迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

深夜食堂“Flat River"2015 三皿目

マーグ(以下グ):やっぱりこの時期は、ラーメンが旨いなぁ。特に、野菜と食べる味噌がいいね。醤油や塩も捨てがたいが、家庭のだと、味噌を煮込んでる感がいいんだよ。店によっちゃ、あえてバーナーで焦がしてから入れるトコもあるからなぁ。もちろん、他のラーメンだって、それぞれの良さってのはあるけど、体を芯から温まる上に、あの濃厚さが後を引くんだよなぁ。とはいえ、味噌は好みが分かれるトコだし、基本のスープ自体の味がボケるから…ってことで、敬遠する人も多いんだよな。マスターも、どっちかといえば味噌より塩だろ?
(オイラは、オカンの味覚に近いから、豚骨白湯系なんだがw)
おろ?そういやそうだったなw
(ガラガラ…)
っと、いらっしゃい。
ティーラ(以下ラ):ご無沙汰やなも。ラーメンっと言えば、須崎の鍋焼ラーメンを忘れちゃいかんぜよ。
グ:親鷄のガラと醤油ベースで、確かちくわと玉子が入ってたな。もともと、できるだけアツアツの状態で食べて欲しいことから考案され、のちに須崎の名物になったんだっけ?
ラ:正確に言えば、その元祖は今はなき谷口食堂の店主のアイデアで、ホーロー鍋で供してたんを、他の店がアレンジして、土鍋て出すようになったぞな。ほいで、谷口食堂が閉まってもうたのち、その味が忘れられんっちゅう人々が、再現したのが今日の須崎鍋焼ラーメンぞな。
グ:そういや、日本のラーメンって、基本的に鶏ガラがベースになってるよな。
ヤッシー(以下ヤ):それは、戦後の食糧事情が、関係してるからや。
ラ:おう、戦後は何にもないけん、とにかく手に入るモノだけで作ることが、至上命題だったぞな。だから、一番安価で、かつ、身近な食材での調理となれば、必然的に鶏を使った方が旨いやろうという事なぞ。
グ:鶏肉の話といえば、チルんトコも鶏文化だったな。
ヤ:あそこは特に、鶏なしではやっていけんトコだからなぁ。ま、肥育に手間がかからない、いいスープが取れる、無駄が少ないとなれば、一番手に入りやすいタンパク源だな。
ラ:そりゃ、海があるけん、魚が獲れればどうにでもなるじゃろうけんど、時化が続いたり、高知は太平洋に面しとるけん、いわゆる“鯨害”にしばしば見舞われるけん、そううまくいかんぞな。そういった事情を踏まえると、鶏は貴重な食糧と言っていいぞな。
グ:確かに、日本中で鶏肉を使ったメニューを探せば、それこそ似たり寄ったり感はあれど、様々なバリエーションがあるからなぁ。逆に、牛や豚、その他の獣肉の料理を探す方が難しい。それこそ、洋食の範疇にある料理は数あれど、和食限定となると…良くて鍋か煮物が主体だからなぁ。
ラ:そもそも、日本の鶏肉を食す文化に関しては、諸説あるが、基本的に仏教が影響しとると言われてるぞな。
グ:戒律を守って殺生を禁じてたと言えど、二本足なら…って事で野鳥や鶏をメインに据えた…って事だよな。
ヤ:ん、まぁ…それゆえの故事として、京都の蛸薬師の謂れがあるけど…
グ:無茶な解釈も若干あれど、仏教思想による食の変遷こそが、和食の原点だとすれば、どんだけオレたち生臭な訳w
ヤ:まぁ…鰹を木片のように変化させた鰹節は、元々は単なる保存食だったのが、その深い味わいの出汁が取れる事や、削って少量加えるだけで、料理が華やかになる事から、広く使われるようになった訳だな。でも、鰹以外でも、鯖や煮干しからも、独特の味わいを持つ出汁が取れるからなぁ…
グ:最近では、鮪を使ったラーメンもあるからな。青森の大間ってトコが有名だけど、実は一時、関西限定で近大マグロを使ったラーメンってのも出たんだぜ。魚介系のスープは、魚嫌いでも食べやすいのが特徴だけど、味噌以上に好みが分かれるトコだからなぁ…と、いう訳で、今日は“焼ラーメン”ってヤツを作ってみた。基本的に、ラーメンスープで焼きそばを作るようなモンだけど、九州が発祥とあって、豚骨味がベースになってる。香ばしさと豚骨の濃密な味わいが、結構刺激的に旨いんだぜ。
ヤ:あ、一つ忠告しとくと、インスタントラーメンで焼ラーメンにする時は、付属の粉末スープは通常の半分以下にした方がいいぞ。
グ:(ノ厳`)アチャー それ、オレが解説しようと思ったのに…