迷馬の隠れ家 はてな本館

旅好き・馬ぐるみゃー・オジアナヲタクな主婦の、雑多なコンテンツですw

送信アンテナにまつわるetc…

さて、今年も“我等〜”の季節となりやしたw と言う訳で、今回は技術的な話です。今日のネタはズバリ、送信アンテナの話です。
以前、受信アンテナの話をした訳だが、ラジオに限らず電波を使う放送には、必ず“送信用”のアンテナも必要です。で、こないだMBSのラジオ送信アンテナの支柱ワイヤーの張替工事をやってたんで、この説明も兼ねて、ちょっくらオイラの“生半可な知識”を披露しましょう。

CRKの送信アンテナは、他局と違って完全自立型と言って、鉄骨を組んだタワー状のアンテナを使用してます。また、指向性アンテナ(特定の方向に集中して電波を送信するアンテナ)のため、淡路島の東浦にある送信所には2本のアンテナがそびえ立ってます。(淡路鳴門自動車道からでも、その雄姿を見る事ができます。)このアンテナの特徴は、タワー上部に給電部(放出電力を供給するトコ)があり、そこからワイヤーを吊り下げ、そこから電波を発生させてるのです。(詳しい解説は西川先生トコのを参照。)デメリットとしては、完全自立性なんで、組み立てるのにかなりの費用がかかるんです。(ま、CRKの場合、明石海峡大橋による電波障害を避ける為に、当時の建設省持ちで移設した訳だが…)また、指向性をつけないとヤバい事情がある(韓国やフィリピンのラジオ局と混信する)んで、通常より広い敷地を確保しないとダメって事。とはいえ、完全自立型だと、敷地が通常より狭くても建てられるのが最大のメリットでしょう。
通常の中波ラジオ送信所では支柱ポール型を使用してます。(詳しい仕組み等は上記の西川先生トコのサイトで解説されてますw)コレのメリットは、風の影響を受けにくいのと作りがいたってシンプル(なんせ“ポールアンテナ”ですから…w)な為、低コストで組み立てられるという事でしょう。しかし、それ故の欠点として、大掛かりなポールアンテナは非常に不安定なモノなんで、必ず3点ワイヤーでの固定が必要で、そのワイヤー固定の為の広い敷地が必要となってる。また、アンテナを支えるワイヤーは、定期的(おおむね25年ごと)に張り替えをしなくてはいけないので、維持費にコストが掛かるのです。
この冬、MBSOBCが相次いでこのワイヤー張り替えの工事をやってた影響で、深夜の放送を休止したのです。なにぶん、こういった工事は放送中にはできませんし、仮にやろうと思うとアンテナから放出される電流で感電します。そのため、工事中は一時的に停波しても影響が少ない、深夜放送を休止してやってた訳です。(コレを2本分やんなきゃダメだったCRKにとっては、現在の完全自立型の方が都合が良かった訳です。)