迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

キャロルは究極のサバイバー?!

タイトルを見て、瞬間的に何を意味するか分かった人、結構昔から少女マンガにドップリですねw そう、少女コミック史上、“ガラスの仮面”と二分する長寿作、“王家の紋章”の主人公、キャロル=リードの事であるw
作品についてざっくり言えば、カイロ大学で考古学を専攻してるキャロルは、とある未堀の王墓発掘調査に資金提供を行っている、アメリカのリード財閥のお嬢様。ある日、その現場から、エジプト王朝の未だ解明されていない時期の少年王…メンフィスの棺が見つかり、世紀の大調査が始まろうとした矢先、その“盗掘”に業を煮やしたメンフィスの姉、アイシスが蘇り、次々と発掘に携わった人々を殺害し、ついにはキャロルの父親も…そして、キャロル自身に呪いをかけた途端、ナイル川を通じて古代エジプトへタイムスリップする事に…ここから先に関しては、実際にコミック全巻読んでくれな話だが、実はストーリーの序盤…というより、古代エジプトにタイムスリップ(2回目)して以降、キャロルは古代の人から見たら、まさに“神業”とも言えるライフハックを、窮地に陥る度にやらかしてる訳であるw ここからが本題、普通の女子大生が、それこそアウトドア経験をやってなかったらわからん様な知識を駆使して、古代の時代に生き延びてること自体がすでにツッコミどころではあるが、逆を言えば、“王家の紋章”で描写されているライフハックは、熊本・大分のみならず、あらゆる自然災害の被災地で、初期段階で必要な知恵であり、覚えていて損はない。
まず、日干しレンガを作る奴隷達のトコに放り込まれ、清潔な飲み水がないが故に体調不良を訴えた奴隷を目にし、このままでは全員が衛生管理の名の下に“生き埋め”にされてしまう…そんな時、照明用の焚火から炭を集め、大型の木箱に炭→砂→小石の順に敷き詰めて、泥水を浄化する装置を作ってみたら、安全な飲み水を得ることができて体調回復させた…簡易浄水装置の作り方の基本は、まさにコレで、アウトドア用品の浄水ストローなんかも、実はコレとまったく一緒w(とは言え、現代の水事情の方が、古代エジプトよりも厄介な化学物質汚染されてるんで、浄化装置そのものは、さらに高性能になってるけど…)
次に、ヒッタイト国のスパイが所持していた、鉄の短剣の製造法を聞き出そうとして、拷問にかけてるトコを目の当たりにし、それを止めるために、拷問用具として用いてた、赤く焼けた鉄の棒を石で叩いて伸ばし、剣の形にしてみた…通常の刃物は、鋼を射込み、ハンマーで叩いて形成し研磨するんだが、ペーパーナイフ程度のモノなら、別に鋼を使わなくても研磨だけで作る事はできる。当然だが、銅などの柔らかい金属の場合だと、ハンマーで叩くだけでも形成は可能である。
D
この動画のように、刃先をつけたり焼きを入れなければ、単なる金属片でも、模造刀ぐらいには加工は可能である。
ヒッタイトのイスミル王子に捕まって、ヒッタイト拉致監禁された際、青銅製の格子を切るために、布と棒を使って締め上げてみたり(ただし脱出は失敗w)、洞窟内で敵から侍従役のウナスを逃がすためにわざと囮になったり…初期設定16歳なのに、なんなの、この軍事訓練に手練れな行動はw ともかく、普通だったら古代と現代をまたぐロマンスの物語として読みがちだが、こういう小ネタ部分を見ていくと、単なる“お嬢様”というよりも“おてんば娘”という印象を持たれるかもしれない。ともかく、有事の際は“王家の紋章”を、単なるヒマ潰しのコミックとしてではなく、女性でもできる“サバイバル”の読本として活用してはいかがかな?