迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

街中にある飛行場の功罪

今日のお昼に調布市で発生した軽飛行機の墜落事故…今の段階で原因は不明だが、同じ様な事故が起きる危険性は、関西…というよりも大阪の場合、伊丹空港周辺と八尾空港周辺が該当する可能性がある。しかし、思考が明後日な方へ向いちゃってる人は、何でもかんでもオスプレイ自衛隊に結び付けて騒ぐw 悪いが、今回の事故は軍隊(官庁)であろうが民間であろうが関係なく、ヘリコプターも含めた航空機事故の多くは、整備不良や操縦者の技術不足等といった要因が複数に絡み合って起きるモノであり、自分の都合で解釈を捻じ曲げて抗議する様な話ではない。
閑話休題、では、なんで住宅街の中に飛行場がある様なケースが生まれるかといえば、これは殆どの場合、行政の都市開発計画が、いろんな意味で無茶苦茶だからですw ぶっちゃけると、住宅街としての拡充と飛行場の利便性を天秤に掛けている間に二進も三進もいかなくなって、現在に至る…ってのが殆どのケースで見られるのです。特に伊丹空港の場合、元々は田園風景広がる郊外の空港だったのに、大阪万博以降に宅地開発を進めた結果、国際空港としては“欠陥だらけ”な空港に成り下がってしまった事を受けて、大阪湾に人工島を造って移転する計画が上がり、それで関空泉州沖にできた訳です。(ちなみに、そもそもの計画では神戸港沖に作る計画があったんだが、当時の兵庫県知事&神戸市長がバカだったから、結果として、後々“阪神大震災の復興事業”と銘打って、ある意味勝手に神戸空港を造った訳で…w)しかし、いざ関空ができて国際空港としての機能を全て移設しようとした途端、周辺11都市がバカ騒ぎした結果、今でも伊丹空港は“国内線専用”として存続する事になり、それが原因で関空が、ある意味“お荷物扱い”になったのはいうまでもありません…“バカ騒ぎ”した原因は、空港利用料として支払われる莫大な税金収入です。ジェット機の離発着で発生する騒音や、離陸、または、着陸に失敗した際の被害が甚大になる可能性があるという理由で、泉州沖に追っ払おうとしたら、むしろ空港利用者が落とすお金に目がくらみ、その収益が減る事によって、自治体としてままならない事に気付いた上での事ですw (大騒ぎする市民団体の多くは、自分の正義に酔った挙句、関連性を考慮しないから、後でエラい目に遭う訳で…)八尾空港の場合はもっと深刻で、そもそも、マスメディアや官庁、一般の航空機操縦免許保有者が利用する小型機の駐機場として、さらには自衛隊のヘリコプター操縦訓練の場所として使っている空港であるにも関わらず、周囲に旅客用空港が5つ(伊丹・関空・神戸・南紀白浜こうのとり但馬)も存在し、ただでさえ大阪湾、及び、大阪市上空は大量の航空機が集中する状況での運用を強いられている空港です。(ま、白浜は位置的に、定期航路が他の空港とダブる事はないとは思うんだがw)ぶっちゃけ、ここで離着陸する航空機は、今回墜落したような軽飛行機の類やヘリコプターであり、伊丹に比べれば、そこまで深刻な事故になる事は考えにくい半面、実際に、近所の幹線道路に軟着陸したという事案が発生した事があります。(詳しい事はこちらを参照)
今回の事故は、この八尾空港での事故の様に、冷静に考える時間はなかったと推測されます…報道の内容によれば、離陸直後に墜落してるという事ですから、なおさらです。しかし、調布飛行場の場合、東京都に属する離島(伊豆諸島)に定期便運行を行っている空港でもあります。つまり、事故による空港閉鎖は、離島住民にとっての移動手段が減る事を意味します。リンク先の写真の通り、周辺にはさらに、中央自動車道インターチェンジや京王や西武の路線があり、味の素スタジアムもすぐ近所にあります。言い方を変えれば、墜落場所によっては、これらの施設が使えなくなるのです。(実際、8年前に八尾空港から飛び立ったヘリが南海高野線浅香山我孫子前の大和川付近で墜落し、架線が切れた事もあって難波〜堺東が6時間以上不通になりましたから…冗談抜きで)
今回の事故は正直、様々な要因が不幸にも重なった結果であり、しかも墜落現場となった家屋に住んでいた人までも犠牲になっています。そして、こういう事故は何も、海上空港だったらとか、郊外の僻地だったらとかは関係ありません。航空機がある限り、ちょっとした事で、いつでも起き得る事です。まして、30年前に起きた日航ジャンボ機墜落事故を、忘れたとは言わせません!! これも、金属部材の経年劣化を整備や検査時に見落としていた事が原因で、航行中に圧力隔壁が壊れ、垂直尾翼が折れて操縦不能になり、御巣鷹山中腹に墜落した事故です。大手の航空会社であっても、様々な事情(領空侵犯したと見做され撃墜されたとか、操縦士が自殺を図ったとか…)で墜落事故を起こすのですから、事故原因が判明したからといって、事故に巻き込まれた被害者以外が糾弾する権利はありません。(ま、当事者の家族が損害賠償請求する事に関しては、話は別ですが…)ただ、そういう歴史を踏まえた上で、本気で墜落事故に遭いたくない、そして巻き込まれたくないのであれば、自分自身が空港周辺の宅地から立ち退くか、航空機を利用しない事です…それが本当にできるのであればの話ですが。