何があるかを知る上で重要な部分である。しかし、60km/h以下で見える情報と、100km/h以上で見える情報では、雲泥の差がある。今住んでいる斑鳩の郷から最寄りの高速国道(道交法に基づいた高速道で、主にNEXCOグループ管轄の道路を指す。)といえば西名阪な訳だが、工事渋滞などでノロノロな時と、通常の法定速度(都市近郊の高速国道は、最低が50km/h、最高が80km/h)ですっ飛ばす時では、表示看板の見え方が全く違う。オイラの旦那は、あまりにも“早すぎる”世界に慣れていないモンだから、どんなに大きな表示があっても、見逃してしまう。オイラは免許取って以来の“高速バカ”ですから、ある程度までなら見逃したり、見落とす事はないのだが、さすがに疲労困憊して、判断力が低下してると、タマに表示が見えてない事がある。そうなると、冷静な判断をする事は不可能になる。パニックに陥った人ほど、“急がば回れ”を実行できない…なぜなら、そんな精神的な余裕がないからである。つまり、パニックに陥った挙句、短絡的に物事を考えてしまうと、必然的に“トンデモ行動”を起こしかねないのは、どんな状況でも同じである。言い方を変えれば、ちょっとした“間違い”であっても、それをなんとかリカバリーしようとパニった状態で考えるから、後先を考えない行動が発生する訳である。淡路島での“関電の保守車が神戸淡路鳴門道を逆走”というニュースでのケースは、まさにそれであり、そういう事ができはのは、道路上の“欠陥”…というよりも、高速道路には必ず設置しなければならない“あるモノ”があったからこそ、やっちまったケースといっていい。
もう一つ、さっきも出たが、そのリカバリーに“非常駐車帯”を利用して引き返そうという、パニってる割には“オマエアタマイイナ(棒)”な発想に至って実行するケース。もちろん、これ以外にもSAやPA等を使って“方向転換”というケースもある訳だが、根本的に違うのは、表示が見えてなくて逆走したのか、わかった上でやってるかの差である。前者は、SAやPAの案内表示が“不親切”で場内で“迷子”になった挙句の逆走であり、進行方向の表示をやってたとしても、案内表示板が落書きなどで見えない状態になってたり、設置位置にほど近い樹木の手入れを適切に行っていなかったばっかりに、表示板が樹木に隠れてわからん状態になってるから、すでにパニック状態になる訳である。まして、ハイウェイオアシスが設置されているトコや、上下線併用を主眼において整備されたトコでは、それが却って“混乱の原因”になってる事がある。(いやね、自分が停めたクルマがどっち方向だったか忘れた時ほど、パニるモンはないぞw 特に高速バス利用時。)これに関しては、認知症でなくてもあり得る話であり、経験上から、進行方向に沿った格好に誘導するように整備しなおせば、ある程度は防げる事である。が、問題は後者の場合…つまり、はっきりと逆走してる事がわかっててやってる場合。大体の“言い訳”を聞けばわかるが、要は“高速料金、なんとかならんか?”というヤツ。てのも、オーバーラーンした分の料金を払いたくない心理から、非常駐車帯でUターンするという発想に至る訳であり、これに関しては認知症云々ではなく、はっきりと“高速料金タダにしろやw”的概念が見受けられる。ま、名阪国道みたいに、いろんな意味で“フリーウェイ”なトコばっかだったら問題ないのだが、高規格国道という位置付けで整備されている高速道路のほとんどが“有料”なのは、その道路を保守・整備するのに莫大な資金が必要だからである。ゆえに、有料道路であったトコが無料になった途端、アスファルトがボコボコのままで放置されてたり、橋脚の鉄筋コンクリートの柱が老朽化でボロくなっても補修できなかったりと、非常に“危険な道路”に成り下がる訳である。(ぶっちゃけると、名阪国道奈良県側が無茶苦茶ボロいのは、整備を任されている奈良県自身に、整備費用がないからです…冗談抜きで。)ガソリン税などのクルマに関する間接税の殆どは、本来であれば、国交相管轄の道路の補修や整備のための“特定財源”だったのに、それを“ムダ”と言って一般財源化した事によって、実は日本の道路は、ボロボロになってるんです。もちろん、高齢化社会ですから、介護や福祉にかかる整備費用を優先的にしたいからこその苦肉の案である事が全てなんだが、高速道路の管理を民間事業にした背景には、それを“自前でなんとかしろ”という無茶振りから来てる訳です。そのための株式公開であってり海外へ道路整備技術を売り込みに行く訳です。
話が脱線したから元に戻すと、要するに、規定通りにオーバーラーンした先のインターで清算後、もう一回料金所に戻れば問題がなくても、それによる“余計な支出”がイタいと感じてると、なんらかの方法でケチりたくなるのが心情にある。だから、必然的に方向転換が出来そうな空間があれば、そこを利用してやらかす…という図式になる訳です。ここんトコが、認知症で“出口から逆走”とは違うトコであり、ゆえにタチが悪いと言えるのです。もちろん、逆走する“原因”は様々な要素があるため一概には言えませんが、根本的なことを言えば、要はドライバーの“高速道路に対する認識不足”が全てであり、昨今の“高速道なのにありえない事故”が頻発するのも、結局は道路の欠陥というよりも、誰も“正しい高速道路の利用法”を教えてこなかった事に尽きる。運転免許取得の際に学ぶといっても、高速教習自体が、ある意味“オマケ”的な状態で、身に着く訳がない。ま、こればっかはオイラの場合、オトンに感謝すべきトコかもしれんが…w(免許取得後すぐに、西名阪や名阪国道で、どんだけ無茶振りやらされたやら。)

教訓:高速道路に慣れてないのを理由に避けてると、高速走行時の動体視力は養えない。そして、意図的な高速道の逆走は、ある意味自殺行為。