迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

深夜食堂“FLAT RIVER”2016 六皿目

マーグ(以下グ):大阪市で、ヘイトスピーチ(差別発言)抑制の法案が可決したってことだけど、それに反対する人間の行動の方が、よっぽどだと思うぜ。そもそも、差別発言自体は、受け手側の感情であって、発言者(=挑発者)自身の憎悪に過剰反応し過ぎるから、双方が傷付く様な事がないように抑制するためであって、相手にしなけりゃ、どうってことねぇ話なんだよな。しかし、昨今の民族感情で物事を決めつけ、排除しようって風潮は、どうもオレからしてもおかしいと思うぜ。人間不信が行き着く先ってのが、他者を排斥し、自分基準の規格でゴリ推しする思考だからな。貧困是正のために共産主義を訴える人ほど、こういう部分に陥りやすいってか、単一企画にしようと考えて、結局失敗してんだよな。マスターの根幹となる概念…多様性あってこその選択肢であり、異業種といえど、その役割は全てに繋がっているという発想がなければ、社会は潰れる…全くもってそうなんだよな。“自分基準”での異端でも、全体から見たら“必要不可欠な存在”であって、そこをバカにして相手を批判したら、最後は自分がバカを見るだけだぜ。
(ブァサ…)
っと、いらっしゃい。
チルト(以下筑):邪魔するぞ。さっそくで悪いが、うなぎの柳川、できるか?
グ:いつでもどうぞw
ウィニー(以下ウ):恐縮です、ボクはだし巻きで。
グ:なんか珍しい組み合わせだな、オイw
ウ:いや、巷でSMAPの解散騒動が勃発したらしくて…
グ:お、やっぱそっちに食い付く訳?
ウ:触れずにいられませんよ…森クンが脱退して以来、大騒動になってますからね。
筑:そもそもが、担当マネージャーが退社・独立するという話があり、それに対してキムタク以外がジャニーズ事務所を離れると言い出したから、問題が大きくなってるのだろ?
ウ:随分前から、マネージャーとジャニー喜多川一族との軋轢が問題にはなっていましたが、それをうまく取り持っていたのがSMAP自身と言っていいでしょう。しかし、特に中居クンがねぇ…
筑:件の女性マネージャーを、母親のように慕っているが故に…ってことか。
ウ:そこでしょうね…キムタクの場合は、工藤静香との結婚でジャニーさん達に恩義があるし、他の三人に至っては、一度は勢いで啖呵を切ったが、どう落とし前をつけるべきかで迷っている…これが現状だと思いますね。
グ:まぁ…オレからすれば、潮時に解散しなかったことが全てだな…って感じかな?人気アイドルグループである以上、絶頂期に足を洗うか、他のグループに吸収される格好で消滅させるべきだったかだと思うな。そのタイミングを逸し、しかも所属事務所の看板にまでなっちまってるから、事が拗れるのであって、いい歳してる割に甘ったれな連中だなって思うね。
ウ:これはまた、厳しい判断ですね…
筑:ま、マーグの“生前さん”は、当時のアイドルタレントの面倒を見てた事がある経験から、そういう判断になるんだろうな。確かに、彼らの存在は大きい反面、デビュー時が10代…しかも小学生だった者もいることを踏まえれば、ある意味で世間知らずで、周囲から様々な社会訓練を受けるべき機会を、芸能活動で削られてしまった事が影を落としてると言えるかもしれん。その罪の重さ、一番分かってるハズの人間が、ある意味彼等に縋ってるからこそ、余計に問題が拗れ、多大な迷惑をかける事になるのだろうな。
グ:オレが言いたい部分、全部チルトが喋っちまったからアレだが…差別発言にしろ、芸能界のゴタゴタにしろ、今の社会、みんな甘ったれ過ぎんだよ。
筑:そういえば、大阪でヘイトスピーチに関する規制条例が可決したという事だが、言論統制に繋がりはしないか?
グ:そういう事を言い出せば、なんで自分で人種や宗教、風習などの侮蔑的発言に対して、襟を正さなかったんだって話になる。これもある意味、甘ったれな概念が生み出した弊害だぜ。
筑:つまり、相手を傷付ける事で自分の憂さを晴らしてる事自体、相手に依存してるという事か。
グ:そういうこった…ほい、注文の柳川とだし巻き、おまち。
ウ:お、きたきたw
筑:要は、差別発言をやる側にしたら、それを受けて反応する相手がいるから面白がってやってる訳であり、それがいないなら、自分自身が赤っ恥を掻く事になる訳か…
グ:いじめ問題でもそうだが、要は被疑者自身は、誰でもいいから自分の姿を、存在を認めて欲しい…しかも、できれば自分が“有能な存在”として、あるいは“問題児”として、世間の中で放っておけない存在でありたいと、何処かで願ってるからそうなる。被害者自身は逆に、自分の存在価値そのものを“否定された”と勘違いして騒ぐ訳で、なおかつ、そういう侮蔑に耐えきれなくて、相談したくてもバカにされるのが怖くて…その結果が自傷殺行為に至るって訳だ。
筑:とんだ博打行為だな、それは…
グ:結局は、自分の中にいる“自分自身”を見失った挙句、他人の才能や、世間からの評価が羨ましいからそうなっちまう訳で、いろんな意味で“精神的な貧困”が、全てを迷わす原因になってる…宗教や民族、学歴、身分とか全然関係ねぇ、自分自身の精神的な弱さに負けてっから、何をやったって満たされねぇんだよ。精神的に満たされてる者ってのは、どんなに金銭的に苦労してても、どんなに世間からバカにされてても、どんなに忌み嫌われた存在であっても、決してそういうのに屈しねぇんだよ。本当に大切なモノをわかってるヤツってのは、簡単に財産や地位を捨てることもできるし、たった一人の命救うためにバカなことだってできる…そんなことがわからねぇヤツに限って、外見ばかりに固執して、本質的な部分で臆病になる。
ウ:あ、それは言えてますね…取材した人の中に、そういうことを豪語した方がいましたが、マーグさんの言う通りです。肝心なのは、世間からの上部的な評価ではなく、何のために精進し続けるのか、そして、勇気を持って行動することができるか…
筑:傷つくのが嫌で、汚れるのが嫌で…そういうのであれば、最初から綺麗事並べて相手を愚弄すべきではない。まして、どんな鉱石や金属も、研磨や製錬を行わない限り何の価値も無い様に、試練を乗り越える勇気が無い者が、世間から正当な評価を得られる訳がない。他人の評価を横取りしたのであれば、なおさらの話だな。
グ:傷付く事よりも、汚れる事よりも、何の変化もない事を望むことほどバッカバカしい話はねぇ。侮蔑や屈辱を受けて、その痛みがわかるなら、誰よりも自分に厳しいまでの戒めを課すことができる。それができなくなっちまってるから、法律や条例で規制するんじゃねぇか。尊厳を守れというなら、相手の尊厳も守ってこそ、初めて対等なんだぜ。むしろ、様々な優遇は、ある種の“侮蔑”と思った方がいい…身障者の優遇は、その殆どが、他人からの介助なしではどうすることもできねぇって事で受けてるだけであって、自分のチカラだけで、健常者同様に動けるのであれば、そういう優遇措置を、自らの意志で辞退することもできる。在日外国人としての優遇も、日本国籍保有者と同条件で責任を負えるのなら、返上したっていいんだ…だけど、そういう話聞かねぇだろ?
筑:確かに…自分の意識が変革しない限り、根幹的な差別の排除は、難しいのかもしれんな。