迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

深夜食堂“FLAT RIVER” 2016 一皿目

マーグ(以下グ):どうした、マスター?初日から暗い顔してるようだけど…
(いやな、某携帯キャリアの通信料と解約手数料の未払いで督促がきてやなぁ…しかも法外な請求が来たんだよな。どうしよう…)
事情がよくわかんねぇけど、そら大変だな…ま、ともかく支払いの意志があるのなら、それを実証した方がいいぜ。消費者センターとかで相談して、それからでも遅くはないと思うぜ。
(すまんな、マーグ…)
オレの時代じゃ考えられないようなことがあるモンだな…とはいえ、マスターにポカがあるとすれば、収入がねぇのに見栄張ってスマホタブレット端末を持ってることが、そもそもだと思うんだが…ま、そこは独身時代からの趣味だもんな。
(うるせーなw)
自覚してるんなら、そういうトコ、改めようぜ。いつまで経っても他人に甘えてる様じゃ、自立した大人とは言えねぇぞ。
(ブァサ…)
っと、いらっしゃい。
マーティ(以下テ):おいおい、今年は最初っから屋台スタイルかよ?
グ:あのバカ馬除けだよw 家屋やビルだと、必ずアレはドア壊すからな…だったら最初から、博多の中洲スタイルでやった方が、被害が最小限で済むじゃんか。
テ:まぁ…そういう考えもアリといえばそこまでだけど…w
ジャスティ(以下ジ):いつもマーグさんトコって、いい匂いしてますよね。特にその鍋…具材とスタイルから、静岡系ですよね?
グ:お、よくわかったな。
ジ:一応僕も、静岡にいた時期がありますから…
グ:あ、そうなんだ。オレの“生前さん”は静岡出身だからさ、味覚的にはこっちが基本になるな。マーティは関西なんだろ?
テ:ボクのトコは、基本的に串に刺す文化じゃないからね。しかも黒はんぺん?フワ?名前聞いただけで“なんじゃそりゃ?”だもんね。
グ:逆にオレからすれば、“コロ”ってなんだよって感じだな。クジラの皮下脂肪を、鯨油で長時間揚げて油抜きしたヤツなんだけど…そういや、“かすうどん”ってのも、確か牛ホルモンの“油カス”を使うんだよな?関西人って、意外にそういう“脂っこい”のが好きだよな。
テ:正確に言えば、河内地方で食されるモノなんだけど、元々は牛脂を絞った後の牛モツで、コロと同じ様に、時間をかけて揚げながら油脂を絞った後のカリカリ感と、コラーゲンや濃厚な味わいの出汁が取れるから、今巷では見直されている食材なんですよ。
グ:なるほどな…
テ:だいたい、ボクも“油カス”と言われてもピンとこないのは、泉州北摂では、一般的な食材じゃなかったからです。つい最近ですよ…知られるようになったのは。
ジ:あ、大阪でも地域によって、若干の違いがあるんだ。
テ:静岡だってそうだろ?
グ:そうそう、大概“静岡県”ってカテゴリーで一緒にされがちだけど、浜松付近と駿河湾伊豆半島じゃ、文化そのものがガラっと変わるからな。大阪府といえど、実際には摂河泉で文化バラバラだもんなw
ジ:え…“せっかせん”って何ですか?
テ:(ノ政`:)アチャー そこから説明しなきゃダメ?
グ:ま…しょうがねぇよなw
テ:この話、結構長くなるよ?それでもいい?
ジ:あ…け、結構です…
グ:とはいえ、内臓肉の料理ってのは、大概は煮込みに使うことが多いからな。静岡おでんの“フワ”もそうだけど、モツ煮込みはどこの国でも鉄板のメニューだな。味付けや仕込みの仕方に違いはあれど、大概のバル(居酒屋)には、メニューにあるからな。あ、ちなみに“フワ”ってのは、牛の肺のことだぜ。
テ:関西だと、白味噌か合わせ味噌で煮込むのが主流だけど、八丁味噌で煮込むのも美味しいですよね。
グ:部位にもよるだろうけど、あのこってり感がいいんだよな。で、その味噌煮込みの汁をタレにして喰う串カツ…あれはたまらんねぇ。名古屋の居酒屋だと、よくあるんだよな。中京圏の鉄火場にある食堂だと、大体がこのパターンなんだよな。
ジ:それ、すごくお酒が進みそう…
グ:進むも何も…“名古屋メシ”ってのはB級グルメの中でも、大衆酒場の文化が色濃く出てるからな。だから、メシで喰うのもいいけど、基本は酒場のアテだからな。
テ:だけど、実際は隣県の影響も大きい訳で、特に三重県の食文化が…
グ:尾張はな…岡崎や豊橋だと、八丁味噌文化だから、名古屋近隣とは味が変わるからな。
ジ:…食文化って、凄く奥が深いんですね。
テ:地方によって様々だからね。だから、同じ都道府県だからと言って、全域で流行ってるとは限らないし、他県の一部地域と同じ文化があるトコもあるしね…
グ:だからこそ、いろんな“学び”ってのは大事だぜ。