迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

白みそ雑煮に大福?!

七草粥も過ぎたってのに、正月料理ネタですいません。今回のネタはオイラの今は亡き婆様の話。婆様は讃岐(香川県)出身だったんで、正月の時はいつも別鍋で雑煮を作ってた。てのも、ただでさえ白みその影響で甘ったるい味になりがちな関西の雑煮に、婆様の場合丸餅ではなく大福餅を焼いてブッ込んでいたのだ。実は、讃岐の雑煮には、通常餡入り丸餅を入れて作るそうで、関西の和菓子屋では専用のそれがないんで、大福を代用してた様である。ゆえに、いつも婆様が雑煮を食べたあとの鍋は、決まって粒餡と白味噌の“マーブル模様”という、なんか魔女の鍋みたいな光景になっていた。かくいうオカンは九州(長崎県)人なんで、雑煮は必然的に澄まし汁でないとグレていた。こうなると、イイ迷惑なのがオトンとオイラ達で、当然だが正月三が日は毎年の如く“雑煮戦争”が繰り広げられた訳である。

確かに、雑煮の中に入れる餅に関しても東西で違う(切り餅or丸餅)し、餅を焼くか直に煮るかでも意見が分かれる。オイラ的には関東風の澄ましで焼き切り餅の雑煮は、子供の頃の憧れであり、関西流儀の白味噌の生丸餅ブッ込み雑煮は耐え難い代物だった。今でこそ、インスタントで澄ましタイプはいつでも食べられる状況になったが、当時は逃げ場がない上に、婆様の“アレ”があったモンだから、他人の雑煮が美味しそうに見えて仕方がなかった。
でも、考えてみると、こういうのも“郷土の味”というヤツであり、婆様にしてみれば、“焼き大福入り白味噌雑煮”は、年に一度の“郷愁”だったのかもしれない。こないだ見たTVでも香川県出身者は堂々と、小豆餡餅雑煮を熱く語っていた。ま、あそこは昔、米より小麦の生産が盛んであり、餡入り餅は最高の“贅沢品”だったのはわかるが、それを雑煮に入れて食す感覚は…未だにオイラには理解不能である。確かに、他の地域でもまんじゅうを天ぷらにしてメインディッシュに出したり、かき氷に三杯酢をかけてガッつくなんてトコもあるし、甘納豆で赤飯を炊く様なトコもあるぐらいだから、“シンジラレナ〜イ”様な食文化を持ってる地域があるのはわかる。が、自分の身内がそうだと、正直紹介するのも恥ずかしい。ま、自分でも素麺の悪食振りには、我ながら呆れ返るぐらいなんだがw